春雷

著者 :
  • 祥伝社
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本棚登録 : 250
感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396634612

感想・レビュー・書評

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  • 鬼隼人の生き様がなんとも言えない、感慨深い気持ちにさせられた。最後迄どうなるか分からないドキドキ感があった。

  • 蜩ノ記から続くシリーズ第3作目。この作品も一本筋が通った生き様を堪能することができた。清々しいというよりは痛々しいまでにまっすぐ。

  • シリーズ三作目。申し訳ないが、蜩とどうしても比較してしまう。

  • 武士道小説として読むもよし、
    心学の書として読むもよし、
    哲学の書として良し、
    経世済民の書として読むもよし、
    思いっきり
    娯楽自体小説として読むもよし

    葉室麟さんの時代小説を
    読む時に
    いつも 思うことです

    だから 再読ができる

  • ・世のため人のために尽くした者は、それだけで満足するしかない。この世で、ひとに褒められ栄耀栄華を誇るのは、さようなものを欲してあがいた者だけだ。ひとに褒めれれるよりも尽くすことを選んだ者には、何も回ってこぬ。望んでおらぬものは、手に入らぬということだ
    ・ひとは他人を語るとき、おのれを語るもののようだ
    ・世の中には忠義の皮をかぶった不忠の臣がまことに多い
    ・人は善人にも悪人にもなりきれぬものだ
    ・おぬしの正義はおのれの正しさを言い立て、ひとを謗り、糺すものだ。何も作ろうとはせぬ
    ・この世は罪のない者ほどひどい目にあうのだ
    ・「風 蕭々と易水寒し 壮士ひとたび去って復た還らず」中国、戦国時代の刺客である荊軻が詠じた詩句
    ☆守るもののために権力を恐れず信念を貫く男の物語

  • 復讐を孕みながらも、一途な生き方、憧れますねえ。
    こんな風に強くなりたい。
    側で見ているのは、ちょっと辛いけどね。

  • 面白かった。一気読み。
    名君の体面だけを気にする藩主。浪費し過酷に税を取り立てる。それにおもねる家老。君側の奸。
    鬼と人食い、大蛇。皆に嫌われる者だけが自分の正義を持っていた。
    「大願成就」と死んでいったけれども、本当にそうだったのか。哀しいなぁ。
    上意討ちした藩主と筆頭家老を幕府が隠居、失脚させたことは救いだった。

  • しんみり、な感じ。
    強いなぁ。

  • 孤独だけど自分の意志をどこまでも貫く人たちが本当にかっこよかった…
    兼清が名君と言われつつ全然そんなことないところに愕然とした…

  • 2017.03.22
    人々に鬼と言われても将来の民のために動く家老。何もなさず、民衆や他の者たちを煽るだけの輩。どんな評価を受けようとなにも動かない(汗を流さない、嫌われることはしない)者は、大層に言うことは出来ない。すぐに底が知れる。しかし、それを評価する上役がいるのはいつの世も同じ。反省しなければ主君をも許さない武士。それをもっと外から大きな目で見ている名君もいる。

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著者プロフィール

1951年、北九州市小倉生まれ。西南学院大学卒業後、地方紙記者などを経て、2005年、「乾山晩愁」で歴史文学賞を受賞しデビュー。07年『銀漢の賦』で松本清張賞を受賞し絶賛を浴びる。09年『いのちなりけり』と『秋月記』で、10年『花や散るらん』で、11年『恋しぐれ』で、それぞれ直木賞候補となり、12年『蜩ノ記』で直木賞を受賞。著書は他に『実朝の首』『橘花抄』『川あかり』『散り椿』『さわらびの譜』『風花帖』『峠しぐれ』『春雷』『蒼天見ゆ』『天翔ける』『青嵐の坂』など。2017年12月、惜しまれつつ逝去。

「2023年 『神剣 人斬り彦斎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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