帝国海軍と艦内神社――神々にまもられた日本の海

著者 :
  • 祥伝社
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本棚登録 : 48
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396614843

作品紹介・あらすじ

「『国防と神々』が分かる本邦初の一冊」――竹田恒泰氏推薦!

帝国海軍の艦艇内には、みな神社(神棚)が祀られており、これを「艦内神社」と称した。
こうした艦内神社には、艦名とゆかりのある神社から御祭神が分霊されていた。
戦艦大和は大和(おおやまと)神社から、巡洋艦愛宕は愛宕神社から……といったように。
これらの神社は、死地に赴く将兵と深いきずなで結ばれていたのだ。

本書では、太平洋戦争で活躍した帝国海軍の艦艇内にあった艦内神社について、
どの神が祀られており、いかに選定されたのか、日本中の関連神社を綿密に取材して書き上げた。
軍艦の艦内神社について今までまとめられた書籍は未だなく、本書は本邦初である。
日本人の神に対する自然な信仰と、それが日本の海をまもる戦いを支えてきたという歴史的現実について、考察した一冊である。

軍艦に分霊された神社の一例

戦艦「金剛」……建水分神社(大阪府南河内郡)
戦艦「榛名」……榛名神社(群馬県高崎市)
戦艦「長門」……住吉神社(山口県下関市)
空母「赤城」……三夜沢赤城神社(群馬県前橋市)
重巡「高雄」……護王神社(京都府京都市上京区)
軽巡「那珂」……大洗磯前神社(茨城県東茨城郡)

感想・レビュー・書評

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  • こうして読むと艦内神社というものが思っていたよりも密接に関わっていた事が分かるね。
    元々、神道や仏教の所作が日常生活に組み込まれているから軍艦でも同じということだと思う。
    太平洋戦争に参加し、亡くなった方々を慰霊する事は悪い事ではないし、当時の人々が高齢になってきた事を考えると後代に受け継ぐ為には今しかないのかもしれないな。
    戦争の悲惨さを伝えると共に、勇敢に戦っていた人がいる事を伝える事も大事だと思う。
    これら両方を心に置きつつ、2度と同じ事にはならないように意識する事が大切だと思ったよ。
    [more]
    本書の軍艦と神社との関係性に関しては文句は無いんだけど、端々に書かれている。現代の太平洋戦争に対する態度への苦言のような事は正直言えば、必要ないと感じた。
    その部分は本書の本質とは離れており、変な勘違いを受けてしまうのではないかと感じた。

  • 帝国海軍の誇る戦艦、空母、重軽巡の名前にちなんだ、ゆかりの神社から分霊されたものを集めてこの一冊に凝縮してあります。

    お恥ずかしい限りですが、船には船霊が祀られていることは知っておりましたが、各軍艦に神社が分祀されていることを本書を持って初めて知りました。

    各艦のいきさつもしっかりとまとめられており、非常に興味深く読むことが出来ました。

    ただ、それぞれのエピソードに筆者の思う偏りが必ずと言っていいほど書き足されていて、せっかくの貴重で膨大な、資料と情報に翳りを落としているのです。

    読んでいてとても面白かったのは事実。そして貴重な資料としても大変ためになりました。それだけは確かです。

    http://chivalryblog.com/2018/05/23/

  • 一歴史を学んだものとして、一神道関係者として非常に興味深い内容。
    日本人の心の支えについてある意味知れる一冊。

  • 感想未記入

  • 帝国海軍から海自まで艦内にある神社、艦内神社について、どんな艦にどんな神社があったかってだけでなく、日本と神道の関係についてなど簡単に書かれてます。

  • 海軍の軍艦に祀られた神社についてまとめた(恐らく初の)本。
    艦内新聞等様々な資料を駆使して神社の特定を行っており、そのリサーチの細かさには感嘆する。
    一方各章ごとにいちいちついている著者のイデオロギー的なコメントが五月蝿いので、研究書として読むのは苦痛。

  • 平易な文章で読みやすく、内容も大変興味深かったかったです。別大麻とか分霊とか、神道の細かい点が曖昧なままなのが惜しい。著者も神道の専門家じゃないようで、しょうがないと思いますが。(とは言いつつも、よくわからんなりに雰囲気で読めます。問題なし。)

  • 戦艦大和と天理市にそういう繋がりがあったとは知らなかった。

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著者プロフィール

大阪国際大学講師。専門は近現代日本の政治外交とその背景思想。1980年大阪府生まれ。京都大学大学院法学研究科国際公共政策専攻修了。政治・歴史系での共著書や雑誌記事を多数執筆。東京・大阪・名古屋・浜松で公開講座「歴史勉強塾 れきべん」を開催。著書に『新島八重 とある会津女子の生涯』がある。

「2014年 『帝国海軍と艦内神社』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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