- Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396650452
感想・レビュー・書評
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米コネチカット大学の理論物理学教授ロナルド・マレット博士(1945年~)が、自らが発見したタイム・トラベルの理論と、自身が歩んできた半生を振り返ったノンフィクション作品。2007年原書発表、2010年邦訳出版。
マレット博士は10歳のときに最愛の父親と死別し、以後、タイム・マシンに乗って在りし日の父親に会いに行くことをモチベーションに、タイム・トラベルの研究を続けてきた。そして2001年に、世界で初めて現在の地球上で調達できる部品を使った「実用的」なタイム・マシンを作る方法を発表し、注目された。アインシュタインの一般相対性理論に基づくその原理は、世界中の重力理論の専門家から、理論的には正しいと考えられているのだという。
本書には、タイム・トラベルについての理論的な説明も多く含まれており、専門外の私には理解できない部分も少なくなかったが、全体を通しては博士の半生記となっているため、さほど読みにくさを感じることはない。
ざっとネットで見る限りは、その後、博士の研究に目覚ましい進展があったという情報はないが、タイム・トラベルは、古くはウェルズの『タイム・マシン』から、筒井康隆の『時をかける少女』、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』まで、いつの時代もロマンをかき立ててくれるテーマであり、充分に楽しむことのできる一冊である。
(2010年9月了)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
人類はいつか過去へタイムトラベルできるかもしれない。
タイムトラベルの方程式を導き出した、アフリカ系アメリカ人物理学者の物語。
ただ一つの夢が彼を支え、彼をここまでつれて来た。
その人生に感服するばかりだ。 -
物理の難しいことはわからないが、マレット博士のお父さんを思う気持ちがよかった。
物語や、映画に夢中になるところもとても共感を持てる。
いつか未来から接触があるかもしれない。かなりわくわく!