日本人の9割に英語はいらない

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著者 : 成毛眞
  • 祥伝社 (2011年9月6日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396613921

日本人の9割に英語はいらないの感想・レビュー・書評

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  • 「なるほど、その通り」と思える部分もあれば、「自分の偏見で物を言わないで」と思わずムッとしてしまう部分もあった。猫も杓子も「英語、英語」と流れがちな今の日本に一石を投じる意味ではおもしろい本だと思う。

    前の方で日本の翻訳は大変優れているから原書を読むより翻訳を読むほうがいい、と言っておきながら、あとの書評部分では「翻訳は誤訳、悪訳がきわめて多い」に「まったく同感だ」と言っている。矛盾ではないのか。

    「得意科目を聞かれて『英語』と答える人は、自分は物覚えがいいだけのバカだと公言しているのだと自覚したほうがいいかもしれない。」P.19
    「英語はどこまでいっても暗記するしかない科目である」P.19
    「いくらなんでも『教養を身につけたいから』という理由で英語を学ぶ人はいないだろうし、いたとしたら相当な”残念な人” である。」P.24
    「学問は出世や就職のための道具ではない。英語は単なる道具であり、身に着けても生きる力までは養えない。学び問えない勉強なのである。」P.100

    これには全く賛成できない。語学は単なる暗記ではない。言葉は文化と深く関わっており、外国語の単語や構造や言い方や類似性などを学ぶことによりその文化的な背景や考え方を学ぶことができる。日本語や日本を改めて知ることにもなる。
    著者は、歴史が単なる暗記ではなく「歴史のストーリーの面白さに気づいたら、おとなになってからでものめり込むし、研究するだろう」といっているが、語学の面白さには気づいていない様子だ。

    「最近の独身女性の愛読書は絵本だという。子供のために買うのではなく、自分が読むために買うのである。それこそじっと本を読むことができないから、文章量の少ない絵本に手を伸ばすのだろう。」P.107

    絵本の奥深さや芸術性を全く理解していない。それこそ、自分の無知を公言している。
     
    「インド人は日本の大学では日本語で授業が行われていると知ると、驚くのだという。日本人の英語力の低さに驚いているのではない。日本人が母国語で自然科学や社会科学といった高度な学問を学べることに驚くのである。」P.4 
    「そもそも中国や韓国のエリートが英語を必死に習得するのは、自国より欧米の生活のほうが明らかに水準は上だからだろう。国を抜け出したいから英語を勉強するのである。
     自国の産業を持ち、国民がみな一定の生活レベルを保っている日本では、海外に飛び出さなくても自国で幸せに生きていける。英語ができないのは、幸福な国の証でもあるのではないだろうか。」P.45

    これは確かにそう思う。シンガポールやフィリピンは英語に乗っ取られて母国語をなくしつつある。日本にはそうなって欲しくない。

    「英語を社内公用語にしてはいけない」の章や、「自信がないなら通訳を雇えばいい」などは、本当にそうだと思った。
    必要のない人まで英語を無理に勉強する必要はないし、日本人社員同士の会話まで英語にさせるのは愚かなことなのだ。

    わざと煽るように過激に言っているのだろうと思われる部分もあったが、いろんな意味で面白かった。

    ただ、基本的に日本人は英語が好きなんじゃないかな。だから、全く英語を使う機会のない主婦や一般人まで趣味で英語を学んだりする。英語を使う機会を「作る」ために英会話スクールに通っているという人も少なくない。
    この本も、そういう部分まで否定してはいないと思いたい。もっとも、英語を目の敵にしているような人だから、そういう層については全く眼中にないようだが。

  • タイトル通り、というよりかは「別に英語を話す必要がない、と言っているのではなくて「それよりもまずやることがあるやろう」ってことと「結局喋る内容がしょうもなかったらしょうもない」ってところやと思う。

    し、その通りやと思う。

    「英語ができるから海外行って」なんてありえへんもんな、よく考えると。それに向こういったら勝手に覚えるし。

    そして肝心の話す必要のある人が話せないし、話しても稚拙な内容であると。それなら通訳雇おうよと。

    これは本当に思う。
    「今日はなんか調子いい」って言ったら「なぜ?」ときて、「特に理由ないけど」って言うと「え?」ってなる。
    という小さい話から、「経済学部」です「アベノミクスどう思う?」、通り一遍等のことしか答えられんから会話にならん。
    英語以前。

    とは言え、英語、勉強してるけど面白い、面白いから勉強してる、という目的が回転しだした。
    まぁええか。

  • 読書マニアで考え方が天邪鬼な作者は、英語の不要論を唱えながら、幅広い知識を駆使して英語の重要性も説く。英語を勉強したい人が読むことで、勉強の目的意識を強める(又は弱める)ことにつながる。私は英語を学ぶ動機をめいかくにするために、この本を読む。

  • みんながみんな必須スキルとして英語をするのはおかしい。英語以外にも知るべきこと、教養があると成毛節で説く。ブックガイドは2009年末ごろの新刊書が中心。

  • 自分の考えをまとめてくれて代弁してくれたような一冊。小学校からの英語教育や社内公用語を英語にするなどの無意味な政策を真っ向から否定していて爽快感半端ない。いざという時のために勉強することは間違いではなさそうだが、「英語の勉強に備えはない」ことを前提に考えると無駄な時間消費をしてしまう。英語の勉強をするくらいなら本を読めと成毛さんらしい発言。

  • 将来的に本当に英語が必要な日本人は一割くらい.だから小学校から英語を必須にする必要もないし,就職試験などに TOEIC スコアを競争のように使うのも,会社の公用語に英語を採用するのはバカげているという主張.英語を勉強する時間があったら本を読め.

    こう要約すると,もっともだと思うのだが,その議論の中に混ざる紋切り型で粗雑な議論(官僚の人格批判だったり,学校の英語教育は役に立たないなど)がこの本の価値を大きく下げているように思う.

    日本の英語教育の問題は実はみんな一斉にやらせることにあるのではなくて,本当に英語の必要な人たちが,中高大と勉強しても,なかなか必要なレベルに達しないことにあると私は思うのだが,それについての筆者の見解は「必要になったら実地に学べばよい」ということで,それはよく考え抜かれた意見とはとうてい思われない.

    そして,こういう扇情的なタイトルの本が売れると,中も読まずに「いらないからやらなくていい」というふうなことを言い出す人がでてくるのが本当に困る.「日本人の95%に二次方程式の解の公式はいらない」というのは本当かもしれないが,だからやらないというのはまずいだろう.

  • 成毛さんの天邪鬼な作風から、こんなタイトルの本はいかにも出そうだと思いつつ手にとったけど、書かれていることは十分想定できた範囲だった。

    言わんとするところはよくわかるけど、本当に日本の社会が今後も、成毛さんのいう開き直り状態を続けたらどうなるんだろう?と思わざるを得ない。とは言え、本書では「本当に英語が必要な人は1割いる」と逃げ道を作っているし、僕はこの「9割はいらない人」は言い過ぎじゃないかと思う。

  • 英語を勉強することを通して新しい価値観に気づかされたと思う。
    これを読んで感じることは人それぞれであると思うが、一読の価値は十分にあったと思う。
    特に英語学習する前にぜひ読んで欲しい本である。

  • 久しぶりに、小説以外で衝撃を受ける本に出会ったと思う。
    おもしろかった。

    この本の著書・成毛さんは、日本での英語教育を真っ向から反対している。
    幼少期から英会話を習わせること
    小学校高学年での英語必修化
    中高での文法重視の英語
    大学受験でほぼ全員が英語を受けなければならないこと
    公用語を英語にしている日本企業(これに関しては恥ずかしながら知らなくて、ほんまに無意味と思ったが)。

    英語を習得するということは何かを伝えるための手段にすぎない。
    要するに、中身が伴わなければ意味がないのに、日本人はその中身がなさすぎる、と。
    どんなに流暢に英語が話せても、外国人観光客に「鳥居はなんで赤いの?」「日本の総理ってなぜすぐに変わるの?」と聞かれて、納得してもらえるような答えを返せるだろうか。

    日本語という素晴らしい言語があり、日本に住んでいる限りはなんら不自由することはないのに、わざわざ国民全員が英語を話さなければならないような時代になっているのだろうか。

    英語を教える教員の立場としては、子どもたちに文法中心の英語を教えざるを得ない。大学受験に必ずついてまわるからであり、「受験のための英語」の授業をしているのも事実。
    しかし、子どもたちに英語を教えたい。心から学んでほしいと思っている。
    成毛さんも本書で述べているが、世界を知ることは大事だし、日本語以外の言語を学ぶことでより日本語の難しさや繊細さがみえると思うので、外国語を学ぶことは賛成。


    大学受験から英語をはずしてもらえるなら、私なら

    英語の時間をもっと減らして、生徒同士で時事テーマについて話し合う
    課題図書について自分の考えを出し合う
    文系は社会、理系は理数科目の時間を増やす
    外国語の時間を、英語だけでなくほかの言語もつまみ食いできるように色々設ける

    言語を学ぶことは楽しいし、ものの見方が変わる。世界は広いなあと好奇心が刺激される一方、やっぱり日本っていいなあとも思える。もっと夏目漱石とか源氏物語とか読んでほしいし、日本語も日本も大事に思ってほしい。

  • 日本はアメリカの植民地化している。中学から英語の授業が始まり、無意識のうちに英語を勉強することが当たり前となっている。
    英語を学習する時間は中高あわせて900時間。
    しかし、英語を必要とするのは日本人の1割である。
    残りの9割の日本人は900時間を日本史や現代社会など、他のことに割り当てたら良いのではないか。
    今は、「日本人はなぜ日本のことを知らないのか (PHP新書 著:竹田 恒泰) 」のタイトルのような現象が起こっている。
    日本人は日本のことを知らなすぎる。
    外国人と会話するときに、英語は道具である。
    本当のグローバルコミュニケーションとは、自分の国のこと他の国に伝えることである。
    自分の国を知らなくてはコミュニケーションも成立しない。

    本当に言いたいことは、
    英語を勉強する前に、日本のことを勉強する必要がある。
    そのために、本を読め。

    当たり前なことを言っているのですが、論理的に説明されており、納得させられました。
    これから日本についての本をたくさん読みます。

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日本人の9割に英語はいらないの作品紹介

「頭の悪い人ほど英語を勉強する」「楽天とユニクロに惑わされるな」「ビジネス英会話なんて簡単」「英語ができても仕事ができるわけではない」「インターナショナルスクールを出て成功した人はいない」「早期英語教育は無意味である」-元外資系トップだからここまで言える!挑発的かつ実践的な、真実の英語論。

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