テミスの休息

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著者 : 藤岡陽子
  • 祥伝社 (2016年4月12日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396634933

テミスの休息の感想・レビュー・書評

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  • 法律事務所の弁護士・芳川有仁と、事務員のシングルマザーの沢井涼子。

    婚約破棄された女性、財産分与をめぐる争い、
    少年院出の過去を持つ男性の過失、
    自殺した息子の過労死認定、
    どれも優しい余韻の残る幕切れでした。

    法律というものが、必ずしも弱い立場の者を守ってくれるとは限らない。
    だからこそ、その弱い立場に寄り添い続けてくれる芳川のような弁護士。いいなぁ。

    芳川と涼子の、穏やかでほんわかとした恋模様がとても良かったです。
    「5年後にまた」
    うわっ、こんなセリフ言われたらどうしよう。
    息子の良平君が、またいい子でね。
    こんな息子が欲しかったわ(笑)

  • 読み始めてすぐに
    「これ、好きなやつです」と思った。

    藤岡さんいいです、最高です。

    小さな法律事務所という設定も
    地に足をつけた登場人物も、とてもよかった。

    シングルマザーの事務員、涼子が
    息子と二人の生活を懸命に守ってきた
    10年間というのも、よく伝わってきた。

    心がじんわりとあたたかく、
    ちょっと優しくなれるそんな作品だった。

    「5年後にまた」なんて言われるような愛され方、
    いいなぁ。

    大人だからこその
    決め台詞だわ。

    短編の中では「もう一度、パスを」の
    「走らない奴に誰もパスは出さない」というのが
    感動したな。

  • 最初、涼子の性格がちょっと苦手かも…と思っていましたが読み進めるうちに中々魅力的な女性なんだと思えてきました。芳川の弁護は真摯で温かく人情味に溢れていてほっこりします。一部いらっとする依頼人もいるけれど、それもまたうまーく丸めてしまう。職務に忠実で、決して大岡裁きのようなトンチではないけれど、それ故にこちらが「ふふ♪」と思える結末が爽快でした。勝ち負けを越えた弁護士の物語も珍しいかな、という印象です。藤岡さんらしい優しさに溢れた作品だと思います。5年待つよ、と言われる恋愛をしてみたいもんだ。

  • 〝テミス〟…ギリシャ神話に出て来る正義の女神
    「芳川法律事務所」に持ち込まれる六編の連作短編集。

    横浜の鶴見区で事務所を構える「芳川法律事務所」
    弁護士の芳川有仁と事務員の沢井涼子だけの小さな事務所。
    夫と別れ、一人息子の良平を引き取った8年前の夏、
    雑居ビルに楽し気に荷物を運び込む青年を見掛け、何故か話してみたいと思った。
    開設された事務所に採用されて以来、誠実に最善を尽くす芳川の為に頑張っている。

    ・卒業を唄う
     結婚直前に婚約破棄をした彼を訴えたいという音楽教師・希
    ・もう一度、パスを
     誤って過去を知る同級生を死なせてしまった宇津木の国選弁護人になる。
    ・川はそこに流れていて
     芳川の母方の祖母の遺言状が波紋を広げる。
    ・雪よりも淡いはじまり
     芳川の大学時代の友人・麻耶は不倫相手の妻に渡したお金を取り戻せるのか。
    ・明日も、またいっしょに
     涼子の息子・良平の親友のガモっちゃんの母親が交通事故を起こしてしまった。
    ・疲れたらここで眠って
     10年前に過労の為、自死した息子の労災不支給処分取消の裁判をしている北門。

    法律事務所に訪れる多くの人は、自分の身に起こった突然の、
    たいていは不幸な出来事の大きさをはかって欲しいとやってくる。
    芳川も涼子も本当に人として素晴らしくって心のとっても優しい人達。
    依頼内容は、辛いものや厳しい内容のもですが、
    依頼人の心に寄り添って全力で真摯に向き合っている。
    人間そのものを見ていく芳川と涼子は慈悲と愛情に満ちたものでした。
    その優しさがとっても良かったなぁ♪
    人情味溢れる仕事ぶりに、ほっこりさせられました。
    二人の恋がちっとも進展しなくってもどかしかったですが、
    最後にはハッピーエンドで良かった+゚o。(♡*′ω`*)

    テレビで最近よく、大手弁護士事務所を舞台にしたドラマが放送されてますが、
    依頼をした人が、ほんの少し気持ちを楽にして元の場所に戻っていった。
    こんな素敵な小さな弁護士事務所にお願いしたいって思いました。

    とにかく、どのお話もとっても温かかった。様々な人々の温かい心が描かれていた。
    人と人の出会い、そして繋がりの素晴らしさを感じられました。
    とっても素敵なお話でした(♡´ ˘ `♡)

  • 2017/10/16
    作者 藤岡陽子さんの作品は何作目になるのかな
    どれを読んでも優しくて、暖かい!
    この作品も弁護士さんとそこで働く事務員のお互いを思いやるやり取りと 大人としての落ち着きのある行動が、ふわーっと気持ちいい
    人として私の理想とする主人公や周りの人たち
    こんな人生を送りたい

  • 法律事務所で働く弁護士・芳川と事務でシングルマザーの沢井の物語。
    扱う事件も、少年院に入っていた過去を持つ男性が起こしてしまった過失や、沢井の息子の親友の母親が起こしてしまった交通事故、そして、息子の労災を認めて欲しくて、10年も闘う父親など、決して大きな事件ではなく、リーガル小説というより、日常の困りごとを芳川と沢井が優しく解決に導くお話。
    どことなく、ほんわかした雰囲気が全編に漂い、優しい気持ちになれる一冊。

  • いつか弁護士のお世話になることがあるとしたらこんな人がいい。凄腕というよりは誠実。事務員沢井さんとの関係も良い。

  • 法律事務所で働く弁護士芳川と、事務員沢井の話。ハートフルで、まるで温かい緑茶を飲んでほっと一息しているみたい。母子家庭の良平がほんといい子。「もう一度、パスを」が1番好きだった。芳川の言葉にじーん、とした。

  • 連作短編6編
    法律事務所で働く事務員涼子と弁護士芳川のほのぼのとした思いが実っていくところが,個々の章の事件の解決よりも面白かった.

  • 2017 3/17

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