陽気なギャングは三つ数えろ (ノン・ノベル)

著者 :
  • 祥伝社
3.84
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本棚登録 : 4608
感想 : 545
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  • Amazon.co.jp ・本 (225ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396210267

作品紹介・あらすじ

絶体絶命のカウントダウン!
史上最強の天才強盗4人組に強敵あらわる!
嘘を見抜く名人、天才スリ、演説の達人、精確な体内時計を持つ女――
180万部シリーズ待望の最新作!

陽気なギャング一味の天才スリ久遠は、消えたアイドル宝島沙耶を追う火尻を、暴漢から救う。だが彼は、事件被害者のプライバシーをもネタにするハイエナ記者だった。正体に気づかれたギャングたちの身辺で、当たり屋、痴漢冤罪などのトラブルが頻発。蛇蝎のごとき強敵の不気味な連続攻撃で、人間嘘発見器成瀬ら面々は断崖に追いつめられた! 必死に火尻の急所を探る四人組に、やがて絶体絶命のカウントダウンが! 人気シリーズ、九年ぶりの最新作!

感想・レビュー・書評

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  • 伊坂幸太郎作品の中で一番好きなシリーズ。
    登場人物たちのかけ合いのテンポが心地よい。コメディタッチな部分もあり、頭の中で映像が浮かびやすいところも好き。
    時代劇のようなエンディングのスッキリ感もシリーズ通して気持ちの良いところ。
    エンターテイメントとして楽しめる作品を求めていた気分だったので今の気持ちにぴったりでした。

  • 今回は銀行強盗メインではありませんが、いつものメンバーで、いつものように面白おかしくお話が進みます。
    週刊誌記者の火尻さんが本当にまあ嫌な人で、コノヤローって思いながら読んでました笑

    メンバーの掛け合いが楽しくて楽しくて笑
    特に響野さん大好きです(╹◡╹)♡
    「ロマンはどこだ」のセリフ楽しみにしてたけど最後の最後に...でした

    面白かったです!

  • 相変わらずの痛快エンタメ。久々の陽気なギャングシリーズとても面白かった。

  • ギャングシリーズ3作とも全部面白い!
    キャラがしっかり確立されていて読み始めとすぐストーリーに入り込める。
    毎回クスッと笑えるポイントがあるのも好きです。
    4作目読みたいな〜

  • 伊坂幸太郎サン、第4作・完結編おねがいします。

  • 前作から9年後。雪子の息子がバイト!していたりで時は流れているが銀行強盗でのチームワークの良さは健在。今回は久遠が偶然命を助けた記者火尻が悪徳記者で、感謝するどころか逆に正体をバラされたくなかったら…と脅してくる始末。火尻が借金している闇カジノ屋まで関わってきてどうなる4人!な話。軽妙洒脱なやり取りや響野の大言壮語っぷりは健在で安心。前作読んだの10年以上前だけどするっと世界観に入り込む事が出来た。火尻が手を変え品を変えても不気味に迫ってくる素晴らしい悪党振りなので最後はやった!と爽快感。いややっている事は真逆ですけどね。

  • 「伊坂幸太郎」のサスペンス小説『陽気なギャングは三つ数えろ』を読みました。

    『SOSの猿』に続き「伊坂幸太郎」作品です。

    -----story-------------
    絶体絶命のカウントダウン!
    史上最強の天才強盗4人組に強敵あらわる!
    嘘を見抜く名人、天才スリ、演説の達人、精確な体内時計を持つ女――
    180万部シリーズ待望の最新作!

    陽気なギャング一味の天才スリ「久遠」は、消えたアイドル「宝島沙耶」を追う「火尻」を、暴漢から救う。
    だが彼は、事件被害者のプライバシーをもネタにするハイエナ記者だった。
    正体に気づかれたギャングたちの身辺で、当たり屋、痴漢冤罪などのトラブルが頻発。
    蛇蝎のごとき強敵の不気味な連続攻撃で、人間嘘発見器「成瀬」ら面々は断崖に追いつめられた!
    必死に「火尻」の急所を探る四人組に、やがて絶体絶命のカウントダウンが!
    人気シリーズ、九年ぶりの最新作!
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    4年前に読んだ『陽気なギャングが地球を回す』、『陽気なギャングの日常と襲撃』に続く、「陽気なギャング」シリーズの第3作目の作品です、、、

    市役所勤務の公務員で、どんな嘘も見抜く特殊能力を持った「成瀬」、

    喫茶店のマスターで、立板に水の演説で聴衆を煙に巻く「響野(きょうの)」、

    人間よりも動物を愛する若き天才スリの「久遠(くおん)」、

    一児の母で、コンマ一秒単位の正確な体内時計と卓越した運転技術を持つ「雪子」、

    個性的で風変わりな四人組の明るく愉快な活躍と、絶品のプロット、会話、伏線が織りなす軽快なサスペンスとハイテンポな知恵比べがが愉しめるシリーズです。

     ■第一章 悪党たちは久々に銀行を襲い、小さな失敗をきっかけにトラブルに巻き込まれる。いつものこと。
           ―― おとなしくできないなら、せめて気をつけてやれ。
     ■第二章 悪党たちは降りかかる火の粉を払うため、何が起きているのかを探るが、払えば払うほど火の粉がまとわりつく。
           ―─ 眠っている犬はできるかぎり寝かせておけ。
     ■第三章 悪党たちは事件の構図に気づくが、相手の後手に回る。
           ―― 1インチ与えれば1ヤード取られる。
     ■第四章 悪党たちは、別の悪党から逃れるために必死に行動するが、予定通りに物事が進まない。
           ―― 計画を立てるのは人だが、成敗するのは天だ。
     ■あとがき

    アイドル「宝島沙耶」を執拗に追うハイエナ記者「火尻」と、「久遠」が偶然関わってしまったことから、四人組の犯罪が暴かれる危機に晒されたうえに、「火尻」がトランプカジノで多額の借金を抱えていたことから、その借金の一部を四人組に肩代わりさせようとしたカジノ経営者「大桑」のグループからも狙われ、当たり屋や電車での痴漢冤罪、慰謝料の言いがかり、人身事故の詐欺等によりピンチに陥る、、、

    追い詰められた四人組だったが、「火尻」への復讐を企てる一味と協力関係を築き、敵の裏の裏の裏をかいた「成瀬」の巧妙な作戦を実行することで、「火尻」への反撃を試みます… 「大桑」(の祖母の形見の亀)を利用した作戦は見事でしたね。

    テンポが良く、スカッとするエンディングでした… 「火尻」への復讐のために、自らアイドルとなる道を選んで、敢えて「火尻」から狙われるように仕向けた「宝島沙耶」の行動には驚きでしたね、、、

    現実的な物語ではないですが、大人向けのお伽話だと受け止めて、愉しんでいます。




    以下、主な登場人物です。 

    「成瀬」
     他人の嘘が見抜けてしまう人間嘘発見機。
     その特異な能力のおかげで恋愛に失敗した苦い過去も多々。
     普段は市役所に勤める公務員。
     性格は至って沈着冷静・用意周到。
     別れた妻の元に自閉症で愛しい息子のタダシがいる。

    「響野(きょうの)」
     止めどなく湧き出る泉のように言葉を紡げてしまう演説の達人。
     しかしそのほとんどがでたらめであるため、時折本当の事を話しても信じてもらえない事もある。
     愛妻・祥子と共に喫茶ロマンを経営しているが彼のいれるコーヒーは美味しくないともっぱらの評判。
     成瀬とは高校時代からの悪友同士。

    「久遠(くおん)」
     動物と自然をこよなく愛するスリの天才青年。
     彼の中では「動物>人間」というはっきりとした優先順位が確立されている。
     青二才らしい暢気さと優雅さを備えている。
     「売り上げ」が入るといつもニュージーランドに羊とゆっくりしに行っているらしい。

    「雪子」
     コンマ1秒単位の正確な体内時計を備え持った女性。
     銀行強盗の際には運転手として参加することが殆どだが、若い頃から盗難車で夜な夜なドライブしていただけあって彼女のドライビングテクニックはピカイチである。
     親に愛されなかった過去を持つが今は一人息子の慎一と共に幸せな生活を送っている。

    「田中」
     合鍵からナンバープレートから盗聴器まで大抵のものは何でも作ってしまう男。
     母親とマンションで二人暮らしだが、滅多に外に出る事は無い。
     以前暴行された経験を持つ為、若者が嫌い。成瀬の事は気に入っている。

    「慎一」
     雪子の一人息子。
     喫茶ロマンによく出入りしているせいで大人達から人生に必要で無駄な知識を教え込まれている。
     背は同年代の平均よりも少し高く、体重は若干少ない体型で整った顔立ちをしている為、雪子はよく「慎一はモテる」と自慢しているがそれは親の欲目だけでは無い様子。

    「祥子」
     響野の愛する妻。
     はつらつとしていて背は高く、三十代半ばではあるが非常にスタイルが良い。
     夫のいれるコーヒーは最悪だが彼女がいれるものはとびきり美味しい。
     ちなみに「アヒルと鴨のコインロッカー」の中で主人公・椎名の叔母として名前が出てくる。

  • 913-I
    人気作家コーナー

  • ギャングシリーズ第三弾。シリーズもののため、今回続けて読んでいるが、実際には二作から三作にかけては九年の月日が流れている。その間の社会の変化や作者の変化がおそらく登場人物たちの設定にも反映されつつ、それでも変わらない四人組の陽気な会話が作品のエンジンとなり、今回も楽しませてもらいました。

  • 安定の面白さ!
    伏線のはりかたが素晴らしい

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著者プロフィール

1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、「新潮ミステリー倶楽部賞」を受賞し、デビューする。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で、「吉川英治文学新人賞」、短編『死神の精度』で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で、「本屋大賞」「山本周五郎賞」のW受賞を果たす。その他著書に、『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX アックス』『重力ピエロ』『フーガはユーガ』『クジラアタマの王様』『逆ソクラテス』『ペッパーズ・ゴースト』『777 トリプルセブン』等がある。

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