泣いたらアカンで通天閣

著者 :
  • 祥伝社
3.69
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本棚登録 : 154
感想 : 34
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  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396633899

作品紹介・あらすじ

ラーメン屋「味よし」店主のゲンコと看板娘センコ。どん詰まり下町商店街に息づく、とびっきりの人情、そして、家族の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 関東の人間としては東京の人物の描かれ方にはちょっとモヤっとしたけれど、こてこてーっとした大阪の人情を味わえた一冊。

  • 「ホンマ、この町ときたら「やっかいな町やで」と劇中人物が慨嘆してから物語は大きく動きだす。

  • いかにも有りそうな設定でそれなりの進行だが、書き方が上手い。さすが

  • 通天閣に近い下町のラーメン屋「味よし」の店主のガンコとその娘センコ。ガサツなガンコに振り回されるセンコだが、その会話もテンポ良く大阪の味が出っぱなし。多少下ネタもあるが笑い飛ばせて気にならない。センコの亡き母芙由子からガンコは娘を預かったという。その言葉の裏にあるセンコの出生の秘密。そして、センコも同じ道を辿るが、質屋の息子カメヤの理解。ガンコが芙由子に贈った指輪を質種にしたが、請け出しカメヤに託しセンコへと。この下りに感動した。大阪らしい笑いと人情味溢れる話で面白かった。カメヤ、センコとその子頼むよ。

  • 大阪の新世界の北の端っこにある北詰通商店街のマズいラーメン屋味よしが舞台。ろくでなしの父親のケンゴと娘のセンコが主人公。
    関西弁がよく似合う人情豊かな商店街の人たちとの温かい触れ合いが心地よい。

  • 人情物。愛情あふれる家庭で育つっていいなぁ。血は関係ないんだよね、そこに。

  • 郊外ではあるが、自分も大阪生まれ大阪育ち!
    この人情は良く分かる!
    「東京へは、ようついていかん〜」

  • 坂井希久子さんの「泣いたらアカンで通天閣」、2012.5発行です。面白そうに思えるんですが、なぜか読みづらく、一応読了しましたが、読後感はぱっとしない感じが残りました。坂井希久子さんの作品、私には合う作品とそうでない作品がありますが、これは坂井希久子さんの作品に幅があるということでしょう~w。

  • ちょっと懐かしいホームドラマを見ている感じ。メチャクチャおもしろかったです!商店街のクソまずいラーメン屋の店主で、自由奔放な父ゲンコと、そんな父に時には腹立ちながらも離れられない娘センコ親子と、彼らを取り巻く商店街の人々による、濃密な家族愛を書いたストーリー。「ただいまが、聞こえない」とはかなり違った雰囲気の家族愛です。血の繋がりよりも、気持ちでぶつかり合って築き上げた、ぶっとい絆があふれた一冊。悔し涙、悲しい涙、喜びの涙、たくさん泣きながらセンコがつかんだ幸せの形。感動するやら、笑えるやらのラストが最高です!

  • 小学生くらいの娘さんと、そのお父さん。下町暮らしの二人のお話…と思いきや違うかった!主人公の娘さんはもういい大人でした。
    想像と違うお話だったし、自分だったらこんな暮らしは嫌だなぁなんて思っていたのに、それでも読み進める度に引き込まれていって、結局一気に読み終えた。
    暖かくって(そして下品で)いい家族&ご近所さん!みんなに幸あれ!
    読み終えたあと、ほっこりした気持ちになれるお話。
    そして何よりラーメンが食べたくなる。夜中に読むと危険。

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著者プロフィール

1977年、和歌山県生まれ。同志社女子大学学芸学部卒業。2008年、「虫のいどころ」(「男と女の腹の蟲」を改題)でオール讀物新人賞を受賞。17年、『ほかほか蕗ご飯 居酒屋ぜんや』(ハルキ文庫)で髙田郁賞、歴史時代作家クラブ賞新人賞を受賞。著書に、『小説 品川心中』(二見書房)、『花は散っても』(中央公論新社)、『愛と追憶の泥濘』(幻冬舎)、『雨の日は、一回休み』(PHP研究所)など。

「2023年 『セクシャル・ルールズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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