ドイツで、日本と東アジアはどう報じられているか?(祥伝社新書) (祥伝社新書 341)

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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396113414

感想・レビュー・書評

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  • "ドイツで暮らしている日本人が、ドイツで日本のことをどのように報道しているかをまとめてくれた本。
    思いのほか、反日、親中な報道にあふれているようだ。
    中国外交の勝利とでもいえるかもしれない。
    歴史的事実は棚におかれ、今の共産党政権がでっちあげる内容を妄信的に信じる諸外国。
    こちらが、反論しても聞く耳すら持たない現状がよくわかる。

    信頼関係を築くことの難しさを思う。

    中国の隣国はみんな中国のやり方に良い感覚はないので、中国隣国と信頼関係を築くのが日本の外交であろう。一部の例外国もあるが・・

    第二次世界大戦の勝者と敗者の関係でしか世界を見ることができない国家は表舞台から去ってほしいと思わずにはいられない。"

  • 30年もドイツに住んでる著者が言うのだから書いてある事は概ね事実なんだろう。ドイツ人って合理的でイメージだったけど、これ読んでるとやっぱり打算的。東アジアなんて遠いところの話だし。でも大東亜戦争観、領土問題についても日本に否定的スタンスとは知らなかった。次はイタリア抜きでっていう例の会話も30年間聞いたことないって。でも皇室の扱いだけは別格らしい。筆者の思いは2020年のオリンピックで実際の日本を見聞きしたら必ず誤解はとけるとの事。期待しましょう

  • 本書の著者は、考え方が結構右寄りなんだなあ。引用されているドイツのマスコミの日本報道、読んでいて憤る程ひどい感じはしないけどなぁ。特に、安部総理やアベノミクス関連の報道には違和感なかった。
    ドイツ人は、日本人を下に見てるところがあるよと思う。気質が似ているから、なおさら黄色人種を下に見たいのかも。
    ドイツと中国の密接な結びつき、経済的な利益が深く絡んでいるだけに厄介だなぁ。

  • ドイツはシュトゥットガルト在住の著者が、ドイツにおける日本・中国に関する報道を紹介している。取り上げるテーマは5つ。福島の原発事故・尖閣と慰安婦・安倍政権・中国と北朝鮮・雅子さま。
    原発の章では、東日本大震災後、ドイツメディアが原発の危機に関して過剰に不安感を煽る報道をしていることが記されている。続く尖閣~安倍政権~中国・北朝鮮の章では、ドイツでは安倍政権のナショナリズムを非難する傾向にある一方、中国に対しては友好的な報道が多いと、多くの引用と共に紹介されている。

    メディア論としては至って稚拙。統計は全く出てこない。たとえば、ドイツのニュース全体の中で日本に関するニュースはこれぐらい、さらに福島原発に関するニュースはこれぐらい、とか、安倍政権に肯定的なメディアと否定的なメディアの比はこれぐらい、といった比較はいっさい行われていない。あくまで「著者が気になったニュース」を羅列しているに過ぎないのである。
    著者はドイツの報道に批判的である。著者の目を通して語られるドイツメディアは、センセーショナルな話題を好み、偏った視点で切り取ったニュースソースをもとに、日本に批判的で不安を煽りたがるドイツの報道に批判的だ。しかし本書も又、センセーショナルな政治ニュースの一部を取り上げ批判するという同じ轍を踏んでしまっている。

    あくまで一個人のドイツ滞在記に過ぎない、という認識で読むのがよいのではなかろうか。その上で、日本は他国からこのように見られている場合もあるという実例集としてはとても興味深かった。また、自分が接する海外ニュースは相当なバイアスがかかっていることにも気付かされた。
    たとえば「『日本人は何も知らない』という認識は、大抵のドイツ人が持っているイメージだ」というくだり。いわく、福島の危機に関して日本政府は政府に都合の悪い事実を隠し、日本人は唯々諾々と権力者の声にしたがっている、ドイツ人のほうが現実をよく知っている。だそうだ。
    著者が憤る通り、民主主義国家日本に対するたいそうな侮辱である。もしそういうイメージを抱いているドイツ人に出会えば、私だって憤り論戦を張るだろう。
    しかし我が身を振り替えたとき、私は他国の国民に対して同じようなイメージを抱いている。中国である。中国国民は政府による情報統制下におかれ、他国民が知っていることを知らない、そういうイメージを持っている。
    実際に中国人と話したことはない。普段接するニュースから作り上げたイメージである。なんてことだ、著者が憤るドイツ国民と同じではないか!

    やや批判気味になってしまったが、異なる価値観を知るという点ではよい一冊だった。

  • ドイツ在住の一般人が書いているにすぎない。
    日本についてよく知らない人が、日本がドイツでどう報じられているか意見を述べても何の意味もない。

  • 東電のテプコはドイツで一番有名な単語になった。
    日本人は何も知らないという認識は、たいていのドイツ人が持っているイメージ。
    リスク好きなドイツ人は対してリスクのないところにも、無理やりリスクを作り出す。常に怖い話にアンテナを張っている。怖い話にはみなが注目するので、メディアも喜んで国民の不安を煽る。
    ナチス時代には強制収容所にも慰安所があった。ユダヤ人以外の女性、ポーランド、ドイツ、ユーゴ、フランス人がいた。本当はユダヤ人もいたんじゃないの?
    ドイツのメディアはアジアのことは中国より。

  • 少し政治的な内容で取っ付きにくかったけど、ドイツでは中国優勢の報道がされているというのは驚いた。ドイツは当然日本寄りだと考えていたのにショックだった。

    一番の要因は国際プロパガンダ戦略の差。中国は交渉するネタ(資源やトレードパートナーとしての役割)が多いのも要因としてあるだろうけど、国民性も関係あるんだろうな。

    ドイツの日本に関する報道がお粗末なのは、その逆もまた然りだというのも大切な認識だと思う。

  • ドイツは以外と日本を理解していないのだな。

    ドイツは中国と経済的な繋がりも深く、その関係が

    微妙に日本に影響があるように思える。

  • かなりドイツ人からは日本人は悪く見られているんですね(^^;

    日本人の美学?
    日本人があまり人を疑わない理由。ドイツ人が思うように頭が悪いからではなく、騙された経験が格段に少ないから。太古の昔より、他人を信じてそれほど損もせずに暮らしてこれたので物事をあまり悪い方向に考えない。ほぼ単一民族で暮らしてきた事情もあり日本人同士の信頼感というのはいたく篤い。

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著者プロフィール

作家、ドイツ・ライプツィヒ在住。日本大学芸術学部卒業後、渡独。1985年、シュトゥットガルト国立音楽大学大学院ピアノ科修了。2016年、『ドイツの脱原発がよくわかる本』で第36回エネルギーフォーラム賞・普及啓発賞受、2018年に『復興の日本人論 誰も書かなかった福島』が第38回の同賞特別賞を受賞。近著に『メルケル 仮面の裏側』(PHP新書)、『無邪気な日本人よ、白昼夢から目覚めよ』(ワック)などがある。

「2022年 『左傾化するSDGs先進国ドイツで今、何が起こっているか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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