- Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396612283
感想・レビュー・書評
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そりゃあ どんなに憧れても届かない世界ではありますが、ひがまずに読もうね。実は骨太な文化論・芸術論が展開されていると思います。
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◆「見る美」としての「きものの美学」を語るエッセイ<br>20世紀の天才画家 バルテュスとの長年に渡る欧州暮らし。日本への思いを綴った本書にある「きもの」の章。ローマで始めた着物生活。夫も汗だくでお太鼓の柄だしを手伝ってくれた帯結びの思い出。お気に入りの柄には、夫の愛読書だった源氏物語からの「車紋」の大島紬。画家として節子夫人自身のセンスを生かした「絵画的な色と色の組み合わせ」。思い出と夫婦愛と着物そのものへの愛情。 この3つをベースに、彼女自身の具体的な襦袢や腰紐や省略術も含め、20ページ余に渡り語られています。(趣味系・一般向け)(と)
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節子・クロソフスカ・ド・ローラさん。
2001年に逝去した画家バルテュスの夫人です。
バルテュスの死から4年が経とうとしていますが、まだ、バルテュスがあのスイスの大きな木造の建物で、自然の光を大切にしながら絵を描いているような気がします。
本書は、節子さんの書かれたエッセイで、副題は-画家バルテュスとともに見つけた日本の心-とつけられています。
家具のこと、きもののこと、庭仕事のこと、いけばなのこと、おもてなしのこと、バルテュスとの思い出など、やわらかで優しくそして洗練された節子さんの美が綴られています。
絵を描き、花を愛で、バルテュスを愛しつづけながら、日本の美さを大切にする生き方に感銘を覚えます。 -
あまりに住む世界が違うので、何ともいえません。ただ、「母親はなるべく自宅にいるべきではないか」と言う著者が、瀕死の我が子が夜中発作で苦しんでいることさえ知らなかったとは(乳母に任せていたため)、理解に苦しみます。幸せって人それぞれ。私は、こんな自分でこんな人生でよかったと思わされました。