- Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
- / ISBN・EAN: 9784403120220
感想・レビュー・書評
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2011年5月10日読み始め 2011年5月17日読了
荒俣宏が講演した内容をまとめた本のようです。なので話が多少重複したり、話し言葉になっております。
図版も豊富で読みやすいです。美術の本質について荒俣流に語る、という感じでしょうか?
第一章「人はなぜ絵を書くようになったのか」では、三次元をどのように二次元にしていったのか、影の存在が東洋と西洋ではどう違うのかを論じます。
第二章「装飾芸術論」は「うわべの芸術」装飾と「なかみの芸術」構造との対立を論じてます。
第三章で「差別する美学」は主に女性の美醜が歴史上どう変わっていったのか、から良い芸術、悪い芸術の変遷を語ってます。
どの章も興味深く、美術品の見方が変わると思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「単に生きるのではなく、よりよく生きること」・・・
という言葉を聞いて何を当たり前なことを。と思ってたのですが、だいぶ勘違いしてたなってことに気づかされる本でした。
一つのことに対して1の知識と100の知識のある人ではその物事に対する感じ方が違うもので、同じ物事を同じように経験しても100の知識があれば100倍、それ以上深く生きられるってことなんだろうなって思ったんだけど、違うかな???
だって荒俣さんの知識が思わぬ視点から繰り出されるから目から鱗がポロポロ落ちてくるんですもの。これだけ知識があれば何でも楽しめそうじゃないですか!よりよく生きるねぇ。なるほどね~って感じですよ本当に。
ちなみに余談ですけど荒俣さんの語り口調そのままの文章なので側で講義を聞いているかのような錯覚に陥るし。なんだか楽しいんですよ。最近やっと始めた哲学で、先日覚えたイデアだかイドラだかの概念もこの本のおかげでほんの少~し理解できたような気がしてうれしくなりました。
よりよく生きるために。ねぇ。とりあえずこの本熟読したいと思います。