木暮荘物語

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著者 : 三浦しをん
  • 祥伝社 (2010年10月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396633462

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木暮荘物語の感想・レビュー・書評

  • 面白かった。
    小暮荘の住民とその関係者の赤裸々な話。

  • 木暮壮にかかわる人達の7編。ニジコさんがなんとなく好き。
    しをんさん、やはり巧いと思います。

  • 433

    2017年では67冊目

  • 安普請の古びたアパートに入居する住人たちや彼らに関わりある人たちの生活、というか妙な男女のもつれを著した7編。登場する花屋で働くお姉さんと雇い主の夫婦、アパートの大家のじいさん、トリマーの女性、転職したい男性、バカっぽい女子大生ほか、どこにも居そうな連中が、ありがちな煩悩の中で暮らしている。いや、いずれもセックス、やるやらないがテーマになってるけど、あんな連帯感はありえない。だから小説なんだわね。なんか消化不良でもたれたような読後感。

  • 木造のオンボロアパート木暮荘の住人やその人々と関わる人々の物語。
    全7話。

    「シンプリーヘブン」
    木暮荘に住む若い女性の話。
    彼女が彼と部屋で過ごしている所に、長い間行方不明になって自然消滅した元カレがやって来る。
    そして、何故か女一人と男二人の奇妙な生活が始まる。

    「心身」
    主人公は木暮荘の家主である老人。
    彼は死ぬまでにもう一度セックスしたいと思っている。
    そして、1話の主人公のカレに相談、デリヘルというものを知り若い女性を呼ぶが、そこに妻が現れてー。

    「柱の実り」
    駅のホームの柱に妙な突起がある事に気づいたトリマーの女性。
    その突起はやがて青いキノコになる。
    そして、同じようにその青いキノコを見る男性と彼女は交流をもつようになる。

    「黒い飲み物」
    1話の主人公の女性が勤める花屋の女主人の話。
    彼女は夫が浮気をしているのでは?と疑う。

    「穴」
    木暮荘に住むサラリーマンの話。
    壁の薄い部屋に響く女性のあの時のあえぎ声が気になった彼は思わず壁に穴をあけてしまう。
    あえぎ声が階下の女子大生のものだと気づいた彼は床にあいた穴から階下を覗くようになる。

    「ピース」
    「穴」で覗かれていた女子大生の話。
    子供ができない体と診断された彼女は男と遊びまわる。
    そんな彼女の元に友人が赤ちゃんを連れてきて、そのまま赤ちゃんを置いていってしまう。
    彼女は一週間、赤ん坊の面倒をみることになる。

    「嘘の味」
    1話で登場した元カレの話。
    彼は花屋に勤める元カノをストーキングしている時に、花屋の客である女性と知り合い、彼女と同居する事になる。

    読んでいる間、ずっと、いい意味で印象が変わっていく本だった。
    最初の話を読んだ時は「これは木暮荘の住人の事を短編にして書いた本なんだ・・・」と思い、三角関係の話なのに、どこかまったりした印象を受けた。
    2話は木暮荘の家主の話でやっぱり・・・と思った所、3話目は木暮荘のペットである犬と関わるというだけのトリマー女性の話で、「あれ?」となった。
    そして4話目はちょっとそれまでと違う印象のシリアスな話になった。
    まったり感からほろ苦さ、時折緊迫感とユーモアをまじえて・・・という話。

    どの登場人物も愛すべき普通の人たちという感じで、特に私は女子大生が好ましいと思った。
    住人に挨拶すらしない、今時の言葉を使い、複数の男とつきあう・・・表面だけ見たら感じ悪い女の子だなと思うけど、その内面を見ると愛しい面が見えてくる。
    彼女の寂しさやたくましさ、鷹揚さ・・・とてもいいと思う。

    こんな風に実際の隣人もその人たちの内面の人間らしさを見た時に愛しさをちょっと感じられるのだろうな・・・と思う。
    そうなると、ちょっとした物音だとか、マナーがなってない!と思う面も許せるように思う。
    ぐんぐんこちらに入って来るような、自己主張するつきあいはしんどいけど、これくらいの関わりは欲しいな・・・あればいいな・・・と思った。
    この本の人間関係はいい感じの現代風な関わりで、この世界のどこかにあるかもしれないな・・・と思える素敵な話だった。

  • 読みやすい連作短編集。三浦しをんさん好きです。

  • おもしろかった!
    世間とは少しズレた人たちが織りなす、心温まる?ストーリーって感じ。
    読みやすくスラスラっと読了。

  • 木暮荘を中心に、なんとなく非日常な物語が展開されていた。すごく面白いというほどではなかったが、文章に魅力があってついつい読んでしまった。男女の恋愛観の違いとか、性についてとか、そういうテーマの物語だった。

  • 木暮荘に集う面々を書いた連作。

    3年前に突然消息不明になった彼氏が帰って来て、今彼と不思議な共同生活を送る話や、70歳を過ぎて「セックスがしたい」と思った大家、女子大生の部屋を覗く青年と、覗かれている事にも気づきつつ上手くやる女子大生など。

    木暮荘とはちょっと離れますが、やくざと恋に落ちたトリマーの女性が切なくて面白かった。
    「人を殺したことがありますか」
    そんな質問に「はい」と答える人もそう居ないと思いますが、これは「はい」と答える二人の物語。

    3年間の出張、早く終わるといいですね。

  • オムニバスていうのかな。そういう形式の本で、それぞれのストーリーがそれぞれよくて、うまくて、さすがなんです。ファンかよ。。。ファンだな。。

  • 恐れながら、なにがしかの状態の時の執筆でしょうか。なんで話が全てその方向に?途中ほんとに読むのやめようかと思いましたわ。でもでも。最初と最後で自分の中では辻褄合いました。そしてこれはこれで、良かったです。で、この話の組み立ては伊坂氏、ですよね。

  • 下宿したくなる。人の温かさや繋がりがいいなー。
    並木の中途半端な気持ちに腹が立ち後味がよくなかったので
    星は3つ

  • シンプリーヘブン

  • 短編集。面白いけれど痛々しい、切ない話もあって、あっという間に読了してしまった。恋愛の厳しさ、おろかさ、穏やかさが垣間見える。

  • 話の内容は簡単で読みやすいが何故かストーリーが難しいと感じてしまう

  • ぼろアパート木暮荘を舞台にした、一見平穏に見える日常の物語。
    愛すること、それは、セックス。
    いや、それだけではない、人のぬくもりこそが、生きる糧だと感じる。
    住人たちの必死に生きている様が愛しい。

    全6室のぼろアパート木暮荘を舞台に、住人4人とその関係者3人をめぐる
    全7話の一見平穏に見える日常の物語。

    セックス、生々しく表現すれば、並木が言った言葉
    『粘膜に粘膜で触れたこと。』
    肌が触れ合うからこそ、相手の心に近づける。
    そして、守りたいという強い気持ち、絆。

    年齢も、育った環境も異なる各主人公たち。
    その心の思いや揺れを、巧みに表した著者の観察力と文章力に圧巻。
    惹きこまれて、あっという間に読みきった。

    中でも、「心身」が、愉快に読める。
    70歳を過ぎて、「セックスをしたい」と強く願望した家主・木暮。
    死を意識して、自問自答、悪戦苦闘する。
    本人は本気で、それが、滑稽でもあり、現代の高齢化社会の現実でもある。
    そして、女子大生とののんびりした会話で終わるところが、ほっこりさせる。

    私は「ピース」が一番好きだ。
    「心身」や「穴」でも登場する女子大生・光子が主人公。
    一見バカ女子が見せる本心こそが、実は多くの女性の本当の姿ではないかと思う。

    ヤケになりグレて、日々怠惰な生活のある日、友人の生まれたばかりの赤ちゃんを預かる。
    かわいいと思ったのも束の間、泣き叫ぶ赤ちゃんに最強の悪魔と感じる。
    しかし、名前をつけ、愛着が湧き、友人が戻ってこないことを祈る。
    けれど、友人は戻っきて、赤ちゃんを連れて行った。
    わずか1週間ばかりの育児で、彼女が失ったもの。いや、気づかせたもの。
    そう、子供への愛情。僕たちは、親から愛情をもらって生きてきたのだ。

    安普請で隣人の声が筒抜けだからこそ、生きている実感や人のぬくもりが感じられる。
    長屋的なつながり。
    著者は、そこに、日本人ならではの思いやりの精神があったと伝えてたいのではないだろうか?
    防音やセキュリティが完備した現代の生活では、感じられないと。

    好きになる、愛する。
    その人のことを、もっと知りたい、一緒にいたい、離れたくない。
    そんな気持ちを、思い出させた。

  • どうしようもないけど憎めない人、を書くのがうまいなぁとしみじみ。
    ギリ品があるの、みんな。と思いました。

  • 木暮荘のようなアパート?に、暮らしてみたかったです(^-^)

  • しをんさんらしい心温まるお話だった。コミカルなお話はちゃんとコミカルに、暗くて重いお話はちゃんと暗く重く、一冊で笑ったり眉間にシワ寄せたりで飽きるところがない。
    またしをんさんの描くキャラクターを見ていると、女子大生をのぞき見する変態野郎でも性欲を持て余したじじいでも許せちゃう不思議(笑)
    特にピースは、心に響いたお話だった。切実に何かを求める人よりも、ふさわしくない人にそれが与えられる、とは人生の不条理さをうまく表現できていたと思う。神崎との関係で、光子が少しでも心が安らげばいいなぁと最後の黒飴のシーンで思った。
    最後に並木のエピソードを持ってきたのがすごくよかった。読む前に、「あれ?あと誰が残ってたかな?」とちょうど思ってたところで「お前かー!」となったのでいい意味で裏切たれた。虹子さん、なんて彼女に似つかわしくない派手な名前だなぁと。彼女の暮らしっぷりはモノトーンなのに、なんて皮肉っぽいんだか。色あせた生活を並木が変えてくれればいいなぁと、最後にいい余韻を残してくれて心地よかった。

  • よくできたショートストーリーだと思います。
    読んでてクスッとくる下りもあり、ちょっと考えさせられるところもあり。

  • 恋愛の話だなぁ…と思ってちょっと苦手だなと思いながら読んでいたけど初出が「Feel Love」という季刊誌だっだから仕方なかった。「ピース」が好きだ。

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木暮荘物語の作品紹介

小田急線・世田谷代田駅から徒歩五分、築ウン十年。空き室あります!安譜請ですが、人肌のぬくもりと、心地よいつながりがあるアパートです。うまい、深い、面白い。三拍子揃った会心作。

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