宮大工 千年の知恵―語りつぎたい、日本の心と技と美しさ (祥伝社黄金文庫)

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著者 : 松浦昭次
  • 祥伝社 (2002年10月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396313050

宮大工 千年の知恵―語りつぎたい、日本の心と技と美しさ (祥伝社黄金文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 新書文庫

  • この本が家にあったから手に取ってみたらとても良い本でした。息子が中学校のころに読んだ本で部屋かたづけて処分するために出してたらしい。
    著者は文化財の修理を専門にしてるばりばりの宮大工さんで、国宝を含む多くの文化財再建の経験を通して学んだ、鎌倉、室町等の中世の美的センスをベースとした卓越した木造建築技術について解説している。江戸時代以降は効率化、標準化がはかられ、気候等の特徴に適合して育まれた、日本古来の個々の木の個性を生かして建造物を1,000年持たす加工技術などがすたれてきてしまったうえに、明治以降の西洋崇拝のせいで完全に技術継承が断たれてしまったらしい。
    三浦しをんなど、お仕事系の小説でさまざまな未体験の世界を、あたかもその場にいるみたいに疑似体験させてくれるのも好きだけど、文才のあるその道の専門家が本人の専門領域について書いたものの方がやっぱり深いし、本物感が半端ないです。池上彰のニュース解説も自分の専門技術について解説してるのを聞いたら結構、上っ面で薄っぺらい解説だなーと思ったりしたし、やっぱり弁のたつその道のプロによる解説のほうが良いんだろうなあと思ったりします。
    技術解説のほかにも、資本主義社会の中での文化財を維持していく難しさや、一般的な技術取得の姿勢等、周辺分野に関する知識と考察が深くてすごく参考になります。
    最近は過剰反応社会といわれるように、人権思想やソーシャルネットワーク等のおかげで少数派保護意識が強くなりすぎ、少数派の意見が必要以上に大きく聞こえすぎて、モンスター系がはびこってるのがなんだかなーって気がしてたけど、文化財保護についても受益者負担の論理ではうまくいかないことを理解しました。
    それでも、やっぱり資源の総数が見えてしまっている世の中では、昔の芸術家の保護育成と同じように、競争原理にしたがって資源配分を受けた勝ち組の人の中から意識の高いパトロンを見つけてやっていかざるを得ないと思ったりしました。

  • 積み読

  • 稲葉さん所有
    →12/04/22 浦野レンタル
    →12/10/20 返却
    →12/10/20 室岡さんレンタル

    浦野レビュー--------------
    宮大工が語る日本の木造建築の技術と伝統。私は日本建築フリークなもので、建築本はそこそこ読んでいるのですが、そのほとんどが学者や研究者、あるいは愛好者がまとめたものでした。そんなわけで、宮大工本人の手による本書には、たくさんの発見がありました。

    たとえば、密教寺院に特有の「多宝塔」という建築があります。これは二重の塔で、1階の平面は四角形であるのに、2階は円形なので、接続部の仕上げが非常に難しいのだとか。確かにいわれてみればそうなんですけど、いままで読んだ本にはない観点で多宝塔について解説されていて、目から鱗が落ちっぱなしでした。

    「建築」や「職人」といったキーワードに関心のある方に、ぜひオススメしたい1冊です。

  • どの分野でも職人気質を持つことが大切だと思う。日本古来のものと向き合う姿勢が強く出ていて、それは真似るべきだと感じた。

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