おかしいことを「おかしい」と言えない日本という社会へ

著者 :
  • 祥伝社
3.61
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本棚登録 : 230
感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396614676

作品紹介・あらすじ

「よくぞ言ってくれた! 」ネットユーザーが快哉を叫んだ、待望のフィフィ初単行本
歯に衣着せぬツイートがネット上で大人気!
エジプトから来た「ファラオの申し子」フィフィが、日本の抱える諸問題に斬りこみます。
なぜ日本人は自国の諸問題にもっと真面目に向き合わないのでしょうか。
原発、メディア、愛国心、性の乱れ、在日外国人問題等、挙げればきりがないほど、たくさんの問題が私たちの周りには存在します。
著者は、声高に議論されない、さまざまな問題について問題提起していきます。
本書は、鋭い国際感覚をもった外国人著者ならではの、社会問題についての日本人への提言書です。
これによって国際社会の中であるべき日本人像が見えてくることでしょう。

第1章―日本人のおかしなところ
・メディアに使われている日本人
・失われる日本人のアイデンティティ
・男女が抱える性の問題

第2章―フィフィを形作るもの
・「人と違う」ことに悩んだ学生時代
・私を支えてくれた三人の恩人

第3章―なぜ私は日本のために意見しているのか
・報道されなかった「アラブの春」の真の姿
・そして「フェイスブック革命」は起こった

第4章―外国人を甘やかす日本というシステム
・優先すべきは日本人学生
・外国人への生活保護支給のおかしさ

第5章―日本人にとって未知のままのイスラム社会
・あなたの知らないイスラム女性
・イスラムの日常生活

第6章―グローバルな視野をもつために
・なぜわれわれは外国語を学ぶのか
・外を知る前に内を知れ

感想・レビュー・書評

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  • 著者の故郷エジプトでの「アラブの春」は、リアルタイムでニュースで見ていたが、民主化運動としか知らなかったので、今回エジプト人である著者の視点からの詳しい解説はとても勉強になった。
    革命前のエジプトと今の日本が重なる部分があるとのことショックだったけど納得してしまう。明らかに非合理で国の未来ためになってないのに、見て見ぬふりをされている慣習や制度がたくさんある。
    在日外国人という立場でリスクを負って日本のためにそれらの社会の矛盾を発言されていてすごい覚悟だなと思った。本来は日本人ひとりひとりが意見していくべきなのに、どこか人任せな態度があるとの指摘がされている。耳が痛い。

  • エジプト出身のタレント、フィフィさんから見た日本社会。日本での同調圧力や偏見と闘い続け、辛い思いをしてきたであろうその半生にこかかわらず、多くの日本人以上に日本という国を愛しているのがよく伝わってくる。そして「ものいへば、唇寒し…」という日本人のメンタリティに鋭く切り込んでくる。また在日韓国人など彼女から見たら「優遇されすぎている」外国人への意見は新鮮だ。私たちはもっと自分の意見を公にする訓練をすべきかもしれない。

  • 昔、「アイチテル!」というテレビ番組でフィフィを見るのが楽しみだった。ファラオの申し子というニックネームをつけられた彼女の発言が好きだった。スカッとする思いがした。そのときはまだ中学生くらいだっただろうか。深夜番組を好んで見ていたような年齢だったと思う。
    正しさでもっておかしさを断罪するのはどうなのかなあとまたいつものようにどちらともいえないような感想を書いてしまう。「こうである」という意見を言うことは自分の立場を決めることになってしまい責任が生じる。だからなんとなくどっちつかずの私のような日本人が多いんだろうと思う。そういうことを言うよりも自分の家庭や趣味のほうが大切で、それが損なわれないかぎり何も言わない。自分の半径2メートルくらいのことしか考えていないのかもしれない。自分と自分の家族と仕事場くらいの人間のことしか考える余裕もないのかもしれない。
    日本のことを考えるにはやはり日本独自のやり方を模索することが必要なんだろうなあ。海外ではこうだからではなかなか通用しない。でもそういうところが日本のいいところでもあるなあ。フィフィが好きになってくれた日本。

  • すっごーーい読みやすかったぁ‼︎
    そして勉強になりました〜w

    フィフィのイメージも変わったし…何より何も知らない自分に…ガーンΣ( ꒪□꒪)‼
    何にも知らないと言うか…周りに興味がなさすぎたなぁ…って感じです。

    (アラブの春)って革命があったのすら知らなかったし…。
    そこに至るまでの政治情勢とかすら…知らなかった。。

    確かに日中韓の歴史認識の差は、私でもなんでだろ?なんで日本って嫌われてる?って思う事はあったけど…深くまで考えて知ろうともしなかったな。

    色々言う前にもっともっと社会で起きてる事とか、疑問に思う事とか、日本以外の世界とか、それこそ自分がいる日本とか…地域とか…人とか…自分からアンテナを張らないとダメですね…(´・Д・)

    うんうん、知るって大事ッm(_ _)m

  • 第4章と第5章、第6章が特に興味深かった。

  • 1463

    日本で外国人マイノリティとして生きてきた時の進路の話とか失恋の話とか読んでもらい泣きしそうになった。政治的意見というより、そういうプライベートの話聞いて人間的にも賢い人だなという印象を受けた。

  • 2011年ジャスミン革命に関するブログ投稿で注目されたエジプト出身のフィフィによる日本コミュニティ考察。自分を活かしつつも、まわりとぶつかりながらたくましく女で一つで生きていく姿に立場は違えど心惹かれるところがある。20年前に不思議な国ニッポンを書いた、ポール・ボネさんを思い起こさせる。

  • <目次>
    はじめに
    第1章 日本人のおかしなところ
     1 メディアに使われている日本人
     2 失われる日本人のアイデンティティ
     3 男女が抱える性の問題
    第2章 フィフィを形作るもの
     1 「人と違う」ことに悩んだ学生時代
     2 私を支えてくれた三人の恩人
    第3章 なぜ私は日本のために意見しているのか
     1 報道されなかった「アラブの春」の真の姿
     2 そして「フェイスブック革命」は起こった
    第4章 外国人を甘やかす日本というシステム
     1 優先すべきは日本人学生
     2 外国人への生活保護支給のおかしさ
    第5章 日本人にとって未知のままのイスラム社会
     1 あなたの知らないイスラム女性
     2 イスラムの日常生活
    第6章 グローバルな視野を持つために
     1 なぜわれわれは外国語を学ぶのか
     2 外を知る前に内を知れ
    おわりに



    2013.10.07 朝活読書会で紹介されているのを見つける。予約。21人待ち。
    2014.02.06 読書開始

  • イスラム紹介の本から勢いで読んだ本。
    外国人の立場から率直に見た日本のこと、基本納得することしかなかったです。「おかしいことをおかしいと言えない」、外国人の立場から言うと説得力が凄い。外国人への生活保護とか、参政権とか、何で???って思うもんなぁ。みんながおかしいと思っていても、声をあげないから変わらないことって、日本ではいっぱいあるんだろうなぁ。
    そしてやっぱり、先に読んだ本に引き続いて、やはり日本のマスコミは相当にアメリカナイズされているんだろうなぁと改めて。これからもテレビの報道は穿ってみるくらいの方がちょうどいいのかもね。エジプトの話は特に興味深かったです。エジプト再訪したいなと増々!
    あとは一番印象に残った言葉は、「人と違うことは個性、それを生かすことは才能」ってやつかな。大体の人が前半で意識が終わってると思う。自分はこれからどうできるかな。

  • テレビのコメンテーターでこの外人ははっきりものを言うなと思っていたフィフィの本。テレビでは報道されていないがネット界隈では当たり前に言われていることが書かれているのだが、日本人の性の問題とか、女性に関する問題については独自の見解が述べられており面白かった。そういうフィフィのアイデンティティを形作ったのは、外国人でありながら日本の公立学校に通い、自分でも日本人と何も変わらないと思い生活していたが、大きくなるに連れ、遭遇した自分は日本人とは違うと思わせる出来事だったという。そんなフィフィの自叙伝のような本。

  • 日本人は正論を言わない。メディアリテラシーが低い。ディベートが下手。自己表現をしない。身の上を明かさない。思想・主義は明かさない。政治活動しない。なぜ在日外国人へ生活保護法を支給するのか。なぜ外国人留学生を優遇するのか。なぜセックスレスか。なぜ女同士足を引っ張り合うのか。

  • フィフィが良いこと言ってる。

  • フィフィさんのツイッターも結構真実をついていて面白い。彼女の考えにもっと触れてみたくて読んでみました。
    共感とたまに痛いところをつくところがある本でした。

  • フィフィの厳しい観点からの日本人に対する厳しい評価がつきささるけど、確かになと感じる本。

  • 色々考えさせられた。耳が痛い。
    自分の無知はもうほんと恥ずかしい限りで。。。
    日本も娯楽に溺れさせられているよね。

    たまに思い込みで突っ走る印象もあったが、
    基本的には根拠を持った正論だと感じた。
    私もそう思うって部分もしばしば。
    会社をクビになったときの話はいろいろ説明が抜け落ちすぎてて、
    感情しか見えなくてよくわからなかったけど。

    発言の重み、責任を認識しながらここまで発言できるのがすごい。
    すごいとか言ってないで行動しろよって話ですよね…orz
    とりあえず日本を知り、世界を知り、自分を知り、
    周りを見る余裕を持つところから始めなければですが…
    下手なここが変だよ日本人的な番組見るより
    この本一冊読む方が有意義。

  • いたって正論。
    外国人(中韓が7割以上)留学生への奨学金の甘さは私も問題だと思うよ!http://zazamusi.blog103.fc2.com/blog-entry-1011.html

  • 少し思い込みの強いところはあるが、真剣に意見を述べようという姿勢がひしひしと伝わってくる。
    日本人も著者に負けないくらい声を上げるべきなのだ。

  • フィフィて頭いいのねー

  • 読んでよかった。
    海外に出て視野を広げよ。
    日本人自体が欧米人に迎合してる。
    胎児の1/4が中絶。

    など、なるほどと思うことありました。

  • なんかおかしいな~とおもうことを
    エジプトに2歳まですごして
    日本の教育をうけた著者が紹介しています。

    けっこう
    あまりことばにしないようなことも
    はっきりと言ってます。
    なかなかおもしろい視点でした。

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著者プロフィール

1976年、エジプトに生まれる。テレビやラジオのコメンテイターとして活躍中。ニックネームは「ファラオの申し子」。2歳の時に家族で日本に移住し、大学まで日本の学校で学ぶ。その後日本人と結婚、現在1児の母。2011年、ジャスミン革命に端を発するアラブの春について書き綴ったブログが世間の注目を集める。以来ツイッターで国内外の社会問題について舌鋒鋭くつぶやき続けている。

「2013年 『おかしいことを「おかしい」と言えない日本という社会へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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