猫の椀 (祥伝社文庫)

著者 :
  • 祥伝社
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本棚登録 : 47
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396337469

作品紹介・あらすじ

荷を背負ったまま、漆職人の兼七は呆然と土間に突っ立っていた。ようやく納得のいく品が仕上がったのに-。女房子供に捨てられてまでのめり込んだ漆器作り。それを披露する注文主の死に落胆した兼七は、あてどもなく町を歩いた。そうしてふと気づくと、路地の奥にある奇妙な小店に辿り着いていた(『猫の椀』より)。夢現の世界の中に人の温もりを描きこむ、傑作時代短編集。

感想・レビュー・書評

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  • 心静かに読書を楽しみたい時にオススメ出来る一冊。時代小説短編集。
    どの作品も蝋燭が灯るような暖かい気持ちにさせてくれる。
    表題の、猫の椀 がやはり良い。

  • 『軍鶏侍』の作家の短編集。それぞれに味わいのある作品だった。

  • 何だか読むのに時間が掛かった。
    猫の椀は面白一気に読んでしまったがその後は、気になって一気に読みたいではなく読まないと次に行けない、何だか全体的に説明的で特にえくぼは疲れる気がしました。
    軍鶏侍シリーズが面白いと思っていただけに少し残念です。

  • 珠玉の人情話五篇。
    人はなぜ生まれ生き死ぬのか?
    ここに答えがある、ような気にさせる。

  • ちょっとずついい小話の短編集。
    時代物が好きな人にはいいかもしれない。

  • あれれ??なんか一味違った江戸時代の市井もの。

    漆職人と居酒屋と猫の話、地道に暮らす若い夫婦に女房の朋輩から儲け話が…、峠の追剥ぎたちの騙し、騙され話、旅の修行僧に不思議な村の人々が…。

  • 苫小牧から秋田へのフェリーの船中で一晩で読んでしまった。
    縄田一男の解説の通り、短編でも文句なしの筆力、絶賛したい。

  • 時代小説短編5話を収録。

    基本人情噺ですが、落語風や奇譚風のような話もありました。
    文体に、ややクセがあるかも。

  • 野口卓の文章は研磨の行き届いた切れる刃物のようだ。
    キリッとしてて、その上美しい。
    この本は短編集だが、長編も素晴らしいが短編にもこの才能は発揮されてると再確認。
    なんども同じ本は読まない私だが、『野口卓、小早川涼』はなんども読めそうだ。

  • やっぱり短編集は苦手。
    最後の話が一番好みだった

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著者プロフィール

1944年、徳島市生まれ。さまざまな職業を経験し、ラジオ・ドラマ脚本・戯曲を執筆。1993年、一人芝居「風の民」で第3回菊池寛ドラマ賞を受賞。日本脚本家連盟会員、日本放送作家協会員。2011年、『軍鶏侍』で時代小説デビュー。同作で歴史時代作家クラブ新人賞を受賞、同シリーズにより多くの時代小説ファンを獲得。ほかシリーズに「ご隠居さん」「手蹟指南所『薫風堂』」「新・軍鶏侍」「よろず相談屋繁盛記」「めおと相談屋繁盛記」など、単著に『からくり写楽 蔦屋重三郎、最後の賭け』など著書多数。演劇にも造詣が深く、小説、戯曲、芸能、映画、音楽、絵画の多ジャンルでのシェイクスピア派生作品を紹介した著作『シェイクスピアの魔力』がある。

「2022年 『逆転 シェイクスピア四大悲劇』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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