裏切りの世界史: この1000年、彼らはいかに騙し、強奪してきたか (祥伝社黄金文庫 し 7-3)
- 祥伝社 (2004年12月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396313647
感想・レビュー・書評
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「現在世界の危機を覆っている様々な危機の元凶はすべて西洋文明を推進してきたその後遺症である」らしいことを、キリスト教やバイキング、近代の米・ソ・中の歴史などを交えてやや大げさに主張している本。
かなり偏りが見られるが個人的には面白い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
学校で習っていた頃の歴史観が、最近揺らいできている。
あの頃の「歴史」と言うのは、あくまでも過去にあった事実を、年号だったり事実だったり、その関連を記憶することが目的だった。
内容の細かさ、粗さの違いはあっても、覚える事実そのものは間違いのないものであり、疑問も持たずにただただ覚えるだけの行為だった。有史以前の歴史ならともかくも、近代史においては、教科書に載っている事実に疑いをはさむなどとは思いもよらない事だった。
大人になり、諸外国から日本の教科書の歴史記述に対する批判がある、というニュースに気がつき、歴史というのは国の思惑で改ざんできるものなのだな、と疑いを持ち始めた。
どちらが嘘をついているのか。
どちらの主張も虚飾があるのか。
領土問題については、どこかに歴史的な記録があるのだろうから、それを世界という舞台にさらけ出せば済むのでは?
騒ぎになるたびにそう思っていたが、それは日本人独特の甘い考えだったのかも、本書を読むとそう思えてくる。お人好しの国民なのか。
書いてある内容は、そのまま飲み込むにはためらわれる。一体何が入っているのか、と目を凝らしたくなるようなゲテモノ料理的主張がいっぱいだ。
日本国以外の国の野蛮性を様々な根拠を示して主張している。
日本人の持っている常識を否定しようとしている。
それはそれでいいのだが、あまりに尖った物言いは、やはり眉に唾をつけてから考え直したい。本当なのか?
大量に載せられた巻末の参考文献を読んでから判断したくなる。
偶然、高齢な方から戦争観を聞く機会があった。
日本がアジアに対して行った蛮行。それに対して紳士的だったアメリカの占領軍。
しかし、その記憶も、噂や報道から作られているような。
本当の歴史はどんななのか。 -
ある面では正しくて目から鱗です。
ただ、ところどころ強引で感情的な部分があるのが残念。
日本が素晴らしい国であるというところは全く同感ですが、好きすぎるあまり冷静さをかいてしまい、ところどころ牽強付会の説が散見されるのがマイナスですね( ̄へ ̄|||)