- Amazon.co.jp ・本 (329ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396632533
感想・レビュー・書評
-
久々に古川作品を読んだが、何冊も読んでこの人の文体が好き、というくらいにならないと読むのがつらい。
個人的には馴染みがありありな土地が舞台であり、所々文体を抜きにして面白い部分が見えるので残念。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
すみません、この人の話は全部読まないと意味が分からないということは分かっていますので、すべて読み通してから評価すべきということはわかているんですが、それでも途中まで読んでこの本に読み通すべき価値があるとは思えませんでした。
-
現代的で都会的な群像劇。
大勢の登場人物が交差する立体感がありました。
すごくスピード感があって良いのですが、
文章が細切れで読みにくいのと、余韻が感じられないのとで、
個人的にはあまり好みではありませんでした。 -
映像的な文章である。園子温の映画を彷彿とさせる展開や文体、いや映像と文章は本来は違うのだけれど、どこからどこまでとの規定も想定もできない小説である。文章がホップしている感じは新しかった。ちなみに私的には読むのが苦痛なほど肌に合わなかった。人それぞれ苦手なものがある。球技が苦手だったり、音楽もクラシックはダメだったり。そんな具合に自分にとってはこの小説はグリーンピースであったのかもしれない。
-
うーん、正直読んだ後もよく分からない話だった。
独特な雰囲気があって、それには非常に惹かれるんだけど。
”おれは、きみのことを知っている”
”おれはきみのことを知らない”など、物語の語り手が分からないまま進んでいく話で、人と人との繋がり(関係)を追いかけるのが、少々しんどかったな。
ズルして、先に後ろから読んで語り手を確かめてしまったし。こうゆうのって反則ですよね…
私の脳みそが足りないだけなのかもな… -
大人になってから読みたい一冊。
-
読み始めてから途中まで
わたしの頭はひどく混乱した。
読むのを一時的にやめた瞬間は
自分がどこにいるのかわからなくなってた。
誰が誰でどこにいるの?
場所や人物の描写はとても詳しくて
なのに人々の行動が不思議な感じ…。
品川、目黒、五反田あたりに詳しい人には面白いのかもしれない。
本を持ってその場所を散策してみたくなる。 -
前作「ベルカ、吠えないのか?」に対する、猫的アンサー。世界を股にかけ空間的にも時間的にも壮大だった前作と対を成すように、品川、目黒、白金、五反田という東京の限定された地域で秋冬春夏の1年間について語られる。東京という手垢のついた題材を、こんな風に神話的に、ファンタジックに描いた所が新鮮だった。とはいえ、後記の通り「巨大な短編」だったので読むのは大変だった。猫地図っていうアイディアが素敵なのに、前作のイヌに比べて、猫の割合が少なかったのが残念だったニャア。