さよならガールフレンド (フィールコミックス FCswing)

著者 :
  • 祥伝社
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本棚登録 : 504
感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396766283

作品紹介・あらすじ

数多のマンガ読みから愛される実力派、待望のデビューコミックス!

セックスばかりしたがるうざったい彼氏。
噂話しかゴラクのないクラスメイト。
この町の人間が嫌いな母。
ここは、どんづまりの小さな町。
色んなことに嫌気がさしてた高校3年の夏ーーー
ちほは、自分の彼氏と「ヤった」らしい“ビッチ先輩”と出会い…?

日本最大の創作同人誌即売会・コミティアの見本誌読書会で第1位を獲得した表題作に加え、短編5作品も同時収録。

感想・レビュー・書評

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  • 山内マリコ「ここは退屈迎えにきて」にも通じる閉塞感と甘さと苦さ。
    主人公と同じ気持ちで、ビッチ先輩を好きにならずにはいられない。

  • 単行本化で読み返して一番良かったのは『まぼろしチアノーゼ』
    短い中に端的な表現が過不足なく並ぶ。
    まずコンプレックスの闇の中で、刹那的な承認が見せたまぼろしの熱。
    それは電気で例えられる様に、瞬間的に走り去り、遂には元からあった熱をも奪って消えて行く。
    その弱り切った所で、ふとした事から見開かれる見えなかった一面。
    それは一般的には他愛も無い事ながら、ゆっくりと確かな熱を生み、闇を穿つ。
    しんみりと気持ちの良いラスト。

    収録されている短編は基本、このじわりと心地良いラストで終わっていて、
    一冊の本としての好感度を上げていると思う。

    表題作を始め、多くの場合主人公達は息の詰まる不満にさらされ、
    でも醗酵してドロドロにならず、焦りをドライな諦観で紛らわせている。
    貧すれば鈍するの様に、思考や感性が鈍化しながら、痛みは確かにのしかかる状態。
    それが日常の少しのきっかけや出会いで、少し肩の荷を下ろす事に成功する。
    朝が新しい事に気付く事が出来る。
    とても優しい作品群。


    余談
    王子様大賞は『面影サンセット』の安堂さん。
    美味しいシーンのみの登場で純粋な王子様に近い。
    次点は『さよならガールフレンド』の先輩と
    『エイリアン/サマー』の武田。
    作品の中では憧憬的で確かな存在感に救われる反面、主人公が幸せに自立したら、多分困った人になる。

  • 三軒茶屋のツタヤにて、著者サイン本平積みで衝動買い。だってポップが、「全国のマンガ読みをうならせた」とかだし。絵がすごくいいです。

  • 特設サイトで公開されてた「あたらしいひふ」と「さよならガールフレンド」のお試しを読んで絵が好みだったのと面白そうだったので。
    何度か読み返す事になりそうだなと読んでいる最中に思った。
    表題作も良かったけど初見では「ギャラクシー邂逅」が良かった。
    自分はまだまだ少女漫画が好きなのだろう。

  • 諦め、俯瞰がこの人の話にはある気がしていて、清々しい気分になる。

  • 高野雀さんの作品『さよならガールフレンド(2015)』を読了。 ”エイリアン / サマー”が一番好きでした。 淡い青春だなぁ・・・ 兎に角、武田さんが好きなのです。

  • 短編漫画集。「さよならガールフレンド」「面影サンセット」のみ読了。
    両作とも質の高い、純文学の薫りが立つ作品。絵も台詞も良いけれど、特にモノローグが印象的で、内容も、挟まれるタイミングも絶妙。

    本巻に収録された他の作品も、また読みたいと思う。

  • なんとなく表紙に惹かれて借りてみたんですけれども、これはイイんじゃないでしょうか…! 初めて読む作家さんですけれども…まあ、女性の作者ということでアレですね、信条描写が特に…痛々しく感じましたねぇ…女性は本当にこういう心情描写が上手い…

    ↑「こういう」の部分がうまく説明できませんが、まあ読んでみて、としか言えませんねぇ…

    もうちょっと若い時、というか高校生の時分で読んだらさらにビビッと来る話もありましたねぇ…今では感情が鈍磨してしまい、他人に対してそこまで強く恋い焦がれるとかね…そういうのが無くなっている現状を鑑みますとやはり当漫画は若い時分に読んだ方がビビッと来るものがあるやもしれません…さようなら。

    ヽ(・ω・)/ズコー

  • 最後普通にボーイミーツガールだった!

  • 他の人ならジットリドロドロに描きそうな場面を、ドライに表現していてそこが読んでて救われる。

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著者プロフィール

デビュー作「さよならガールフレンド」(祥伝社)が、3月の「このマンガがすごい!」ランキング(オンナ編)の第1位に選出されるなど、2015年最注目の新鋭作家。

「2015年 『低反発リビドー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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