- Amazon.co.jp ・本 (331ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396323813
感想・レビュー・書評
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慶長十九年(一六一四)、大坂城へ向かう異形の老人の姿があった。万石の禄と家臣を捨てても、ついに捨てきれなかった甲胄を背負い、赤柄の槍を携えていた。関ケ原の合戦で〈槍の又兵衛〉と勇名を馳せた後藤又兵衛その人だった。世に言う大坂冬・夏の陣を目前に、又兵衛の入城に豊臣方は雀躍した…。自らの信念を貫くため、河原乞食まで身を落とした又兵衛一代記。
2003年10月22日再読詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
慶長十九年(一六一四)、大坂城へ向かう異形の老人の姿があった。万石の禄と家臣を捨てても、ついに捨てきれなかった甲胄を背負い、赤柄の槍を携えていた。関ケ原の合戦で〈槍の又兵衛〉と勇名を馳せた後藤又兵衛その人だった。世に言う大坂冬・夏の陣を目前に、又兵衛の入城に豊臣方は雀躍した…。自らの信念を貫くため、河原乞食まで身を落とした又兵衛一代記。
2009.4.14読了! -
好きだから憎いこともある。「殺して己のものにしたいと思っているのかもしれん」とまで告白してる長政。時代が変わっていく中、変わる事ができない(しない)又兵衛は武将としての死に場所を得て幸せだったのではないかと。
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物語は大阪夏の陣の戦場から始まる後藤又兵衛の一代記。若い家臣にせがまれて、己の一生を語っていくという物語構成です。黒田家を出奔して最終的には乞食まで身を落としたが、骨の髄まで武士であることを思い知り、己の本分を貫くために死んだ豪将として描かれています。
2008.2.4読了