LOVE or LIKE

著者 :
  • 祥伝社
3.30
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本棚登録 : 687
感想 : 164
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  • Amazon.co.jp ・本 (327ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396632663

作品紹介・あらすじ

男女が出会うと、いろいろな感情が生まれる。気になる、好き、愛しい、せつない…。友だちが恋の対象になるのは、どんなときだろう?転校生への憧れ、再会した同級生への複雑な感情、文通相手のまだ見ぬ異性へのときめき-。微妙な機微を、6人の実力派男性作家が描く恋愛アンソロジー。

感想・レビュー・書評

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  • 頬ずりしたくなるような、綺麗な装幀の本です!

    6人の男性作家によるアンソロジーなのですが
    ひとりひとりにテーマカラーが定められていて、
    白い表紙の上を横切る、その6色のリボンに白抜きで浮かぶ『LOVE or LIKe』の文字。

    表紙を覆う半透明のカバーにも同じデザインが施されているのだけれど、
    作家の名前だけは黒い小さな英字で、それぞれのリボンの上に乗っかるように
    カバーの表表紙のほうにだけくっきりと印刷されている。
    反対に裏表紙のほうは、カバーではなく
    裏表紙本体の6色リボンの上に直接白抜きで英字が綴られていて、
    カバーを通して儚げに文字が浮かび上がるのが美しくて。

    その上、一篇ごとの中表紙として、表紙でその作家に割り振られた
    テーマカラーの紙がちゃんと折り込まれているという凝りよう。
    せっかくアンソロジーを編むのなら、みんなこれくらい
    作り手の愛情を感じる装幀にしてくれたらいいのに、と思うような仕上がりです♪

    そしてそして、美しい装幀と、中田永一・本多孝好・山本幸久という
    豪華執筆陣につられて手にしたこの本でしたが
    いちばんの収穫は、意外にも、中村航さんの『ハミングライフ』でした!

    お昼休みに公園で見かけた、猫に餌を与えるための黄色いお皿。
    それをきっかけに、木のウロをポストにして、
    わずか数行の走り書きのやり取りで心を通わせるふたり。
    「あなたは誰ですか?木の精かなんかですか?」で始まる
    その奥ゆかしくもほのぼのとした会話の、なんと素敵なこと。
    もう、私は木のウロとなって、ずっとあなたたちの密かな恋を見守るわ!
    と叫びたくなってしまいます。
    時折はさまれる、中村航さん自ら描いたイラストも可愛らしくて♪

    なんとなく、「全力で恋してる若い読者さんたち御用達の作家さん」と思い込んで
    避けてきたことを深く後悔し、早速デビュー作を図書館で予約したのでした。

    装幀の美しさを堪能し、中村航さんの『ハミングライフ』の
    やわらかな明るさに触れるためだけにでも、ぜひ手に取ってほしい1冊です。

  • 1人も知らない作家だけど、面白かった
    難しい話もあったけど
    ハミングライフが1番好きかな

  • 人気作家の恋愛小説を集めた短編集。

    面白くないわけではないけれど、なかには「?」と思うようなお話もあって、これは好みの問題なのかな?と思う。私は「なみうちぎわ」と「Dear」が好きかな。

  • Book Design/鈴木成一デザイン室

  • 中田永一の「なみうちぎわ」大好きです。こたろう素敵~素敵~゚+.゚(´▽`人)゚+.゚高校生なのに妙に大人で。大人にならざるを得なかったんだなー。悲しい出来事、悲しい真実があっても、それを引きずらせず、素敵な恋だなぁと思ってしまうのは、中田永一さんの腕なんだろうなぁ。

  • 久しぶりに本を読もうと思い、手に取った本。
    6人の作家さんのオムニバスで読みやすかった。初めて読んだ作家さんもいたし、新鮮な感じですんなり読み進めた。
    特に気に入ったのは、『なみうちぎわ』と『ハミングライフ』。
    全体的にドロドロした内容もなく、爽やかなものが多かったので、久しぶりに読書を楽しめて良かった。

  • この「好き」はどっちなんだろう


    タイトルに惹かれて衝動買いしちゃいましたが…あんまりこのタイトルに合った感じはなかったよぅな。。

    6人の作家さんによる短編集☆
    恋愛…じゃないよぅな作品もありつつ、個人的には中村航さんの『ハミングライフ』がいちばん好きだなぁと思いました♪
    ほのぼのほんわか…こぅいぅ雰囲気好きです(^-^*)

    顔も名前も何もわからない相手との手紙のやりとり、、ちょっと怖くて、でもドキドキして…なんかそぅいぅ感情って心地良かったりしますし♪
    でも外見を知らないからこそ内面だけで恋に落ちれるんだと思いましたし、素敵なお話でした☆彡

  • 一番イイと思ったのは、中村航さんの『ハミングライフ』です!
    すごいステキな話!
    主人公も、小川君も、視点がイイd(^_^o)

    それと、山本幸久さんの『ネコ・ノ・デコ』は、同じ作者の『失恋延長戦』を読むと面白いと思います。

  • いいとこどりのように、六人の作品が一度に読める本。
    最も印象深いのは、中田永一さんの作品。深い話だけど爽やかに見える。別の合唱の話にも似た雰囲気があったような…

  • "「好き」と「愛してる」の違いって?"
    石田衣良をはじめ6人の男性作家が描く恋愛アンソロジー。祥伝社さんからは「I LOVE YOU」に続く第2集。

    本多孝好さんの「DEAR」が個人的には一押し。
    20歳の同窓会に集まった同級生3人。小学校6年生の時に同じ少女を好きになった。
    親の仕事の関係で、3人以外には友だちを作ることができず、短期間でまた学校を去ることになった。3人は少女に告白したが、彼女はその答えを手紙に書いて池に投げ込んだ……8年後にその答えを言うよ、と。
    8年後、彼女は同窓会に来なかった。そして彼女が選んだ仕事は……。
    小学生と大人のそれぞれの思いが、綺麗に描かれた作品だと思います。

    石田衣良さんの「リアルラブ?」はお互い届かない相手に恋をしたバイト先の同僚の一コマ。セックスフレンドだってところが石田衣良さんらしいと言えばらしいけど。
    軽いタッチの描き方でアンソロジーの1編目としては最適。

    中田永一さんの「なみうちぎわ」は、水難事故で5年間植物状態だった女性の元に、かつて自身が家庭教師として教えていた生徒が高校生になってやってくるお話。
    少しずつ時間と男女の距離を縮めていく雰囲気が素敵な作品。

    中村航さんの「ハミングライフ」は出会った野良猫を挟んで、手紙のやり取りを楽しむ二人の話。
    こういうやり取りって良いよね。

    真伏修三さんの「わかれ道」、山本幸久さんの「ネコ・ノ・デコ」の2作は個人的にはイマイチかなぁ。「わかれ道」はラストが印象的だけど古典的な恋愛小説にありがちな感じ。「ネコ・ノ・デコ」は恋愛小説なの、これという感じでちょっと作品集的には尻すぼみになっちゃいました。

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。成蹊大学卒業。代理店勤務、フリーのコピーライターなどを経て97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞、06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、13年 『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。他著書多数。

「2022年 『心心 東京の星、上海の月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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