いのちの時間―いのちの大切さをわかちあうために

  • 新教出版社
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  • Amazon.co.jp ・本
  • / ISBN・EAN: 9784400420361

感想・レビュー・書評

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  • 「いのちには、はじまりとおわりがあって その間を“生きている”という。」
    娘の誕生日のわんこ散歩で、鎌倉時代に生まれた楠と足元で最後の力を振り絞っている蝉を見かけました。
    いのちという言葉が頭に浮かび、本棚から取り出し再読。
    「死ぬことを忘れるな」だからこそ「生きることを忘れるな」。
    今年も誕生日を迎えたことに感謝して。
    誕生日おめでとう。

  • いささかの修辞や技巧もない、絵も写実的。ほのぼのする絵本ではない。単刀直入で身もふたもないが、これはこれでこういうものだ、どうにもならないことはどうにもならない、と教えている。まあ気持ちはわかるけれど、どっちかといえば忘れられないおくりもののほうが、好ましい。

  • 「いのちってなんだろう」という素朴なテーマを子供と語り合うときに、そのきっかけとなる絵本だと思います。細密な美しい挿絵は、植物や虫や魚の命にまで思いを馳せる想像力を膨らませます。

  • 三葛館児童書・大型本 E||ME

    生きているすべてのもの。花、人、鳥、魚、動物。すべてのものに生と死があって、その間は「生きている時間」で満ちている。長いいのちも、短いいのちも、それぞれのいのちの時間、生きている時間について、繊細な絵と言葉で綴られています。
                                  (うめ)

    和医大図書館ではココ → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=31613

  • 犬を飼っており、現在1歳5ヶ月の子供がいます。

    いつかくるであろう愛犬との別れの時に、子供に「死」というものをどのように伝えたらいいか分かりませんでした。わたしは「死」の説明を考えていましたが、この絵本は「生」からそれを教えてくれています。

    この絵本はその時に必ず役に立ってくれるだろうと確信しています。

  • いのちには、はじまりとおわりがあって
    その間を“生きている”という。

    いま、こうしている間も
    たくさんのいのちが
    どこかで生まれ
    どこかでおわりをむかえている。

    そして、いつもそのまん中に、
    生きている時間が満ちている。

    これは、花、人、鳥、魚、木、動物
    すべてのいのちにとって、まぎれもない真実。

    どんな小さな虫にとっても

    すべての生きものには
    いつかおわりがやってくる。
    どれだけ長く生きるのか
    それはだれにもわからない。

    生きているあいだには
    病気やけがをすることもあり
    死のおとずれが早まることもある。
    死はとても悲しいこと
    でも、それは生まれる前から
    花、人、鳥、魚、木、動物
    すべてのいのちに約束されたこと。

    どんな小さな虫にとっても。

    ここにあるいのちは
    それぞにひとつ
    それぞれに一度だけ。

    大地に根をはる大きな木
    あふれる光や雨をうけ
    ゆっくり百年以上生きたとして
    これは、その木だけのいのちの時間

    うさぎやねずみは
    うじゅ数週間で成長し
    その一生はわずか一、二年。
    にんじんをかじり、チーズをほおばり
    やがて死をむかえる。
    これが、うさぎやねずみの一生、いのちの時間。

    地のぬくもりはじめた春
    花や野菜は種としてまかれ
    夏に光をあびて成長する。
    やがて秋風の中、いきおいをうしない、
    寒い冬には枯れる。
    これが花や野菜のいのちの時間。

    蝶の一生は数週間。
    羽がかわくとはばたきはじめ
    花から花へととびまわり
    いつか弱ってひっそりと土にかえっていく。
    これが蝶の一生、いのちの時間。

    鳥のいのちもまた短い。
    卵からかえって巣立ち、自分でえさをさがすまで、
    その間わずか数カ月。
    五十年も生きる鳥もいれば
    二、三年だけの鳥もいる。
    これがそれぞれの鳥の一生、いのちの時間。

    魚は水のあるところー湖、川、海にすみ
    見えないくらい小さなものから
    とてつもなく大きなものまで。
    一日、二日の一緒から
    九十年の生涯まで
    これが魚のいのちの時間。

    人はいったいどうだろう。

    人は人として
    いのちの時間をもっている。
    その一生は六十年か七十年
    あるいはそれ以上。

    もちろん病気をすることも、けがをすることもある。
    なおることもあるけれど
    なおらずに死ぬこともある。
    それは悲しいことにはちがいない。
    けれど、これも、与えられた人の一生、いのちの時間。

    長くても短くても
    いのちの時間にかわりはない。
    はじまりがあっておわりがあり
    その間には
    “生きてる時間”がみちている。

    いのちとはこういうもの。
    花、人、鳥、魚、動物
    どんな小さな虫にとっても。

    いまも
    地球の上のあちらでもこちらでも
    休みなく
    いのちの時間がめぐっている。

  • 1 ページ目の「いのちには,はじまりとおわりがあってその間を“生きている”という」この文章が,「いのちの意味」そして,この本の内容すべてを物語っている。
    絵は,細部まで丁寧に描かれており,絵を眺めるだけでも「いのち」について向き合うことができるような1 冊。(関)

  • 読む価値のある絵本
    本の挿し絵にあった、刺さったトゲを抜いてもらっている少年の絵(特に 目 が)が印象に残った。

  • 良くも悪くも淡々としてるのでこっちも淡々と「まぁ…そうだね…、うん…」って反応になってしまったな

  • いのちには、はじまりとおわりがあってその間を“生きている”という

    どこかで生まれ
    どこかで終わり
    その真ん中に生きている時間が満ちている

    死はいのちに約束されたこと
    それぞれに1つ
    それぞれに1度

    いのちとはこういうもの

    〇いろんな生きもののいのちの時間を考える
    自分の命も、その長さに関係なくすばらしい時間なのだなあと。

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