紛争輸出国アメリカの大罪 (祥伝社新書)

著者 :
  • 祥伝社
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396114459

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  • アメリカが日本を追い詰めて参戦させた結果、共産主義との対立構造が明確化した過失についてはよく聞くが、国交回復やそれに付随する支援により中国をフランケンシュタインのような似非市場経済を取り入れた大国に育てた過失については、言われてみればその通りだが、新鮮だった。大統領制で大局的なグランドデザインが無ければ、時に政治判断を誤る事はあるのだろうが、単純化すると、そうした事も一因だろうか。ならば、今、イランと向き合うアメリカはどうするのか。興味深い一冊。

  • 日本の亡国左翼はアメリカが育てた!
    一見、「えっ?」と感じるが、この本を読めば、分かる!
    目からウロコである!

  • IS問題からイラク戦争や湾岸戦争などの中東問題、ウクライナ問題、南沙諸島問題などの国際問題でアメリカがどんなことをしてきたのか綴った1冊。

    アメリカは常に自分たちを正義だと位置づけアメリカの敵を悪にして叩いてきた。
    そして、敵の敵は味方ということで毎回味方を支援してきたが、その味方が毎回敵になるのがアメリカの特徴である。

    もうひとつのアメリカの外交の特徴は、後始末をしないことである。
    暴れるだけ暴れ、後始末をしないで出て行く。
    結果、アメリカが去った後は混乱が起こる。中東問題はその典型である。

  • あれもこれも、えっ?と驚くくらいお粗末な外交エピソードだったのだけど…。原爆は落とされなくても良かったっていう説は知っていたけど、あとは初めてきくものばかりでした。
    ただアメリカもアメリカだけど、日本も日本で外交下手だと思うので、こういうのを活かして上手くやっていけたらいいのかなと。

  • 著者の言葉で、冒頭に書かれている。
    戦前・戦後を通じ、アメリカ自身が原因となって、起こらなくてもいい余計な戦争・紛争を、どれだけ世界に巻き起こしてきたかを説く、いわば「アメリア外交の失敗史」である。内容は、以下のとおりである。
    第1章 オバマの大失言が呼び込んだ南沙諸島紛争
    第2章 怪物アルカイーダと「IS」の正体
    第3章 「大きなお世話」が生んだ「アラブの『厳冬』」
    第4章 「ウクライナ」におけるアメリカの責任
    第5章 シリア攻撃をめぐるオバマ政権の弱腰
    第6章 「太平洋戦争」も、アメリカが仕掛けた罠だった
    第7章 対日戦の戦後処理を誤った米英の大罪
    第8章 しなくても済んだ、朝鮮戦争とベトナム戦争
    第9章 ニクソンが作った中国というフランケンシュタイン
    終 章 「瞑想する巨人」アメリカと日本

    この本を読むちょっと前に竹村公太郎氏の『日本史の謎は「地形」で解ける 文明・文化篇』を読んだが、
    文明というものは上部構造(文化)産業・商業・金融・医療・教育・芸術・スポーツとあり、その上部構造に影響を与える下部構造として安全・食糧・エネルギー・交流とある。

    国家としての歴史が浅いアメリカ文明の下部構造・上部構造に関する蓄積はたかが知れたものだ。
    そんなアメリカンさんが、浅はかな知見・ものさしで、世界の警察を実践してきた。
    それでは、世界はたまったものではない。

    そんなアメリカさんに、戦後一貫して洗脳されてきたエセ知識人の罪は重い。

    きちんと、日本社会をきちんと守り育てていくインテリジェンスの実践を行って行かなければならない。

    アメリカ社会の中にも、良識派は存在していて、そこらあたりが発した情報はきちんと分析しなけらばならないだろう。
    一応、数十年後にあった事実は公文書としてと公開されているのだから。

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著者プロフィール

1952年、東京都生まれ。国際政治学者。早稲田大学政治経済学部卒。クレアモント大学院政治学部(修士)を経て、ハーバード大学政治学部大学院助手、同大学国際問題研究所研究員。1982年から近未来予測の会員制情報誌「ケンブリッジ・フォーキャスト・レポート」を発行。インターネット上でもYouTubeを中心に世界政治や経済情勢について発信している。現在、呉竹会アジア・フォーラム代表幹事、一般社団法人日本クルド友好協会理事も務める。主な著書に、『米中新冷戦、どうする日本』(PHP研究所)、『アングラマネー』(幻冬舎)、『国連の正体』(ダイレクト出版)、『世界恐慌2.0が中国とユーロから始まった』『希望の日米新同盟と絶望の中朝同盟』『国境ある経済の復活』(以上徳間書店)などがある。

「2020年 『米中最終決戦』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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