条約で読む日本の近現代史(祥伝社新書)

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  • 祥伝社 (2014年8月2日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396113773

条約で読む日本の近現代史(祥伝社新書)の感想・レビュー・書評

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  • 幕末の開国以来、日本が外国と締結した23の条約、同盟を取り上げている。

    学校ではここまで学ぶことはなかった。
    よくまとめられているが、盛りだくさんなので一つ一つの解説が物足りない人もいるかも。

  • 歴史はとても好きで、史実について解説したものから、歴史小説、シミュレーション小説も含めて、幅広く楽しんでいますが、この本のテーマのように「条約」という切り口から、歴史を見たことはありませんでした。

    それも現在の私達にも影響を及ぼしている最近に締結された条約について、名前は知っているのですが、その内容やそれの及ぼした影響をこの本で学べました。

    開国以来の23の条約が解説されています。今更ですが、条約という名がついていないもの(宣言・声明)も、条約に分類されるのですね。

    この本を読んで一番面白かったのは、条約締結の裏でご破算になった内容や、それと引き換えに行われた内容もあわせて知ることができたことです。

    以下は気になったポイントです。

    ・領地裁判権の撤廃は、内地解放と引き換えに撤廃された。これは、外国人居留地の外国人に対して、制限を撤廃して、日本国内における自由な居住・旅行・営業を許可すること(p80)

    ・日清講和条約において、清国は賠償金2億両(テール)を支払った。日本円にして3.6億円、当時の国家予算(8000万円)の4倍以上(p93、94)

    ・三国干渉の結果、旅順・大連をロシア、膠州湾をドイツ、広州湾をフランス、威海衛と九竜半島をイギリスが租借した(p97)

    ・日中新条約(対華21か条の要求)、実際に要求したのは21か条ではなく14か条、1-4号は同意を求めるものだったが、5号は提議(p129)

    ・ベルサイユ条約により、西部でアルザス・ロレーヌ、東部では西プロイセンが、それぞれフランスとポーランドに無条件で割譲された。賠償総額は1320億マルクで、年20億マルクプラス貿易輸出の26%(p146)

    ・ドイツは賠償金を払うために国債、紙幣を乱発して紙屑化させた。このため二束三文となった首都ベルリンの土地をユダヤ人が買いあさって、これをドイツ人が恨みに思った(p147)

    ・日独伊三国軍事同盟が締結された際には、ソ連を加えた四か国同盟にする密約があった。ソ連は、石油が豊富な埋蔵地(バクー、ペルシア湾など)を要求してきたため、ヒトラーが怒りご破算となった(p196)

    ・1945.4、ソ連は1946.4に期限が切れる日ソ中立条約の不延長を通告してきた。しかし日本は中立国のソ連に期待をかけて、和平を実現する仲介役を依頼していた(p210)

    ・ソ連はポツダム会談には参加しながらも交戦状態でなかったのでポツダム宣言に加われなかったが、8月8日に日本に宣戦布告し、同時にポツダム宣言への参加を表明した(p217)

    ・1910年、欧米列強は、イギリスのインド、フランスのインドシナ、アメリカのフィリピンなど、自国の植民地支配を日本が承認するのと引き換えに、日本の韓国併合を承認した(p226)

    ・サンフランシスコ講和条約において、中国および中華民国も招請されなかった。韓国は要求したが、連合国共同宣言に署名していないので拒否された。オブザーバー参加も拒否したが、非公式参加は可能とした(p233)

    ・条約の正文は、当時国連公用語だった、英語・フランス語・スペイン語で作成、日本語版は正文に準じる扱い(p234)

    2015年1月2日作成

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