- Amazon.co.jp ・マンガ (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396791087
作品紹介・あらすじ
懐かしいのに、新しい
団地マンガの新星、デビュー作!
舞台は建て替えが進み、新旧入り混じった景色が広がる、とある団地。
大人とこども、自由と不自由、孤独とぬくもり。
数多の窓、数多のドアの向こうにある、それぞれの生活―――。
そこに住む人々のささやかな日常を丁寧に切り取る、オムニバス短編集。
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「今年の花火」
結婚を機にこの団地に住まい始めた若い夫婦の、初めての夏、2度目の花火
「夜を歩く」
最終電車を降り損ねた若きサラリーマン。団地に帰るまでの、長い長い夜の散歩
「わたしの団地」
数年ぶりに訪れた男やもめの父の家。すっかり様変わりした団地の姿に、娘はなにを想う?
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など、四季折々の12編。描き下ろし4P収録。
〈収録作品〉
今年の花火/おまつりトライアングル/ババアは/
ズボンとスカート/会長を待ちながら/夜を歩く/
りんちゃんの雪、パパの雪/ご近所マップをつくろう/
安西さんはいつもひとり/大崎さんの欲しいもの/
猫魔女の弟子/わたしの団地
感想・レビュー・書評
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団地を舞台に、そこに住む人々の暮らしを描いたオムニバス短編集。
初読みの作家さんで、一話だけウェブで試し読みしてから購入したが、予想以上によくてびっくりした!若い夫婦、女子中学生、独り暮らしのサラリーマン、お年寄り達…様々な世代の、様々な日常がゆるやかに繋がり、心の奥に灯りをともしてくれる。それぞれがささやかなエピソードではあるけれど、思春期特有の小さな悩みだったり、独居老人の強がりだったりと幅広く、時には胸キュン、時にはほっこり、時にはチクリ…と、様々な読後感が味わえる。各話の後に一コマで後日談的シーンが描かれているのもまた嬉しかった。
特にあとがきマンガは秀逸!まるでカーテンコールのようで、登場人物のつなげ方があまりに鮮やかで、短いながらもこんなに心に残る表現をしてくるところが…ただただすごい。ユルかわいい雰囲気の絵柄にも和みます。
殺伐とした世の中だけど、こういう温もりを感じさせる作品に出会うとホッとする。そして、何気ない一日一日が、ドラマなんだよなと気付かされる。いくつもの泣き笑いに彩られた春夏秋冬を誰かと過ごす。そのかけがえのなさを実感できる、ステキな一冊だ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
どの話もほっこりする。
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団地まわりで起こる日常的な出来事の短編集。今にも隣で起こっていそうな出来事はすごく身近でありふれているけど、この上なく尊いもの。平和な日々の何でもないような出来事が優しい作品でした。
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石山さやかさんの『サザンウィンドウ・サザンドア』は、表紙に惚れて買って読みました。団地での生活、心温まる会話等がしっとりと心に沁みる。 特に大好きなストーリーは・・・”安西さんはいつもひとり”と”今年の花火”です。
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友達が貸してくれた。ずっとマンション暮らしだけど近所付き合いが全くないので、こんな団地に憧れてしまう。ほっこりするイラストとストーリーで安心して読める一冊。
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読了。面白かった。映画「海よりもまだ深く」を思い出した。
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短編集。ひとつの作品だと印象が薄い気もするけど、すべて一気に読むと、団地が軸となってすごく繋がりが生まれてひとつひとつの作品が意味深くなっていく。団地いいなぁ〜
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まんが
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習志野の小学校低学年時代、市営団地に住んでいました。
周りの友達も団地住まいが多くて、同じ間取りなのに、住む人が違うと、においも部屋の様子も全然違っていておもしろかった。
今だから思うことですが、格差がなくてよかったな……
そんな思い出がよみがえる作品でした。
大好きです(^^)
続刊希望。