- Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396633660
感想・レビュー・書評
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百田尚樹
祥伝社 (2011/5/27)
帯に「最後の1行がこんなに衝撃的な小説はあったろうか。」とある
なるほど、短編がすべて最後の1行でむむむとなる
その1行だけがⅠページになっているのもなかなかおもしろい
でもこの著者は長編がいいな
放送作家出身の方で とてもうまくまとめられてるのだけれど
やはりちょうへんがいい
≪幸福な くらしに遠い 窓の中 ≫詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読みやすい。
短編集というかショートショートって感じ。
結末はかなりブラックですが~捻りが利いていて、重すぎず、笑えます。
「母の記憶」
認知症で施設にいる母を見舞う息子。
時々妙なことを言い出すようになって、振り回され、認知症とわかったのでしたが。
今日も…
「夜の訪問者」
帰宅したら、女性客が妻と楽しそうに話している。
なんと浮気相手が妻に近づいていたのだ。
しかも、意外なことを言われ…?
「そっくりさん」
見間違えるほど似ている人に会ったと友達に言われる妻。
もしかして、その町にはそっくりさんがいるのだろうか。
夫に、実はある疑惑を抱いていたのだが…?
「おとなしい妻」
見合い結婚して三ヶ月。
家庭的でかいがいしく、笑うと愛嬌のある妻に満足していた。
人見知りで、外へ出かけようとしない妻だが…?
「残りもの」「豹変」「生命保険」「痴漢」「ブス談義」「再会」「償い」「ビデオレター」「ママの魅力」「淑女協定」「深夜の乗客」「隠れた殺人」「催眠術」「幸福生活」と続きます。
タイトルと出だしで、半ば予想のつく話もあるかな?
でもまたそこを外してきたり。
最後の一行が大事なので、丁寧にめくって下さい!
著者は1956年生まれ。
同志社大学中退後、放送作家に。
「永遠の0」でデビュー。
作品ごとに違う題材を取り上げ、雰囲気を変えて話題作を発表する多才ぶり。
読書家なんでしょうねえ。 -
久しぶりで行った隣町の図書館で、この本を見つけたとき、これわエッセイだ!と思った。
で、パラパラとめくってきて、なっ、やっぱりエッセイだ、百田尚樹のエッセ
イとは、こりゃ楽しみだな、と思って借りた。
ところが、違った、短編小説集であった。
これまでの百田尚樹の本は、『永遠のゼロ』から始まって、全部読んだきた、と思う。それら全部は長編の物語だったと思う。
だからこの本をエッセイだと思ったのかしら。
どれも面白い短編小説ですよ。
最後のページがちょうどページをめくってみるようになっていて、そしてその最初に一行だけで、物語を締めくくっている。いや締めくくっているというか、オチをつけている。結構ブラックなユーモアだからオチってわけでもないのだけれど。まあ、うまい手法だ。
こういう手法をほかの本では見たことがないけど、百田尚樹が始めてなのであろうか。
いやそんなことはないわな。こういうのってすぐに思いつきそうだもんな。
でも結構むづかしいな。ちょうどその一行だけを次のページに持ってくる為には、それなりに数合わせをしないと無理だものな。
でも、そういう手法が使われてなくても、結構おもしろい物語達なので、読んで見て損はないと想うのですたすたの すたこらさっさ。 -
評判が良い理由が分かる本だった。
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最高に面白かったです~、最後の1ページの1行が・・・!!!
この、オチがすごくツボでした。
すぐに読み返しちゃう本って久々です。
短編がいくつかなので、後半になってくると
だんだんとパターンがわかってきて、ラストを予想したりするのだけれど
想像どおりだったのはほんのひとつふたつ。
予測に近かったりするエンディングであっても
意外なひとことだったりして、すごくウケました。
いや~楽しかったです。 ドラマにならないかなぁ。。。。
(もぅなってたりします?)-
2011/12/19
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2011/12/19
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短編集で、どれも短い中に驚きの結末があって、飽きずにあっという間に読み終わりました。
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世の中には知らない方が幸せなことがたくさんある。
あなたの隣にいる彼女や夫。その何気ない表情の裏には恐ろしい秘密が隠されているかもしれない。
ありふれた日常生活に隠された闇を描いた短編集だ。
そのストーリーの最後、ページをめくった1行目に衝撃の事実が隠されている。
実に巧妙にその1行が仕組まれている。
キャッチコピーにもあるように、最後の1行がこんなにも衝撃的な小説はない。
おそらくそれは、知らない方が幸せな、知ってはいけない秘密だ。
それでも読み進めてしまう。ある意味、快感を伴ってそのラストは襲ってくる。
この、ぐいぐいと引き込んでいく百田尚樹のストーリーテラーぶりが見事。
そして、これまでの彼の作品には無かったブラックユーモア満載の物語。
いつも新しい驚きを与えてくれる百田尚樹が、また新境地を開いた。