秋霧の街 私立探偵 神山健介 (祥伝社文庫 し 8-9 私立探偵神山健介)
- 祥伝社 (2014年10月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396340728
感想・レビュー・書評
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神山シリーズ。
大都市新潟で,殺された娘の調査をする神山が,裏に潜む巨大な敵とドンパチやる。
シリーズ中一番派手で面白かったが,一番ツッコミどころ満載。(まっとうなファンの方には申し訳ないが,この作者はネタとして最高にツボだと思っている)
ヒロインとの出会い→自己紹介→大人のふれあい→デレるの完全テンプレ化されたシーケンスは健在。
まぁそれはいい。問題は神山が素晴らしく他人の迷惑を考えないところだ。
一方的にお願いされまくるパキスタン人のおっさん(妻子持ち),この人菩薩だ。
タイ人ギャルも完全にとばっちり。
シングルマザーに至っては,犬の世話を押し付けられる。息子の説得を頼んだら裏切られる。入院の保証人になったら脱走される。あげく「あいつはいい女だからわかってくれる」ときた。
ダメでしょ!オッサン小説だからしょうがないけど,「男として~,男とは~」みたいな幼稚な発想で行動しすぎです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
神山健介シリーズ中、最もハードなボイルド(^ ^;
これまでもかなり危ないことに首を突っ込んでいたが、
今回はもうシャレにならないレベル(^ ^;
「戦闘シーン」は、かなりど派手で
神山氏自身も今作ではある一線を越える。
ネタ自体もかなりヤバイネタではあるし。
惜しむらくは、人物像がやや薄っぺらい印象。
悪人はただ悪人で、善意の協力者はひたすら善で...
ちょっと安いテレビの2時間サスペンスみたい(^ ^;
悪人にも悪人なりの「抱えてる事情」があったりとか、
そんな描写があると深みもリアリティも増すのでは...
あと、薫の息子の彼女が妊娠したというくだり、
果たして必要あったのだろうか...
シリーズものだけに、次作への架け橋かも知れぬが、
今作だけ取り上げるとまったく不要な気が(^ ^;
...ということで、★は4つ止まりでし(^ ^; -
設定はそれほど凝ってるわけではないが、なかなか余韻の残るいい作品だった。シリーズ4部作だと思っていたが、次も出てるということで結構なことだ