黒い太陽

著者 :
  • 祥伝社
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感想 : 58
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  • Amazon.co.jp ・本 (552ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396632618

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  •  立花の母は、彼が生まれた時から夜の女だった。
     そんな母がある日、スナックの常連客と駆け落ちをして姿を消した。
     篤の父、真一は、厳格な性格で情に深く、決して人を欺くようなことはしなかった。
     篤は父を尊敬していた。
     そんな真一がある日、脳溢血で倒れ、植物人間と化した。
     主人公の立花篤は父の入院費を稼ぐため、最も嫌っていた、母と同じ水商売の世界に足を踏み入れた。
     キャバクラに勤めた篤は、そこは学歴も年齢も関係がない実力主義の世界だと知る。
     風俗王の藤堂観光社長の藤堂猛と会い、その才を見込まれた篤は、どんどん夜の世界に染まっていく。
     ドロドロの夜の世界に身を置いた立花は、自分の性格が変わっていく現実に本当の自分はなんなのかも分からなくなっていく。

     以前テレビの深夜ドラマで放送していたが、その時は見逃した。
     全般はテンポよく、立花篤の下剋上の様子が分かりやすく読み進められたが、後半になるとオーナー社長となった篤のダークサイドの面が表に出て来て、少し不快になり、読み進むテンポが遅くなった。
     最後は立花が売春防止法違反の容疑が掛けられるところで、終わる。
     続編の「女王蘭」へとつづく。

  • キャバクラの話。するする読めて楽しめたが、藤堂は分かりやすく魅力があるのに、主人公に何の魅力があるのか良く分からなかった。ただの嫌な奴に感じた。

  • 風俗が背景の話を初めて読んだので驚かされることが多かった。色々な女の子たちが登場するが立花と藤堂の手駒にしか見えない。
    どんどん堕ちていく立花が悲しく切ないが、応援したくもなる。立花は藤堂と知り合い、情熱的な男から冷血になっていく。情熱的な男であったなら、千鶴とうまくいったのではないかと思ってしまう。
    暗くてどろどろだが読んでしまう。

  • キャバクラの女性を裏方で支える、野心的なスタッフのお話。

    ヒロイン絡みの伏線ミエミエ。ラストも全くどんでん返しがない。最後の最後に、清廉潔白だと思っていた主人公の父親が実は…みたいな展開を期待していたのだがなぁ。

    自分にとっては、小説としてよりも、「キャバクラ入門」としての価値が高かった。キャバクラってこういう世界なのか―、と勉強になった。それについては、知識欲が満たされた。

    ほとんど会話を中心に構成され、話の展開も漫画チック。あっと言う間に読める。でも500ページ超を読了すると、ちょっとした達成感があった。

  • 新堂冬樹にハマった!キャバクラのお話ってことだけど異常に分厚いし時間かかるかなと思ったけど面白すぎて寝る間もおしんで読了。
    夜の世界に落ちていく立花が純粋でいいやつだったのなどんどん汚い人間になる。
    それと、キャバクラのシステムが知れてそれも面白かった。
    最後、まだ人間らしい愛情を持ってて欲しいと思って千鶴と上手くいってよかった!と思ったら、ついに千鶴までもを裏切るという屑っぷり。しかも、自分でも屑だとわかってる。なんでそうなっでしまったの!!!結局自分のプライドを優先する最悪最低男になってしまったけど、結局立花はなにがしたいんだろう。。。あーあ。でも、とにかく面白い。裏切ったり裏切られたり。

  • こ、こんな話だったっけ?

    うーん
    すごい強引っつーか。。

    一度目読んだ昔は
    面白かったような覚えもあるが
    主人公が急激に変わりすぎてww
    いきなり少年ゴクウが
    スーパーサイヤ人へ!って感じ。。

  • 単純な、度の過ぎた出世の話。

  • キャバクラの抗争、散々今まで描かれたであろう内容なのに、さくさくと読めた。
    生々しいキャバ嬢とのかけひき、過去の自分との葛藤の描き方がいいからか。
    ドラマでははまらないんだろうな。
    上下巻なのにあっという間に読破。

  • これはまだ読める。

  • ドラマでやってたなー。
    キャバクラのどろどろした人間模様が面白かった。

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著者プロフィール

1998年作家デビュー。2003年『忘れ雪』が大ベストセラーとなる。『ある愛の詩』『あなたに逢えてよかった』と続く“純恋小説”という新ジャンルを打ち立て、話題となる。著書に『動物記』『ブルーバレンタイン』など多数。近年、『虹の橋から来た犬』がスマッシュヒットとなる。

「2023年 『なごり雪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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