早稲女、女、男

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著者 : 柚木麻子
  • 祥伝社 (2012年7月24日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396633936

早稲女、女、男の感想・レビュー・書評

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  • 早稲田、立教、日本女子大、学習院、慶応、青学。
    関東の有名私立大学に通う(あるいは出身の)女性の恋や友情を
    校歌の一節を絡めながら、これでもか!とまでに描いた作品です。

    タイトルがそれぞれの校歌の一節になっているのだけれど、
    なぜか青学だけがサザンの歌なのが、青学らしくて可笑しい。

    頭の良さをひけらかしたくなくて、ひたすら自虐に走るのに
    素っ気ない早稲男にやっぱり認めてもらいたくて
    ついつい議論をふっかけてしまう早稲女とか、
    才能と自信に満ち溢れて見えるけれど、そういう自分を確立するために
    何年も前から計画を練り、努力を惜しまない、実は堅実な慶応とか、
    万事ソツがなくて、器用に周りに合わせ、軽やかに生きる立教とか、
    私学に縁のなかった私にはもの珍しくて、ほうほう!と頷くばかり。

    『終点のあの子』が、ちょっと触れただけでぷつんと切れてしまいそうな
    女子高校生たちの張りつめた心を繊細に掬い取っていただけに、
    この作品での女子大生たちの、あまりにあけすけな会話や生態には
    ちょっとついていけない感じがあって、ほんとに同じ柚木麻子さん?と
    意外に思ったりもして。

    「私って、どうしようもなく早稲女!」と自分で自分にレッテルを張っている
    ヒロイン香夏子が痛々しいけれど
    この6大学に通った仲間の女子会で、共感したり憤慨したり
    わいわい語り合いながら読んだら、きっと楽しいだろうなぁと思う本でした。

  • 生まれてこの方、関西在住。中学からどうやんである。(実際この呼び方をされることはほぼないが)

    先輩は徳冨蘆花さん、生瀬勝久さん、筒井康隆さん、中村うさぎさん、八木早希アナ。夏目三久さんは中高の後輩にあたる。

    関東圏にあまりご縁がなかったので、関東の大学のブランド価値もよく分からない。

    幼稚園から推薦で進学可能、ハイカラなレンガ作りの学舎、内部生の熱い愛校心、関東の私大ならどのあたりに位置するのだろう。

    早稲田、立教、日本女子、学習院、慶應、青学。出身者からすれば「えー違うよ、これ」と思われる部分もあるのかもしれないが、学校別に書き分けられた6人の女の子のキャラクターが立っていて面白い。

    デフォルメは仕方ないでしょう、設定上。人間くさいところもしっかりあって、「終点のあの子」同様、心理描写も意地悪いほどにうまいと思う。

    ツイッターでは朝井リョウ氏を激しくいじり、お茶目な顔を覗かせる柚木さん。次は関西エリア版を頼みますよ。あっ、でも、どうやんには優しい展開にしてくださいな。

    よりイメージを具現化するため、各大学出身の著名人をリストアップ。

    早稲女→敬愛するしをんさん!皆藤 愛子さん、広末涼子さん

    早稲男→橋下 徹さん、デーモン小暮閣下、江川 紹子さん

    立教→著者の柚木さん、酒井順子さん、みのさん、古館さん、徳光さん

    青学→フルポン村上さん、椎名桔平さん、サザン、川島なおみさん、滝クリ、あさのあつこさん

    学習院→麻生太郎さん、宮崎駿監督、麻木久仁子 さん、山本モナさん

    慶應→櫻井翔さん、水島ヒロさん、阿川 佐和子さん、内田 恭子さん、久保 純子さん

    日本女子→高橋留美子先生、女子アナ多数

  • 6月12日 タイトルで購入。 早稲田学生あるある だらけで、楽しく読めた。特に、ポン女や立教女子といった、他大学女子への早稲男の先入観、早稲男の頭よすぎて理屈ぽいところなど、懐かしかった。でも、この主人公香夏子が典型的な 早稲女 なら、私は 早稲女 の足元にも及ばない気が…
    でもふと思い返す。サークルでの飲み会、どうしようもない早稲男から目が離せず惹かれたことなど、、やはり早稲女かもしんない。 振り返ると、旦那と初めて飲んだ時に、私は当然のごとく、生ビール注文、にも関わらず、先方は梅酒ソーダだかなんだかを注文し、心の中で、はああり得ん、なんたる女々しい!と思ってた。これも、なんだか、香夏子的思考=早稲女的思考かもしれない。

  • 早稲女=泥臭く、理屈っぽくて、面倒くさい。女子特有の弱さを見せない。
    青学女子=渕野辺通学時は今ひとつ垢抜けなかった1、2年生が3年になると突如洗練され華やかな青山デビューを飾る。
    ポン女=良妻賢母を目指し、性格が良く、近くの早稲田男子とも仲が良いが、一歩外に出ると地味で目立たない。
    慶応女子=中学からの持ち上がり組みは、他のどの大学よりもプライドが高く愛校心や連帯感が強い。化粧がこなれている。
    学習院女子=皇室御用達のおかげでお嬢様に見られがちであるが、実際は平和で上品で何も起こらないような退屈な学生生活を送る。
    早稲男=男女の付き合いに関しては考え方が重く旧いので、一度付き合うと結婚まで発展することが多い。一部では留年する学生のほうが一流の証とも言われている。

    とまあ、こんな風に各大学の学生を見事に色分けし、その登場人物たちの間で広げられる友情や恋愛の物語。
    この極端なレッテル張りは「まさかあ……」と疑う方もいると思われるが、実際そのとおりなのだ。
    私の学生時代に出会った各大学の女子たちは、まさにこの色分けに当てはまるような子ばかりだった。
    柚木麻子、恐るべし。驚くべき観察眼の持ち主である。

    早稲田にいた時代、春の各サークルの新人勧誘の時期など、キャンパスに出店している他のサークルに時折目立って綺麗な女子を見かけたりすると、きまって他の女子大の子であった。
    うーん、実に面白かった。
    ドロドロ、ネチネチした女子の様々な心の葛藤が見事に核心を突いている。

  • けっこう面白かった。
    不思議よね、大学によって色があるんだね。そう変化していくのかな。
    ここに登場する女性たちは、みんな素直で可愛いと思う。
    けんかしながらもお互いの距離を縮めて、
    香夏子も良かった。回り道したけどね。

  • すっぴんに普段着で、理屈っぽくて真面目で堅くてめんどくさくて重くてイタい、でも美人で男らしくて頼りになる。そんないかにもな早稲女な早乙女香夏子。
    センスよく自然に周囲にとけこめる香夏子の親友の立教大生の三千子。
    香夏子の彼氏に横恋慕する巻き髪がふわふわしたお洒落でかわいらしい日本女子大の麻衣子。
    香夏子の妹でしっかりものだが上品で平和な学習院に退屈する習子。
    一見煌びやかに見えるけれど努力家で生真面目で5年先まで見据えて生きてる香夏子の職場の先輩で、香夏子に恋する吉沢の元カノ、慶応の慶子。
    香夏子の卒業旅行先で出会った、「かわいい」を喜び、かわいくしておしゃれにして、ふわっと生きてるけれどたくましい、二股している青山学院大学のみなみ。
    それぞれの立場から香夏子を見つめ、それぞれの恋や人生に向き合っていく。

    びっくりするぐらい香夏子がめんどくさい、というか好きになれない。だからこそ、各章で女たちが香夏子をこきおろし、時には馬鹿にし、見下し、認め、自身と向き合っていく様が気持ちよく面白い。
    脚本家を目指しているけれど一本も書き上げたこともない、留年しまくり、屁理屈で頑固で麻衣子と香夏子の間でふわふわしてだらしない男、長津田と、就職先の先輩の穏やかで懐も広く、洒落ていてセンスのいい、そして香夏子を真剣に愛してくれている吉沢の間で揺れる香夏子なわけだが、どう考えても長津田はダメンズ。でも確かに吉沢の完璧さに、いつまでもよい子でいなくてはならない息苦しさは感じるし、長津田のだらしなさをほっとする時もあるだろう。まあ香夏子といい長津田といい心底めんどくさいし私ならできるだけ関わらないようにするだろうな。
    しかし出てくる大学とはまったく縁がなかったので、実際の早稲女とかポン女とかがどういうものなのか知らないので、そのイメージ像もふむふむと面白く読んだ。

  • 大学別に人格をカテゴライズなんて・・・
    と思ったけど、朱に交われば赤くなるってことを考えると、
    少なくとも血液型や星座とかよりは説得力あるのかも。

  • 「ぽんじょ」は知ってましたが、「わせじょ」「わせだん」は知りませんでした。早稲女の早乙女香夏子を中心にした男女の恋を、立教大学卒業の柚木麻子さんが描いた作品。なるほど、こんな小説もあり ですねw。「早稲女、女、男」、2012.7発行です。

  • 面白いですね。
    確かに、勝手な大学のイメージはあるかも。
    ウチの高校はそれほど私立に行かないので、
    どうしても私立の情報は勉強不足になりがち。
    これがもちろんすべてだと思っていませんが、
    ネタとして知っていても面白い。

    物語としても面白かったですが、
    大学情報としての楽しみのほうが大きかったです。

  • 痛い痛い。
    早稲女の私は思わずにいられない。
    そんなふうに周りから見えてるんだなあと思って笑っちゃった。
    最後爽やかに終わります。
    うんうん、大学生なんてそんなもんだよねって。
    夢に正直でいる勇気もらえました。
    私も早稲女として頑張って生きていこう!

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