神学の起源: 社会における機能 (神学への船出 (03)) (シリーズ神学への船出)

  • 19人登録
  • 3.40評価
    • (2)
    • (0)
    • (2)
    • (0)
    • (1)
  • 2レビュー
著者 : 深井智朗
  • 新教出版社 (2013年5月31日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784400300038

神学の起源: 社会における機能 (神学への船出 (03)) (シリーズ神学への船出)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 神学自体を対象にしていて分かりやすい。

  • (太陽信仰)自然に豊かな実りを約束する太陽を神とする信仰である。それは、ヨーロッパの深い森林を支配する神々や精霊への信仰と畏れである。キリスト教はこの自然と人間の関係にメスを入れる。そして人間に時間と共に生きることを教える。人間は時を刻むこと、時を計ることに努力するようになる。教会や修道院が時間や曜日、そして暦を管理する。時間も暦も聖なるものとなった。自然の克服。(p.75)

    なぜ中世のような時代に、とても世の中の役には立ちそうもないと思われるような思弁的で超越的な神学が生まれたのか、という問いには、ヤン・ロールスが言うように、そこには哲学があったから、と答えることができるであろうし、またそのような思弁が社会においてはどんな意味を持っていたのか、と問われるならば、社会を平和に保つために、また世界の仕組みを「神」を含めて説明するために大変役に立つ具体的な回答としての意味があったからと言わざるを得ないのである。(p.85)

    宗教は教会という場所から、人間の心へと場所を移すことになった。これは近代の典型的な宗教の場所である。それまで宗教が担っていた責任が、西ヨーロッパ全体とか、キリスト教世界、あるいは国家や社会の道徳性などという全体性や公共性ではなく、個人の心の中へと移動してゆくのである。(p.164)

    つまり世俗化とは、現代社会のように「聖なるもの」を失い、脱宗教化して、社会システムのあらゆる場所から神を追い出すことだと説明されるが、逆に、その社会にはたとえ人々が宗教を忘れ、聖なるものを失っても、なお「世俗化した」形で元来のシステムが残っているという、過去と現在の連続性を説明することにもなるのである。そうすると神学は、西ヨーロッパに起源をもつあらゆる文化や学問、制度やシステムを考える時に、常に対話の相手として呼び出される、非常に重要な学問ということにならないだろうか。(p.216)

    絶対的なものを知っているが故に自らを相対化すること。この態度は人間を自由にし、謙虚にし、本当の意味で対話を可能にするし、自らの学説や仮説が乗り越えられていくことを受け入れ、そのことを喜び、真理が明らかになることを喜ぶのである。もう既に全てが明らかになっているとか、自分は全てを知っているなどとは言わないで、対象と謙虚に向き合うことを教えてくれるのである。現代社会の中で、現代人に対して、神学はこのような意味での真の相対化を教えるのだと思うのである。(p.220)

全2件中 1 - 2件を表示

深井智朗の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
C.シュミット
野矢 茂樹
エーリッヒ・フロ...
マルセル モース
W.リップマン
ガストン バシュ...
有効な右矢印 無効な右矢印

神学の起源: 社会における機能 (神学への船出 (03)) (シリーズ神学への船出)を本棚に登録しているひと

神学の起源: 社会における機能 (神学への船出 (03)) (シリーズ神学への船出)を本棚に「読みたい」で登録しているひと

神学の起源: 社会における機能 (神学への船出 (03)) (シリーズ神学への船出)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

神学の起源: 社会における機能 (神学への船出 (03)) (シリーズ神学への船出)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

神学の起源: 社会における機能 (神学への船出 (03)) (シリーズ神学への船出)はこんな本です

ツイートする