齋藤孝のざっくり!西洋思想

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著者 : 齋藤孝
  • 祥伝社 (2011年4月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396613914

齋藤孝のざっくり!西洋思想の感想・レビュー・書評

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  • 「なんとなく」知っていた哲学者の名前などを、この本を機に正しく学び直せて良かった。

    人物名を太字にしてあったので読みやすく感じた。

  • ヨーロッパの柱は古代ギリシアとローマ
    古代国家は君主制(王は宗教的権威)
    共和制(民主制)ローマ、執政官が選挙で2名選出。軍民の最高官として政治。軍民を指導する300名の元老院。
    カエサル、おクタビヌスなど

    アジアではヨーロッパから民主主義をもたらすまで王政が続く。
    (ヨーロッパでは紀元前から民主主義、日本は19世紀から)


    紀元前399年
    ギリシャ民主主義化で「知」はとても大切
    合理的、冷静、論理的明晰(主にアテネ)
    →西洋近代化のパワー
    このパワーが中世にカトリック教の支配を受ける

    392年ローマにてキリスト教を国教とした。
    神、精霊が人間界の上にあり、努力による創造を弾圧
    →このため、5世紀西ローマ〜15世紀までの1000年ヨーロッパは発展しなかった。
    この時期の世界史の主役はイスラム世界+モンゴル帝国

    14〜16世紀に爆発するのがルネッサンス&宗教改革
    ルネッサンス:人間は美しい、素晴らしい

    イスラムと西欧の対立は思想の違い:
    イスラムはキリストを偉大な預言者の一人と認めているが、その後のルネッサンス以降の人間中心主義、近代化にそぐわない。
    西洋:宗教、政治は分離
    イスラム:宗教=政治

    古代=人間非力
    近代=人間万能
    20世紀以降 近代化は人を縛っていたんでは?人間はもっと自由でいい=ポストモダン
    (近代化合理主義精神は社会を管理社会にし縛った)

    16世紀 宗教改革
    マルティン・ルーター
    協会の神の独占を批判。
    当時の人にとって大切だったのは神に対する知、しかし知を与える聖書はラテン語だった為理解できず協会にいき教えを説く。当時「免罪符」(つぐないを軽減してあげる)という協会発行の証明書がありこれによってお金を稼いでいた。(元々は十字軍(11〜13世紀にイスラム教に奪われた聖地エルサレムを奪還する討伐軍)の為に兵士に与えられた褒美)
    ルターは聖書をドイツ語に翻訳、民衆は知を取り戻した
    「知の独占こそが権力」

    「弁証法的」な思考
    相手の言っていること(テーゼ)に対するアンチテーゼをいい、その矛盾を乗り越えようと色々議論しもう一つ高い次元の概念が生まれる。アウフヘーベン

    だが、神との直接対話は難しい。
    キリスト教は基本禁欲だが、中世の協会支配下ではゆるかった。14世紀ボッカチョの「デカメロン」の絵をみるとわかるように。
    プロテスタントは厳格。

    資本主義はプロテスタント国で花開く
    「プロテスタンティズムの倫理と資本」マックスウェバー

    プロテスタント(カルバン派):英、蘭、米
    プロテスタント(ルター派):ドイツ
    カトリック : イタリア、スペイン

    カルバンの「予定説」
    神は救済する人間を予め決めている。選ばれない人が後から努力しても無駄。だが善行(特に仕事=ベルーフ(天職))をする人を神が救わないわけがないという信頼。
    働く→お金を稼ぐ→禁欲の為あまり使わない→投資(仕事の拡大)
    勤勉で無駄遣いしない生き方が模範→ベンジャミンフランクなど

    頭と体
    デカルトは「我思うゆえに我あり」と西洋近代は身体の感覚より精神活動が重要視されてきた。日本はもっと身体で会話をする。作法、食、空気、自然、職人。

    近代が大事にしてきたのは視覚

    遠近法
    最後の晩餐、牛乳を注ぐ女には遠近法のための小さな穴が空いている
    (中世には遠近法はない)

    視覚の支配
    「見るー見られる」の従属関係
    「監獄の誕生」ミシェル・フーコー
    パノプティコン(建築様式)
    囚人たちは監視下。
    監視の目を自分で内面化してしまう。(親の監視から逃げられない人も同じ)
    →合理的だが、それだけだと人は狂う。

    帝国という制度(俺の下に跪け)
    1917ロシア革命
    1922ソ連建国
    1991バルト3国独立
    モンゴル帝国
    アレクサンドロス大王 マケドニアから西インドまで
    ナポレオン ロシアまで
    Microsoft, Google
    限りない領土拡大

    西洋の演説の歴史
    ブルータスのとアントニウスの演説
    米大統領選挙
    西洋には口下手な英雄はいない


    エジプトとローマ
    エジプトのファラオは日本の天皇に近い
    エジプトと日本はどちらも太陽信仰
    ピラミッドは奴隷強制労働でなく仕事を生むための公共事業

    カエサルは武力で制服し帝国拡大していったが、宗教にはてをつけなかた。宗教は精神的中枢、誇り。
    しかしキリスト教が波及しだすと宗教対立が起こる。
    ローマは多神教。
    キリストは一神教。
    ユダヤも一神教。ユダヤは布教活動が盛んでなかったため広まらなかったが、キリスト教は拡大→
    これに対しローマは初めてキリスト教を弾圧。
    313年コンスタンティヌス帝がキリスト教を国教化。
    その後395年にローマは東西に分裂。(宗教及び貧富の格差)


    ・イスラムは「人」の拡大でなく「文化」の拡大
    〜7世紀 アッラーの前での平等
    アラブ人、イスラムは税免除
    ウマイヤ朝:被征服民族は改宗しても課税
    750年アッバンス朝:アブー・アルアッバーヌ(初代カリフ)この時に異民族もアッラーの前では平等。

    三国志
    魏(曹操)、呉(孫権)、蜀(劉備)
    諸葛孔明、関羽、司馬懿仲達
    男は征服欲、女は独占欲

    ユダヤは土地がなかったため、金融資本を捻出した。

    権勢をふるう世界の家
    メディチ家(ルネッサンス、イタリア)
    ハプスブルク家(中世〜20世紀初頭)
    ロックフェラー
    ロスチャイルド

    ・コーヒーの歴史
    17世紀のビール消費量は1人あたり1日3リットル
    カトリックからプロテスタントになり禁欲が厳しくなる。
    理性を緩めるアルコールでなく、コーヒーで意識を覚醒、理性的に生きようとした。
    もともとイスラムのスーフィーと呼ばれる人々が飲み始めたのふがはじまり。
    イスラム神秘主義集団の僧侶。眠らず、食欲を抑えるなどの特性が魅力

    商人が理性のリキュール、アンチアルコールを訴え販売努力によりコーヒーへの欲求を生み出した。
    165年 英国:西洋で初めてのコーヒーハウス
    その後1683年に300軒
    コーヒーが足りなくなり、プランテーション開始
    1700年オランダがジャワを
    1723年フランスが西インド諸島、南米で大規模プランテーション
    人手としてアフリカから奴隷

    1975年ウガンダ98%、ブルンデゥ82%、エチオピア75%、ルワンダ71%が輸出貿易額のコーヒーがしめる割合。

    コーヒーを作る貧困層と、それを飲んで目覚め経済をうごかす先進国

    ・お茶
     は同じ茶の木
     日本茶は茶葉を加熱処理、発酵はしない
     ウーロン、プアールは半発酵
     紅茶は茶葉を乾燥、揉み込み、完全発酵
    唐の時代(618〜907)日本においてお茶が伝わった。
    西洋ではオランダがはじめ
    1602年オランダ東インド会社
    1610年オランダは日本から緑茶を買い付け
    その後ウーロンの半発酵を参考にした完全発酵の紅茶が誕生

    米がコーヒー主流になったのはコーヒーが安かったから。
    当時イギリスはフランスとの戦争で資金不足。資金調達のために米への紅茶輸出(東インド会社)、販売軒を東インド会社にて独占。茶税をかけた。
    これに米は怒り、18世紀ボストン・ティーパーティー事件
    輸入した紅茶を海に投げ捨てた。

    お茶は一休みの感じ。文化を生むが
    コーヒーはイケイケ、覚醒
    コーヒーを選んだ米は経済成長に結果として寄与したか?

    ・金
    昔から神の色

    1521年エルナン・コルステ(スペイン)は新大陸で金を発見、アステカ王国を滅ぼし金を略奪。
    フランシス・ピサロ、インカを征服し金を奪う

    インディオ人は過酷労働とスペイン人が持ち込んだ病原菌で激減。
    スペインはアフリカか奴隷。

    金は
    アケメネス朝ペルシア→マケドニア、アレクサンドロス大王→ローマと略奪

    英は三角貿易 自国製品→アフリカ→アフリカから奴隷→新大陸から嗜好品
    により金をかき集め、金だけをベースにする金本位制を行う。

    しかし
    英の保有する金の価値<世界の貿易額
    になってきたことで金本位が揺らぐ

    1816〜1914で金本位制は終了
    この際の最大金保有量は米

    米ドルの金為替本位制を中心としたいIMF体制に
    しかしこれも
    1971年ニクソンショックで崩壊
    その後は変動為替相場へ

    ダイヤは炭素なので燃えるが
    金はとけるだけ。人々の金への思いは特別

    ・鉄
    一千数百度の高熱を長時間維持することが必要
    11世紀水車にてこれが可能に。農業器具が鉄製に。
    18世紀発熱量が高いコークスにて蒸気機関
    鉄は手段、金は目的

    日本も明治で最も力を入れたのは製鉄所の建設

    ・インド
    18世紀以降 英のプランテーション
    WW1では自治を認められると英に言われ150万人の兵を出したが、約束をやぶられる。
    1947年に独立 国産愛用運動と戦争による需要増大

    ビルラ財閥
    リライアンス財閥

    ・ロシア
    1922−91ソ連 スターリン独裁
    WW2で勝利。ドイツ、ポーランド、チェコスロバキアから領土を獲得
    53年スターリン死亡
    85年 ゴルバチェフ ペレストロイカ改革、グラスノスチ(情報公開)

    マルクス
    人は経済的ポジション、収入にて考え方で変わる。
    文化は経済的基盤によって変わってくる。
    フランス革命はブルジョアの勝利。もっと不自由な人々の自由はどうなる?
    残されたプロレタリアートによる世界革命の必望

    社会主義は平等を目指すのに、なぜ暴力と独裁のイメージにむすびつくのか?

    日本:浅間山荘事件
    中国:毛沢東 1000万人以上
    カンボジア:ポルポト政権(クメールルージュ)300万人
    共産主義

    1949年米中心でNATO北大西洋条約機構
    対してロシアはワルシャワ条約機構


    ・ファシズム :様々なことに反対、反資本主義、反社会主義。生の哲学(しょせんこの世は弱肉強食)と社会ダーウェイニズム(社会進化論、優位人類、ゲルマンが生き残りその他は淘汰進化をするために必要)
    強烈は指導者、一体感、ナショナリズム、理性より感情に訴える主役は中間層
    ムッソリーニ(イタリア)
    ヒットラー(ドイツ)
    大日本国帝国
    フランコ政権(スペイン)
    WW1 1914-18
    WW2 1939-45

    ドイツはWW1の敗戦国。植民地を放棄。急激なインフレ。
    WW2を起こしたドイツ、イタリア、日本はどこも植民地を持っていなかった。

    WW2はファシズムvS資本主義
    植民地をもつ国vSもたぬ国

    ヒトラーは広告宣伝の天才。誰にでもわかる言葉でシンプルなメッセージを何度も繰り返した。

    WW1で西洋諸国は勝敗にかぎらず大ダメージ
    漁夫の利を得たのが米

    1929 世界恐慌 ドイツはインフレ加速
    国内の不安が頂点に。ナショナリズムを利用ユダヤへの思いを利用し敵を作り安定をもとめた。

    米のイスラムへの攻撃
    ヨーロッパの宗教弾圧
    日本の関東大震災後の朝鮮人虐殺(井戸に毒をいれたとのデマから)


    宗教
    西洋が生んだ帝国主義とキリスト教が征服を可能にする

    イラク戦争3年間でイラク民間人155万人死亡
    アメリカは3000人

    ユダヤ教 (イスラムもキリストも)
    メシア(救い主)=イエスキリスト
    ムハマンドが最後の預言者
    新旧も聖典の一つ

    中世 協会の戒律が厳しく セックス、食事など細かくルールがある。
    心の救済を重んじ、体を軽視
    体、行動を管理することで人を管理した

    これにニーチェは反論
    「人間の肉体は大地と結びついたもの。キリスト教的道徳観は卑小肉体こそ大いなる理性」
    「神は死んだ」

    ルネッサンス
    十字軍がエルサレムを目指しアラビア世界にいったことによりアラビア文化がヨーロッパに入ってくる

    古代ローマ、ギリシャの英知を集めたエジプトのアレクサンドリア図書館(7〜8世紀のローマ英知はアラビアにあった)
    錬金術:金を作る試み。これが化学を生む。
    アラビア数字
    活版印刷(すでに東洋にあった)
    羅針盤、火薬(すでに中国で発明)
    これら東洋、アラビア技術がイスラムを経由してヨーロッパに

    イスラム
    ローマ以降の世界の最先端
    7世紀に急成長
    8世紀には中東、アフリカ、イベリアに渡る広大はイスラム帝国

    イスラエルとパレスチナ
    WW1英はパレスチナにてオスマン帝国から独立したアラブ人国家を建国することへ同意。
    同じくユダヤ人にも独自の建国を同意。
    WW2国連はパレスチナをユダヤ国家とアラブ国家に二分。
    イスラエルは国際管理。バックには米。










    1903年ライト兄弟の人類初飛行

  • 齋藤孝の当時の価値観が出てる本。
    彼独自の解釈で説明されてる本。

  • ざっくり言ってかなりのスノッブだから哲学思想書を読んだりするのは見栄である。SNSというそれをひけらかすにはもってこいの場もあるし。
    やさしい本ではひとを驚かせたりあきれさせたりできないので、できるだけヘンなやつを選んで無理して読む。
    でもそんなことばかりに熱中していても難解本だと結局
    何も頭にはいらないから、ウンチクの種にならない。これも困るので、時々子ども向けの本で知識を仕入れるわけだ。
    デカルトを数学者としてとらえるお説は早速頂きである。

  • 今まで全く知ろうとしなかった分野の教養をと思い、読んでみますた☆

    本書は、西洋思想の流れを大きく3つの山脈に分けて説明がされています。

    誰が何を発言してどうなったのか、が分かりやすく書かれています。

    高校時代に倫理の授業で全く興味がなかった考え方が、「あぁそうだったのか。」ととても納得をさせられます。

    今の日本人の考え方を考え直すよいきっかけとなりそうな予感がする一冊です☆

  • 用語の索引があってもいいような気がした。

  • 面白かったー
    哲学って面白いきっと、と思いつつ
    プラトンで挫折していたという典型的な私にはちょうどよかったです。

    齋藤孝の本は始めて読んだんだけど、
    これは「ざっくり」と銘打ってるだけあって大雑把なんです。
    だけどわかりやすいんだよねー
    難しいことを難しく書くのは誰でもできるので、
    こういう風に噛み砕いて、だけど大意を損ねないで、
    って書き方が出来る人はすごいなぁって思う。

    取り上げられてる思想家も個性がはっきりしてて楽しかった。
    その人だけの思想とか哲学感を見るよりも、
    誰かと繋げて相対的に見た方がわかりやすいねぇ。

    あと西洋のものの捉え方が
    日本とはほんと違うんだなぁとしみじみした。
    すべてを説明しつくしたい、ってすごいパワーだなぁ。

    私の頭の中で散らかってた
    哲学とか思想のいろいろをを整理整頓して貰った感じ。

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