民宿雪国

著者 :
  • 祥伝社
3.32
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本棚登録 : 686
感想 : 136
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396633523

感想・レビュー・書評

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  • 初読み作家さん。
    前半は面白かったけれど、後半何が言いたいのかわからなかった。私には合わなかったようです。

  • なんかほんわかした長編小説かと思ったら、殺伐とした短編アンソロジーだったという本。

    新潟の山あいにある「民宿雪国」。そこを訪ねた男は、民宿に身を潜めていたヤクザの人質となってしまう。警察が訪れるのを待つが、実は警らの警官も人質となり、銃まで奪われてしまう。あとは死を待つしかないのか…。

    ほら、タイトルで予想したのと違う展開。

    で、また短編内でのどんでん返しが有り、本書の後半であり、主となる「丹生雄武郎正伝」でまた全てがひっくり返る、ダイナミックな作品展開となっている。

    いや、プロットは面白い。小説として一旦作っておいたものを、それをメタ視点から眺められるようにして、過去からすべてを定義し直すという作風は斬新である。

    作風はそうなのだが、序盤の短編がいまいちだったので、短編部分を大幅に削るか、無理やり後半部分に埋め込んで、ひとつづきにしたほうが良かったのではないかと思う。短編の小説部分に関しては、人物の視点切り替えが下手なので、誰がどうしたを見極められず、また情景が全く浮かんでこないというのは、普通の小説に向いてないんじゃないかと思う。「正伝」部分は視点が動かなかったので良かったが、少々話を盛りすぎてやり過ぎた感はある。どうせなら「山下清の遺稿を小出しに売っていた」くらい小物のほうが、他の部分とのバランスは取れただろう。

    さらに、引っかかってしまったのが1点。それは、そっちに触れてほしくないなというか、現実の人物(坂本龍一、安部公房、麻……)と絡めてほしくなかった。それらを入れることで、ふざけた小説の部分ができてしまった。架空は架空のままにしてほしいし、実在の人物名が出てきた瞬間に冷めてしまう。

    最後のインタビューも、お互いに「あなたすごいね」を書いているだけで蛇足感しかなかった。

    うん、まあ、佳作になりきらなかったかな?というもの。「タモリ論」の人なのか。ひょっとしたら、知ってる人だったりしてね。

  • とにかく色々な要素が散らばっており飽きないのだが、この殺人鬼が凄すぎて最後もうたくさん…って感じ。
    日本人として考えなくてはいけない問題も沢山ある、それらをこの老人の大量殺人という手法を使っていくのはちょっと発想がぶっ飛んでいるなあ、すごい作家だと思った。
    もう一回読んだらきっとよく分かるのだろう、いや、しかしもう読めないな。

  • もうてんやわんや、モリモリいろいろ出て来る。ジェットコースターばっかりの遊園地みたいな作品。

  • テーマは在日と戦争?

    結局なんだったのかわからない…

  • ようわからん!

  • 中盤読み飛ばし。響かず。何が言いたいのかが曖昧だったかな。引用すべてを読んでたら面白さが分かったかも。勉強不足だった。

  • うーーーー
    登場人物に魅せられなかったので
    面白かったけど乗りきれなかったかな。

  • あまり好きな本ではないが
    一気に読ませる
    感想しては、「何じゃこりゃ!」

  • んー…とても自由な感じ。要所要所で面白いエピソードがちりばめられていてつい読み進めていくのだけれど、まとまりを欠く。小説ってもっとこう、途中で張ってきた伏線を一つのオチに収斂させていかないといけないと思うんだけどそういうのがなくてやりっ放し感が強い。個人的には感心しないなぁ。

著者プロフィール

東京都豊島区雑司ヶ谷生まれ。出版社に勤務したのち、2009年『さらば雑司ヶ谷』で小説家デビュー。11年『民宿雪国』が山本周五郎賞と山田風太郎賞の候補作となり話題に。著書に『日本のセックス』『テロルのすべて』『二十五の瞳』『タモリ論』『ドルフィン・ソングを救え!』などがある。

「2023年 『無法の世界 Dear Mom, Fuck You』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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