虎の城 下 智将咆哮編 (祥伝社文庫 ひ 6-15)

著者 :
  • 祥伝社
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感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (694ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396333799

感想・レビュー・書評

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  • 藤堂高虎は主君を7回変えたと評価があまり良くないようですが、時代を読み、流されない生き方がかっこいいと思うな〜。
    自分を評価してもらえるところに転職する!
    現代でも参考にしたい生き方です

  • ほし5

  • 主君の秀保が亡くすところから始まり、関ヶ原、そして泰平の世になるまで描かれています。石田三成との対立から、幕藩体制の礎を築いていくまでの藤堂高虎の功績があります。 大坂の陣までに豊臣方に睨みを利かすために、今治城の土台を伊賀上野城にしたり、篠山城を修築したりしています。家康に大いに認めてもらえるまで時間がかかりましたが、武功だけではなく経営者としての藤堂高虎の姿勢が見受けられます。

  • 藤堂高虎という男の生き様を知ることができました。
    まず最初の見どころは宿敵、石田光成との決着。
    怒りに飲み込まれることなく冷静に自分の牙を研ぎ続けた高虎のあり方がついに光成との決着をつけます。
    しかし決着がついたら実際には怒りよりも相手に対しての敬意を抱き、宿敵だった三成に対して軍の欠点を教授してもらう姿に感銘を受けました。
    また、三成の想い人である綾羽が「三成は本来優しい人間であり、立場上冷酷にならねばならなかった」と高虎に語るシーンも印象深い。
    どのような役職についてもやはり基本的には孤独であり、上に行けば行くほどその孤独感は高まっていく中でこのように理解してもらえる伴侶を得れたことが唯一の救いであったかとも思われました。
    高虎もそのようなことはわかっているが、そのような覚悟ができていない人間が上に立てないこともまた知っており、なんとも物悲しい綾羽とのやりとりでした。
    後半は家康が天下を取ってからの話になり、外様である高虎の苦労や振る舞いを知ることができました。主君家康に対しての気配り、内部の大名達にも気を配り、そして部下への気配りと、とにかく周りに常に気を配っていた高虎。功を立てるばかりでは旧来よりの大名たちに反感を買ってしまうため気を配るが、そうすると部下からはその苦労を知らずに反感を買ってしまう。
    失敗も多々してきた高虎ではあるが、外様であるにもかかわらず家康からの絶大の信頼を勝ち取り石高も減らされることなくお家を栄えさせた高虎は見事としか言えない。これから新しいところで働くようになる自分も基本的には外様になると思われるのでこの高虎を見習って錬成していこうと思いました。
    また、妻を大切にしろという高虎の言葉も響きました。

  • 上巻と同じ

  • 高虎公はホントにすごい!人間変わるのは難しいだろうに、彼は時代に合わせてどんどん変わっていっている。自分のこれと決めた主人への仕え方が半端じゃない!!高虎は間違いなく自分が主人だったら仕えてほしい人で、逆に主人として仕えるとしたら絶対いやな人だ。怠け者の私はそう思う←
    高虎の小説読むのは二回目だが、やっぱり同じように働き過ぎだと思った(笑)秀長さんの小説読んでも思ったけどね。
    一つ気になる点、高吉はどうなったんだろう。物語の後半全く出てこないのだが……自分で「節目を通す」と言っていた割には、やはり実子の方が可愛かったんだろうか。

  • 上巻に感想を記載

  • 秀長様大好きな点において、今最も握手したい藤堂さんです。
    別に内府がどうのってわけではないですが、矢張り藤堂さんのベスト・オブ・上司は秀長様であって欲しいのです。
    そこは譲れない。
    何故なら個人的に秀長様が大好きなので。ここ重要。

    西軍厨な身としては、関ヶ原と大坂冬&夏は試練です。
    ついつい精神をすり減らしつつ(誇張)駆け足で読んでしまうのですが、虎の城はその辺りがあまり苦にならずに読めました。
    まあ、秀長様に対する罪悪感的な物を描写されれば……ね!!
    もう納得するしかない。ならば、ヨシ!!と思うしかない。
    そういうフォローに結構救われました。
    嬉々として関東についたわけじゃないよっていう心情見せられたら、頷くより道はないのでした。
    秀長様の有難いお言葉を聞いてしまったら、秀長様信者の身では為す術もないのでした。
    そして、秀長様の包容力と理解力に感服した。

    藤堂さんは変革の人ということで良いんでしょうか?
    自己研鑽怠らないって素晴らしいですよね。新しい要素も取り入れるし、状況に順応出来るのも見習いたいです。
    何に対してプライドを持つか、何に対して価値を見出すか、理解しているのかなと思いました。

    ただ、女性関係が失敗し過ぎかな!!(笑)

著者プロフィール

作家

「2017年 『左近(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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