波濤の城

著者 :
  • 祥伝社
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本棚登録 : 261
感想 : 45
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396635329

感想・レビュー・書評

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  • 前作で規格外のスケールのファルコンタワーに立ち向かった銀座第一消防署(通称ギンイチ)の消防士、神谷夏美

    二作目の本作で彼女が立ち向かう相手はコイツだ!


    タララララララララ〜♪
    ジャジャーン!!


             VS
    全長三百メートル、全幅三十二・五メートル、客室数五百、乗客数千五百名、十一階建て、フロア総面積約八万平方メートルの豪華巨大クルーズ船、メモリアル・オブ・レインボー号


    今回もなかなかの大物です!Σ(゚Д゚)


    夏季休暇を利用して柳雅代と参加したこのクルーズ船ツアーでトラブル発生です


    排水パイプの損傷で大量の海水が船倉に溢れ、エンジン冷却機能がダウン
    エンジンは停止し、航行不能状態

    さらには超大型台風が接近
    このまま直撃に遭えば沈没しかねない…

    そして、やはり奴らも襲ってくる
    悪魔の炎だ!

    乗客は完全なパニック状態
    他人を犠牲にしても構わない自分だけが生き残りたいというエゴ状態、人間として壊れ始めた

    最悪の状況に陥ったメモリアル・オブ・レインボー号

    この状況に夏美たちはどう立ち向かうのか!?
    現場は船!
    過去の経験が通用するはずはない
    装備などもない
    沈没を止められるはずもない

    それでも、人命救助が消防士としての義務と責任だということはわかっている夏美と雅代は、最後まで諦めず、絶対に生きて帰るという信念の元にこの最悪の危機を乗り越えていく!


    やはり読み出したら止まらないド迫力のパニック小説!

    • 1Q84O1さん
      最新作任せました!(`・ω・´)ゞ
      後ほど追いかけます!
      最新作任せました!(`・ω・´)ゞ
      後ほど追いかけます!
      2024/01/08
    • yukimisakeさん
      クルーズ船で発火とか…酷すぎる!!想像したら胃がきゅっとなりました…(>_<)Netflixでドラマ化してくれないかなー。今回の方が強敵です...
      クルーズ船で発火とか…酷すぎる!!想像したら胃がきゅっとなりました…(>_<)Netflixでドラマ化してくれないかなー。今回の方が強敵ですね。周り水いっぱいあるけどそういう問題じゃないし(´・ω・`)
      2024/01/08
    • 1Q84O1さん
      水はいっぱいあるけど装備が無いからムリー!
      今回は消火活動よりも人命救助の方がメインですね
      で、実は今回の一番の強敵は船長かも…
      こいつが最...
      水はいっぱいあるけど装備が無いからムリー!
      今回は消火活動よりも人命救助の方がメインですね
      で、実は今回の一番の強敵は船長かも…
      こいつが最低でどんどん事態を悪化させているですよ(・д・)チッ
      2024/01/09
  • 通称「ギンイチ」の女性消防士・神谷夏美シリーズの第二弾。
    前作は名作「タワーリング・インフェルノ」へのオマージュだったが、本作は「ポセイドン・アドベンチャー」へのオマージュとなっている。
    1970年代のパニック映画「タワーリング〜」「ポセイドン〜」それと「大空港」はいずれも名作で何回観ても面白い。そういう意味では本作は「ポセイドン〜」のオマージュ作品として十分面白く、現代版ならではの工夫もよく出来ている。映画ではジーン・ハックマンの牧師が活躍するがスティーブ・マックイーンのような消防士は出て来ないので、その点では本作の方が「消防士モノ」としては良く出来ている。
    三部作らしいので、最後の第三弾が楽しみだ。

  • 消防士神谷夏美の2作目。最初に「命の砦」を読んでハマりその後「炎の塔」を読みこちらを読みました。今作では、主人公と上司でもあり同志でもある柳雅代とともに豪華客船での船旅を楽しむこととなり、レインボー号に乗り込んだ…。数時間後、排水の異常によりエンジン停止、大型台風の進路変更などトラブルが続き、船内浸水及び火災が発生し沈没の危機に陥る…。船長の山野辺はVIPである石倉代議士への忖度と自身の保身しか頭になく、乗客乗員への状況説明や避難指示などが行われず被害が拡大する…。船旅って、すごくのんびりした贅沢な時間を過ごせるイメージでしたが、逃げ場もなくまた今回は救助にも期待できない設定でもありすごく怖くなりました。実際にはこんな豪華な船旅には縁はないと思うけれど(笑)。危機迫る臨場感のある内容で満足です!

  • 全然知らずに読み始めたが、2年前に出た「炎の塔」の続編。作者あとがきによると「神谷夏美3部作」の2作目なのだそう。
    社運を賭けて、台風が接近する中、出航した豪華客船レインボー号。乗客には秘密で航路を変更した挙句、最大級と言われる台風の中で走行を続け、座礁し、走行不能に…乗客として乗り合わせていた夏美は、救助に奔走する。
    終始描かれる船長・山野辺の身勝手さにイライラが募る。公共交通機関が全てこういうエゴの元に運行されていたら…と不安になるし、セウォル号の事故をどうしても思い浮かべてしまう。
    作者も明言しているが、前作は「タワー・インフェルノ」、今作は「ポセイドン・アドベンチャー」をイメージしているらしい。今作で夏美が救助する様子は映画「海猿」のシーンとも重なり、全体的に既成感が強く、新鮮味はないのが残念。

  • シリーズ2作目。今回は休暇中の豪華客船にて。
    次々に訪れる危機的状況。大変!!

  • 『炎の塔』続編。今回も一気読みの面白さ。システムへの信頼と絶対に何も起こらないというのはイコールではないということ。前作同様にそのテーマがあり次々と起こる災難。どんどん追い詰められ絶望が広がっていく。その展開の面白さと、人の心、助かりたい、助けたい。自分の欲だけの人間。他人と協力して一人でも多くの人を助けたいと思う人。様々な立場、考えの人がいる。どんな人でも助けようとする消防士の夏美のプライド、船で働く人のプライド。そういう人の心の描写がとても読み応えがあってそこがとても好き。第3弾もあるみたいなので今から待ち遠しい。

  • 女性消防士・神谷夏美シリーズ第2弾。
    神谷夏美と柳雅代は、巨大豪華客船でのクルーズ旅行に出かけるが、トラブルに見舞われ沈没の危機に。過去に海難事故を経験したアル中の客室係、友人の殺人を命じられたヤクザ、自身の名誉や地位にこだわる船長や国会議員などらが乗り合わせる中、人を助け、そして自らも助かることが出来るのか。。。
    テンポよく進む、パニックストーリー。ヤクザの冬木の活躍はよかった。実際問題、人を助けるということは、自らが無事でなければならないわけで・・・
    このシリーズ3部作らしいので次作も楽しみ。

  • 「炎の塔」に続くパニックサスペンス。嫌です。ものすごく嫌です。船なんて絶対に乗りたくない、と思ってしまいます。でも読む手は止まらないので、夜更かし覚悟で。
    船の事故には不可抗力な部分もあるとは思うけれど、これはもう完全な人災。自分の都合と利益ばかり考える人たちが腹立たしくって仕方ありません。そんな中、海難事故のトラウマを抱えつつも誇りをもって動く客室係がもうなんともカッコいい! 一応物語の主役は、前作でも登場した神谷夏美なんだけど。私としては北条が主役のような心地で読んでしまいました。彼がいなければさらにとんでもない惨事になっていただろうし。間違いなくMVPでしょう。
    他にもいろいろな事情を抱えた人たちの人間ドラマも読み応えたっぷりでした。だいたいどの人が助かるのかは予想がつくところもありましたが。それでもどきどきしっぱなしの一冊でした。

  • 消防士の夏美と雅代は休暇で、豪華客船のショートクルーズに乗り込む。台風接近の中、船長が代議士への接待のため航路を変更した結果、彼らに襲い掛かったのは、浸水、船の傾斜、エンジン停止、火災…。今回もさすがのリーダビリティで、バディの阿吽の呼吸と信頼感に震えながら下層階からの脱出劇を読み進んだ。セウォル号が頭をよぎる。前回にもまして代議士と船長が腹立たしい。どんなシステムも所詮は人間の作ったもの。命令系統が一つ駄目になれば働かない。予測できない事故が起きたとき、責任者が訓練の結果を発揮できることを願うしかない。

  • 前作「炎の塔」の続編です。
    洋画、パニック映画の先駆け「ポセイドンアドベンチャー」のオマージュ作品! 文庫本は無いみたいなので単行本を買いました。 前作同様に大変面白いと思いました。
    あとがきに、3作目が完結と書いて有りました。本作を読んだのが半年位前に読んだのでスッカリ忘れていました。
    先日、アキバの書泉で物色中にハッと思い出して探したらリリースされていました。読む前なのに、震えるぐらい感動した。なんかもったいなくて暫くは待機の予感!

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著者プロフィール

1961年東京都生まれ。成蹊大学文学部卒業。『リカ』で第2回ホラーサスペンス大賞を受賞し、翌02年デビュー。以来、警察小説・青春小説・サスペンス・時代小説等、ジャンルにとらわれずに活躍中。

「2023年 『交渉人・遠野麻衣子 爆弾魔』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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