砂の花 (祥伝社文庫)

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著者 : 明野照葉
  • 祥伝社 (2007年10月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396333843

砂の花 (祥伝社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 明野照葉さんの『砂の花』を読了。綿野りささんの小説も女性が描く女性というものを読みたくなり選んだのだが、本作も同様女性が描く女性の姿で、離婚を機にすべての物に興味が亡くなり、人生を追える事を考え始めるところから物語は始まる。そうしているうちにやはり人生に絶望した事のある男性と魅力はあるが実はとんでもない悪い男の二人に出会い、やけな気持ちもあったのだろう二人とつきあい始めてしまう。だがそのことでとんでもない罠にはまりついには犯罪を犯してしまうのだが、この女性は女性が描いたという感じは感じなかった。こういった女性は男性でも同様に描けるのではと思ったのはなぜだろう。意外なインサイトみたいな物がみいだせなかったからか。綿野りささんの作品の女性は女性でしか描けないと感じたのに、そのあたりが作家の力量の違いか。

  • 2014.10.8ー73
    主人公に対し何処にも共感が得られず全く傾倒出来ない。今迄の他の作品は面白かっただけに残念。

  • 読み終えて、これほど皮肉な話はない・・・と思いました。

    主人公の美砂は10年間の結婚生活にピリオドをつげ、その後長年勤めていた大手企業の職も辞してしまう。
    二つとも自分の意志でした事であり、それによりさっぱりして新しいスタートが切れるかと思いきやそうではなく、美砂はすっかり無気力な状態になってしまう。
    しばらく無為な時間を過ごした後、彼女は決断した。
    勤めてきた期間に貯めたお金が3千万余り。
    そのお金が無くなる時に自分からこの世を去ろうと。
    自分で言うところの「自滅ショー」。

    一日10万円ずつ使うとして、リミットは10ケ月。
    10ケ月後に自分がこの世から去るそのプロデュースを自ら彼女は企て実行にうつし始める。
    まず、過去の恋人や知人に会い、最高の自分を見てもらい、それを記憶に焼き付けさせる。
    そのため、出資して名ばかりの会社を立ち上げ名刺も作った。
    最高のブランド品を買い、美味しいものを食べ、そのために太ってはならないとエステやジムに通う日々。

    そんなある日、美砂は知人から一人の男性を紹介される。
    彼は妻と子供を事故でなくしたばかりか、妻の裏切りにより心に傷を負った男性だった。
    美砂は自分と似たような空気感を感じるその男性に惹かれつき合うようになる。
    しかし、その後仕事を通して知り合った別の男性により彼女の運命は大きく変わる事となる。

    これを読んで思ったのは、人間は動く事、何かしら行動をする事によってエネルギーが生まれるのだという事。
    そしてそのエネルギーは生きる活力に変わっていく。
    主人公の女性は死ぬ事を目的に動き出した訳ですが、その動いたエネルギーが皮肉にも生きる活力にいつの間にか変わっていた。
    そして、そんな彼女を見て周囲も彼女が生き生きしていると感じ、魅力を感じる。
    そこまでの皮肉なら良かったのに・・・。
    彼女の場合、生きようと思った時は生きづらい状態に自らを追い込んでしまっていた。
    自分でまいた種と言えばそれまでですが、あまりに皮肉だと思いました。

    自らの死をショーとして演出する。
    そこには周囲への配慮がなく、自分をただ良く見せようとする見栄っ張りな彼女の姿が見える。
    その自分勝手な行為がこういう事態を生んだのか・・・。

    それにしても・・・。
    無為に何の希望もなく、ただ生きているだけの状態と生きる活力はあるけど、生きづらい状態でいる事、どちらがいいんだろう?
    救いようのない内容、そしてラストのようですが、何故か物語の最初の方よりも皮肉に終わるラストの方が明るい感じがして・・・それを思うと、どんな状況であれ、自身が生きるという意志をもっているという事は何よりも強い希望なのかもしれないと感じました。

  • 前半まだるっこしいが、後半は急展開。
    予想外の結末で、この作者の底しれなさを感じる。
    もっと掘り下げが欲しく物足りない面はあるが。

  •   心の奥底にある悪意を表現するのが上手いと、ここ最近、楽しみにしている作者さんです。書き下ろしということで、期待して読みました。
     狂っていく経緯と、自分でそれに気づかずに、周りに悪意を振りまいて「死」に向かって前向きに生きる力を得ていくあたりは、やはり上手だなあと思いました。自分の愚かさに気づくことなく自惚れ、まるで自分が神のように都合よく廻っていると思い込み、罠にはまっていく。最後の最後にやはり可愛いのは己のことなのだと、それすらも分からない。誰にもある弱さみたいなものを突きつけられるようで、「あいたたた……」と、思いながら一気に読んでいきました。
     ただ、毎回のように出てくる生まれながらの悪党のような男、罠にはまり、もがくうちにどんどん泥沼にはまっていく様子は、多少パターンというか、都合よくというか、物足りないものを感じました。追いつめられかたはこの上なく非道なものなのですが、もう少し掘り下げて欲しかったです。
     作者のテーマというか、この方の描かれる女性に共通している「自分じゃない自分」「演技」「ステージ」という設定は、共感するものがあるし、女性としては憧れるものでもあります。成功するにしろ、堕ちていくにしろ、そこにある種の爽快感があるところで、ストーリーとして、もう少し深いところまで引っ張っていって欲しかったです。
     そろそろ別の主人公の人生を読んでみたいかな。
     作者の新たな作品を、勝手ながら切望したいと思います。

  • うーん。

    ちょっと軽いサスペンスドラマの書籍化って感じ?
    対照的な男性の書き込みがあまりないので、いまいち心が動かなかった・・


    救いようもないし・・
    この作家さんは、女神が結構面白かっただけに、残念。

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