破壊の女神―中国史の女たち (ヒストリー・ブック・シリーズ)

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著者 : 井波律子
  • 新書館 (1996年9月18日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784403240416

破壊の女神―中国史の女たち (ヒストリー・ブック・シリーズ)の感想・レビュー・書評

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  • いやはや中国史に登場する女性はスケールが大きいです。「顰に倣う」で有名な西施は呉王夫差に殉じた物静かな絶世の美女のイメージしかありませんでしたが、呉滅亡後の商人となった范蠡との恋物語伝説があるというのは楽しい話です。西施の幸せを願いたい心境です。隋文帝の独孤皇后が夫文帝・子息煬帝を完全に耳じり、実権を握っており、後の則天武后に影響を与えたと思われること。唐・蔡?、北宋・李清照などの天才女詩人が申し合わせたように不幸な生涯をたどったこと。纏足が5代の南唐に始まり、北宋時代に一気に普及したのと同時的に女傑が活躍したとのこと。『楊家将演義』に出てくるという木桂英、杜月英、竇錦姑、鮑飛雲などの楊家の美女勇士の話しも実に楽しいです。そして『唐代伝奇』や『聊斎志異』に登場する聶隠娘、十一娘、十三娘などのカッコいい侠女たちも素敵です。彼女たちは正史に出てくるわけではないので、勿論、実在人物ではなく、脚色された伝説的人物といって良いでしょうが、日本とスケールが違います。チャン・ツィイー主演映画LOVERSのヒロインそのものです。悪女としては『金瓶梅』の潘金蓮が、『水滸伝』の武松に殺される姦淫の兄嫁そのものであり、殺されなかったらどうなったか、というパロディであるというのも楽しいです。この他、明末に強靭な知性と精神力で清に抵抗した柳如是、清の西太后など豪傑が多いです。一方、少女マンガ的な『紅楼夢』に登場する架空人物ですが、林黛玉と薜玉釵の対比などもあり、実に幅広く中国史の女性を取り上げており、知らなかった世界を随分知りました。

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