蒼きテロルの翼

著者 :
  • 祥伝社
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本棚登録 : 13
感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (427ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396634124

作品紹介・あらすじ

なぜ墜ちた? 海軍機事故の謎が、昭和の闇を斬り裂く!

血盟団事件から五・一五事件へ。

大義とは、真実とは何か? 憂国の若き熱情が燃え上がる長編サスペンス!

FX次期主力戦闘機選定問題が過熱するさなか、ルポライター朝生紀美の乗る車が不審車に追われて川に転落、大破した。彼女はある覚書を探し求めていた。昭和初年に一人の憲兵が書き残したというそれには、軍部台頭の背景にあった、帝国海軍の新型機採用を巡る陰謀が記されているという。だが、航空ジャーナリスト篠津敏道の実家に保管されていた覚書は阪神淡路大震災で焼失していた。写しの存在を知った篠津は昭和の闇を追い始め、やがて暗黒の時代を翔け抜けた若者たちの物語を知ることとなった。そこには、日本が奈落への道を墜ちていく契機となった血盟団事件当夜、皮肉な再会を果たした兄弟の、正義を求めた真摯な闘いが描かれていた……。

感想・レビュー・書評

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  •  昭和初期、憲兵隊の主人公が、飛行機乗りだった父親の墜落死の真相を追う。軍部が台頭してきた時代を背景に5・15事件などをからめた、かなり重厚な話。登場人物も淡々としているんだけどアジがあり、一癖二癖ありそうで、興味をそそられた。また、軍用機採用のため、ライバル会社による陰謀があったという、内容もありなん。と思う。ただ終わり方がちょっとすっきりしない。またよくあるパターンだけど、現代の主人公が過去を探っていくんだけど、その流れがちょっと不自然。 あとヒロイン的な扶美さんが突然でてこなくなるのも残念。
     とはいいつつ、結構飲めりこめた。もうちょっと三咲さんさんの作品は読んでみたい。

  • 特攻先駆け。

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著者プロフィール

三咲光郎(みさき・みつお)
1959年大阪生まれ。関西学院大学文学部卒業後、高校の教職に就くかたわら小説の執筆を開始。1993年に『大正暮色』で堺市自由都市文学賞、1998年に『大正四年の狙撃手』でオール讀物新人賞、2001年に『群蝶の空』で松本清張賞、2018年に『奥州ゆきを抄』(岸ノ里玉夫名義)で仙台短編文学賞を受賞。著書に『忘れ貝』(文藝春秋)、『砲台島』(早川書房)、『死の犬』(角川書店)、『蒼きテロルの翼』(祥伝社)、『上野(のがみ)の仔(がき)』(徳間文庫)など。

「2023年 『空襲の樹』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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