新・陰翳礼讃

著者 :
  • 祥伝社
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396613129

感想・レビュー・書評

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  • 現代は明るすぎ。人間の目は暗い階調の方が敏感に違いを感じるそうです。新・陰翳礼賛。 照明デザインの先駆者として国際的に活躍しつつ、日本文化を深く見つめていらっしゃっており、感銘。 こんなに多くの作品が石井さんの作品とは知りませんでした。石井さんの来歴も興味深く拝読しました。バイタリティーを感じますが、それが暑苦しくなくスマートでカッコ良いです。日本語、文章も素敵でした。

  • フィンランドでの照明事情が知りたくて借りてみた。

    期待した情報はなかったが、作者の考える日本の照明への問題意識に共感。

    北欧の住宅照明はほの暗く、だからキャンドルが映える/アメリカ人にとっては、名刺より住まいが信用につながる/照明学会等で定められた照度は、20世紀の工業社会における生産効率があがるよう決めたものではないか/人間は朝は高い照度を求め、午後に近づくとどんどん下降/家のあかりを一度消して、調光機能のあるスタンドランプをもって照明の程度を確認すると、必要な明るさがわかりやすい/白い夏の服には発色のよくなる蛍光の物質が入っていることもある/売りたい物専用の照明の力は大きい/目の色によって、直射光の入る量が違うためまぶしさを感じる/照明は個人で調整するのがいい。に大きく賛成/小児科にかわいい色つきの照明/うつ病に照明がきくそう/照度体験のできる施設「ライトオルブ」/暗い階調の違いの方が人間の目は敏感

  • オフィスの照明、眩しすぎて疲れるなと感じていたけど、やっぱりそうだったのか。納得。

  • 土木、建築へのライトアップというジャンルを日本で始めた草分けの人の足跡を知ることができた。一つ一つの作品が、単にきらびやかにするのではなく、建築物に対する意味や思いを巧みに表現しているように感じた。合掌造りで有名な村のライトダウンは、降雪時にぜひ見てみたいと思った。

著者プロフィール

照明デザイナー。東京都出身、東京藝術大学美術学部卒業。フィンランド、ドイツの照明設計事務所に勤務した後、石井幹子デザイン事務所を設立し、都市照明からライトオブジェ、光のパフォーマンスまで幅広い光の領域を開拓。日本のみならず世界各地で活躍している。2000年、紫綬褒章を受章。主な照明作品に、東京タワー、横浜ベイブリッジ、明石海峡大橋、函館市、倉敷市などの景観照明、姫路城、白川郷、浅草寺のライトアップなど多数。ジェッダ迎賓館(サウジアラビア)やパンパシフィックホテル(シンガポール)などの照明も手掛ける。主な著書に『光が照らす未来 照明デザインの仕事』(岩波ジュニア新書)、『美しいあかりを求めて 新・陰影礼讃』(祥伝社黄金文庫)、『LOVE THE LIGHT, LOVE THE LIFE 時空を超える光を創る』(東京新聞出版局)、『逆境の変換力』(ベストセラーズ)などが、作品集に『石井幹子 光時空』、『MOTOKO ∞ LIGHTOPIA石井幹子 光の軌跡』(共に求龍堂)がある。

「2023年 『光のメッセージ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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