かわうそ お江戸恋語り。 (祥伝社文庫)

  • 祥伝社
3.48
  • (2)
  • (9)
  • (10)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 110
感想 : 7
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (371ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396343255

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 江戸時代、商家の一人娘のお八重。少女のお八重が恋を知り、大人になっていく成長物語。
    江戸を騒がせる強盗の事件も絡み、捕物帳としても読める。
    お八重が出会う「川獺」が、まあとても良い男。危険を帯びた謎めいた佇まいが魅力的で、少女も恋しちゃうでしょう、それは。
    知ってしまったら知らなかった頃には戻れない。それが大人になるということ。と、解説にもあった。
    ごく当たり前の少女が、恋を知って、戸惑い、思いだけで動くことはできない身の上で、何を考えてどの道を選びとるか。みずみずしい少女の感情が眩しい。

    青春がしんどいタイプなので、あまり感情移入しないように読んだ。
    大丈夫な人なら、この作品をもっと楽しめただろうな…。

  • とても読みやすく、一気に読めました。
    作者の弥勒シリーズが大好きで、楽しみにしていますが、同じ作家が書いたのかと思うくらい、こちらはスラスラと読めます。
    弥勒シリーズのあのくどいくらいの文章ももちろん好きですが。
    あさのさんのもっと色々な作品を読んで見ようと思いました。

  • 時代小説はあまり読んだことがなかったが、全く問題なくすらすら読めた。江戸の雰囲気を楽しみつつ、ちゃっかりロマンスも感じたい人にオススメ。ハッピーエンドとまではいかないが、明るい未来に向かっていくような感じで良かった。

  • 産毛な娘の純真の恋心が、平穏な少女の日常を
    嵐の様な人生に脚を踏み出させる。
    人の恋情は時として、予想外の行動をしてしまう。
    八重に仕えるおちかの誠実さも外せない。
    復讐に燃えたかわうその心さえも変えてしまう
    切なく激しい恋心がよびおこす事件。

  • お八重の想いが強くて、怖いです。自分の想いだけで衝動的に動いてしまうことから、周りを見られるようになってくることとの成長が描かれていますが、あれは成長しているのでしょうか?結局、自分の思うままに行動して終わりました。考えられる範囲は広がったけれど、後にも先にも、結局行動は変わらない、恋って凄い酷いってことだなぁと。まさに盲目。いろいろ理屈をこねまわして考えてはいるけれど、自分中心なのは変わらないです。
    まぁ、恋じゃなくても、基本人は自分中心なんだろうなと。

  • 十七のお八重が出会ってしまった川獺。大人になっていく一人の少女の成長が眩しい。

全7件中 1 - 7件を表示

著者プロフィール

岡山県生まれ。1997年、『バッテリー』(教育画劇)で第35回野間児童文芸賞、2005年、『バッテリー』全6巻で第54回小学館児童出版文化賞を受賞。著書に『テレパシー少女「蘭」事件ノート』シリーズ、『THE MANZAI』シリーズ、『白兎』シリーズなど多数。児童小説から時代劇まで意欲的な執筆活動で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『NO.6〔ナンバーシックス〕(8)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

あさのあつこの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×