謹訳 源氏物語 十

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著者 : 林望
  • 祥伝社 (2013年6月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (398ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396614577

謹訳 源氏物語 十の感想・レビュー・書評

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  • 紫式部がえがいた源氏の君などの男君とさまざまな女君との恋のかけひきや、同性の友情で、誰もがひきつけられる魅力いっぱいの本です。

  • 全巻読了。

    波乱万丈のストーリーはないけど、繊細な心理描写と洗練された美意識で描かれた千年前の王朝文学。
    林望先生の翻訳に感謝。

    さて浮舟編。
    美しいお姫様がいつも幸せになれるわけではないという何ともな話。
    とはいえ美人だからこそ許されることも多々あるという...

    久し振りに物の怪登場&加持祈祷&悪霊退散で「中世の話だった!」と「姉の大君もそんな話だったか?」に少し驚き。

    微妙なところで終わっているが、結末としてはこれでよいかも。

  • これだけの大作を読み終えると達成感がありますね。学生の時以来のことです。併せて、源氏物語講座を受講したり、評論も読み、石山寺や廬山寺にも行きました。楽しみながら、深読みできたと思います。4百名を超える登場人物を書き分け、頂点にある貴族社会から欠けゆく兆しまでを描いています。内容が深く、世代や性別によっても読み方が変わりそうです。世界が認める傑作を残してくれた紫式部には感謝です。日本の誇りですね。

  • 人物の説明なども適宜に文の中に織り込まれており、大変にわかりやすく読みやすい訳だった。

  • リンボウ源氏、やっと完読です。
    面白かったのだけど、のんびりやってたら2年近くもかかってしまった・・・
    まあでも、忘れたころに1巻づつ読み進めるのが楽しかったのだから仕方がないね。

    この巻は、浮舟からラスト夢浮橋までが収録されていました。
    今まで、本編と比べるとスケールが小さい気がしたし、魅力的な登場人物もいないし、終わり方もハンパだしで宇治十帖はあまり好きではなかったのだけど、今回はこちらを面白く感じることが出来ました。

    とにかく現代に通じる考え方に驚きを禁じえません。
    草食系ネチネチ男子の薫と、ガッツリ大食い肉食系男子の匂宮。
    二人の間で揺れ動き、どうやら理性では薫を、カラダは匂宮を求めてしまい、どうしようもなくて入水してしまう浮舟。
    よく考えたら設定は少女マンガでもイケそうだし、本編ではあがらうことの出来なかった女性の意志が、まあ入水や出家という形ではありますが通すことが出来たことも新しい気がします。
    また、尻切れトンボ的な終わり方も今回は読者への挑戦として(笑)それなりに納得することが出来ました。

    完璧な男(源氏)や女(紫)は登場しないし、政治的にも心理的にも深い本編とは違った形ではあるけれど、宇治十帖の存在を少し理解できた気がしてうれしい気持ちです♪

    リンボウ先生、ながい間ありがとうございました!

  • 遂に読み終わった〜!平安時代変態風俗小説!源氏物語ってこれほど露骨な通俗小説とは今まで知らなんだ。今後は源氏物語の評論本をしばしつまみ読みしよう。

  •   林望「謹訳源氏物語」、第十巻を読み終えて、これにて「完」。
      第一巻から第七巻までは光源氏を中心にした物語、そしてこの度読み終えた第七巻から第十巻は、ほぼ二世代後の薫と匂宮を中心にした話。昨年夏に第七巻まで一気に読み、今回残りの三巻をまとめて読んだのは、くしくもちょうどいい区切りだったということだ。
      この三巻の主人公である薫と匂宮は、いずれ劣らぬ輝くばかりの貴公子ながら性格・行動など実に好対照に描かれていて、興味深くも読み進めたと云うところだろうか。好色で目をつけた女性には理不尽であろうとなかろうとモノにしたいという行動力を持ち、しかし移り気な中にも情の深さは人一倍という匂宮。一方で出家を望みながらもこの世の未練も断ちがたく、亡くなってしまった一人の女性への思いを断ち切れない薫。感情に委ねるのではなく理性でもってやましい行動は慎しんでしまう。おそらく作者の紫式部も薫のほうに肩入れしているものと見え、知らず知らずつい薫の肩を持ってしまうというところだろうか。
      この三巻で登場するヒロインの、大君、中君そして浮舟の三人の女性の心理描写もさることながら、薫と匂宮の恋慕の情と葛藤、哀感、悲痛、不安、後悔などなど心の揺れ動くさまがあますところなく描かれている。訳者のリンボウ先生が曰く、「この作者は神のごとくに男心をも見通す」と。まさに然りで、これはいったいどういうことなのだろうかとも思える。紫式部自身がそれほどに深く濃い経験!? の持ち主だったのか、はてまた親しい男友達ないし兄弟たちから見聞きした知識がベースにあるのか、どちらにしても驚くばかりと云える。
      そしてまた、頻繁に挿入される和歌はすべて紫式部の作品なのだろうが、男女の歌によるやり取りなども古歌や漢詩を引き合いにしたものが多く、その教養のほどには驚かされるばかりと云えようか。ほんに本居宣長をはじめ、外国人であるキーン先生までも虜にしたのは決して偶然ではないだろう。また多くの文人をして現代語訳に挑ませるのも、それだけ魅力が満ち満ちているということに他ならない。今、こうしてすべてを読み終えてしまったことがむしろ寂しく感じるのも至極当然と云えるのかも知れない。

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