- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396338459
感想・レビュー・書評
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小路幸也さんも大好きな作家さんの一人。
この本が16冊目。
無くなった祖母に”一本の鍵”と”さくらの丘の西洋館”を託された満ちる。
祖母と少女時代を共に過ごした友人二人も孫娘に同様の遺言を残していた。
満ちるたちは戦後の厳しい時代を生き抜いた祖母たちの足跡をたどることになり…
優しい文章のなかにも厳しい時代を感じる…
さらさらと読みつつも、ふと考えさせられる…
そんな本でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
畳み方が性急な印象。
文庫じゃないんだけどこれしかないぞ。
そして再読なんだが前回履歴も消えちゃったのか。
[図書館·再読·4月8日読了] -
亡き祖母が遺した一本の鍵と、祖母が輝かしい時を過ごした西洋館。
孫娘に残された遺言。そこには、祖母の友人二人の孫にも遺されていた。
一体何故、土地を遺し、両親ではなく孫なのか。
ミステリ要素はあるものの、小路氏らしい優しさに溢れる。
戦後、時代に翻弄された人々。
日本人もアメリカ人も、国の為の名の下に。
戦争期の表現になると、事実、心荒むが、物語の展開上触れながらも、主にならないように運ぶ筆力は小路流。
命を生むことの尊さ、命を紡ぐことの尊さを柔らかく表した一冊でした。 -
悪い話ではないのですが、物足りなさを感じます。
柔らかさ、温かさは如何にも小路さんらしく。しかし、それだけしか無いのが残念です。
小路さんにアクを求める訳では無りません。ただ、苦しみや悲しみを余りにサラリと曖昧にぼかし過ぎたために物語が弱くなっています。マイナスがあってこそプラスが映えるといった様な手法を取れば、もっと力強い話になったと思います。中学生位を読者に想定し、ネガティブは見せない、そんな感じで書かれているように見えるのです。 -
亡くなったおばあさんから一本の鍵と“さくらの丘”を遺すという遺言書を受け取った主人公の満ちる。
同じくおばあさんの友人二人の孫も鍵を託されていた。
鍵を遺された3人が祖母たちの残した想いを紐解くために3人はさくらの丘へ… -
すこーし、恩田陸っぽい。
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少しノスタルジックでハートフルという小路作品の既定要件の1つを満たしているものの、些かパワー不足。
いい話だけど期待値が高いだけに星4つは付かないか。