- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396337469
作品紹介・あらすじ
荷を背負ったまま、漆職人の兼七は呆然と土間に突っ立っていた。ようやく納得のいく品が仕上がったのに-。女房子供に捨てられてまでのめり込んだ漆器作り。それを披露する注文主の死に落胆した兼七は、あてどもなく町を歩いた。そうしてふと気づくと、路地の奥にある奇妙な小店に辿り着いていた(『猫の椀』より)。夢現の世界の中に人の温もりを描きこむ、傑作時代短編集。
感想・レビュー・書評
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心静かに読書を楽しみたい時にオススメ出来る一冊。時代小説短編集。
どの作品も蝋燭が灯るような暖かい気持ちにさせてくれる。
表題の、猫の椀 がやはり良い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『軍鶏侍』の作家の短編集。それぞれに味わいのある作品だった。
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何だか読むのに時間が掛かった。
猫の椀は面白一気に読んでしまったがその後は、気になって一気に読みたいではなく読まないと次に行けない、何だか全体的に説明的で特にえくぼは疲れる気がしました。
軍鶏侍シリーズが面白いと思っていただけに少し残念です。 -
珠玉の人情話五篇。
人はなぜ生まれ生き死ぬのか?
ここに答えがある、ような気にさせる。 -
ちょっとずついい小話の短編集。
時代物が好きな人にはいいかもしれない。 -
あれれ??なんか一味違った江戸時代の市井もの。
漆職人と居酒屋と猫の話、地道に暮らす若い夫婦に女房の朋輩から儲け話が…、峠の追剥ぎたちの騙し、騙され話、旅の修行僧に不思議な村の人々が…。 -
苫小牧から秋田へのフェリーの船中で一晩で読んでしまった。
縄田一男の解説の通り、短編でも文句なしの筆力、絶賛したい。 -
時代小説短編5話を収録。
基本人情噺ですが、落語風や奇譚風のような話もありました。
文体に、ややクセがあるかも。 -
やっぱり短編集は苦手。
最後の話が一番好みだった