なぜ、東大生の3人に1人が公文式なのか?(祥伝社新書)

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  • 祥伝社 (2017年2月2日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (209ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396114954

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なぜ、東大生の3人に1人が公文式なのか?(祥伝社新書)の感想・レビュー・書評

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  • 公文式の功罪を詳らかにする.どちらにせよ,1つの方法論で全てが手に入る訳ではなく,親が功の部分を理解した上で,どのように活用するかにかかっている.それさえ踏まえていれば,活用は如何様にでも可能である.

  •  公文式の特徴は、あえて単純化すれば、膨大なデータと長年の経験に基づくスモールステップの徹底にあると言えそうだ。ただし、そのスモールステップは諸刃の剣とみるのが本書のスタンスだろうか(それゆえに、タイトルから受ける印象と読後感とは大分違う)。

     つまり、容易に身につかない学習習慣、特に小学低学年での学習習慣の確立、また、ある種の計算につき、慣れに基づくスピード向上の実現は長所なのだろう。

     しかし、スモールステップを教材側が用意したことの反射として、学習者の自らの試行を放擲する傾向。さらに「思考」を求めない心性を育んでしまう短所が不可避的に生じる。
     その結果、思考過程の省略に止まらず、思考への嫌悪・忌避を招来してしまう癖が生まれ、他方、〇か×かという結果だけを過剰に優先する心性を生んでしまう。

     かように、公文算数の細かすぎる指定が、逆に見て、雑な面を持っているが、一を聞いて十を知るような子には不向きと見る件には大いに納得させられたし、ここから見える公文式の限界が明瞭化された印象。


     もっとも、個人的には、公文式「国語」の検討がなされず、その価値如何を書かない点は疑問符として提示したい。

     そもそも、現代文とは叙述においては不可避的に生じてしまうスキップ・跳躍を、論理的な思考で埋めて、これを解読していく力を身につけるものである。
     しかるに、何とはなく読めてしまい、意味が摂れてしまう故に、ただ漫然と読んでいるだけでは意外にその跳躍に気が付かない。

     これを埋めるためには、細かな読み解きの力と、跳躍を埋めるために必須の文脈を把握する力、文脈を把握する力を導き出すための知識・経験の豊かさが必要だ。
     実は公文式は、割とこれに配慮した教材という印象がある。特に、既有の知識と経験に不足とばらつきがあり、細かく読むことに慣れていない小学生の教材としては特筆したものと感じられるからだ。

     まあ確かに、公文式は算数・数学ベースの教材なんだろうが…。

  • 自分が公文を、やっていたので読んでみた。よく分析されているが、少し理解に苦しむ内容もあった。
    自分は公文のおかげですごく応用力がついたと思う。

  • 宣伝っぽい入り口だがそうでもなく、しっかり公文式を紹介・分析している良書。やはり親としての関心には内容は応えてくれており、よくある新書の”タイトル敗け”にはならず中身も伴っていると感じました。

  • 教育に何が正解かはない。公文式をやっていれば大丈夫というわけではなく、親が子供としっかりと向き合い、その子が"いま"やるべきこと、そして大切なことを見極め、それをやらすわけではなく、自発的に取り組めるようにすることが大切。

  • 私が子供の頃、公文式で1~2年ほど算数でやっていて、子供も現在継続中だが1年ぐらい国語をやっている。
    そんな公文式について東大生の3人に1人が経験していたということで、気になったため借りてみた。
    小学校3年ぐらいまでを対象とした学習塾もそんなにないので、東大に子供が行くような家庭は習い事として少しでも学校の教科に近いものをと考えると公文式になるのだろう。
    公文式は、算数は計算力を突出して強化させる、国語は高度な読書力の養成、英語は高度な英文を自在に読みこなす読解力を養成することを目的としていることや、指導者や勉強のメソッドがあらためて把握できた。

  • 公文というと詰め込み式ドリルただ解くだけ式...という程度の認識しかなく、あまり興味もなかったのですが。

    生徒が例題だけ見てあとは自力で問題をこなしていく(先生はなにも教えない)という点や、教材が常にアップデートしている点、先生たちが長い時間をかけてひとりひとりの学習進度をチェックしてるとの点など、ちょっと公文式いいなと思ってしまいました。うちの子どもたち、はじめさせてしまいました…苦笑

  • 2017.03.23

  • 著者の近著『ルポ塾歴社会』で
    サピックス、鉄緑会という受験エリートコースを取材した際
    東大医学部生の三分の二が公文式の経験者だったことから

    「なぜ東大生に公文式出身者が多いのか」
    「なぜ世界中の子供が公文式に通うのか」
    「そもそも公文式とは何なのか」

    などの疑問に
    経験者、指導者、保護者、教育関係者などの意見を集め
    しくみや歴史に触れながら迫った本

    タイトルがセンセーショナルなわりに結論はまっとう

  • ■常にちょっとしんどいくらいの負荷をかける。それが公文式でよく使われる「ちょうど」である。ちょうどの教材さえ与えられれば,子供は自ら伸びていく。それが公文式の学習法及び教材構成を根本で支える理念。
    ・うまく進んでいない時には教材のレベルを下げてみたり量を減らしてみたりして,その時のその子にとっての「ちょうど」を探る
    ・どうしてもモチベーションが保てない時にはあえて一時中断してみる対処法もある
    ・中断してもいいつでも途中から再開できることも公文式の特徴の一つ
    ■1回の教室でこなすのとほぼ同じ量の宿題を毎日家でやる。毎日一定量のプリントをコツコツと進め,週2回はその進み具合ややり方のチェックのために教室に行くという仕組み。
    ■無理をせず,無駄をさせず,教えず,毎日一定の努力を続けることで自学自習のできる子供を育てるのが公文式の基本的な指導スタイル。
    ■基礎学力が身に付くのはもちろんのこと,学習習慣が身に付く,自学自習のスタイルが身に付く,諦めずにやり抜く力が身に付く,「自分はできる」という自信が身に付くという学力以外の成長も,公文式がもたらす効果であるとして評価する声は多い。
    ■公文式とは子供の能力のごくごく一部である「計算力」を効率よく向上する目的に特化してつくられた究極的にシンプルな「専用ツール」であり,そのツールを使いこなす過程において副産物がもたらされる。コツコツと続ける力,そして,教えてもらうのではなくヒントから類推し自ら気付く力。即ち「学習習慣」と「自学自習」の姿勢。この色々なことに応用可能な副産物が子供の無限の可能性を開く。
    ■公文式の3つの弊害。
    ①理解を深める楽しさを奪う
    ②完璧主義になる
    ③便利な道具に頼ってしまう
    ■ピアジェは,7~11歳くらいを具体的操作期,11歳以降を形式的操作期として区別した。11歳くらいまでの子供は目に見える具体的なものしか扱えないが11歳を過ぎた頃から抽象的な思考が可能になる。

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