- Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
- / ISBN・EAN: 9784403250873
作品紹介・あらすじ
ポストセオリー時代の批評理論とは何か?33のテーマ解説、103人の批評理論家紹介、55の用語解説に、コラム、入門書ガイド-現代批評のすべてがわかる文学理論小事典。
感想・レビュー・書評
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文理問わず誰しもが「フェミニズム」「クィア理論」「ポストコロニアリズム」といった批評理論のテーマを耳にした経験がある、あるいは今後耳にする可能性があるだろう。本書は各研究領域の代表的な研究者の提唱する理論や研究史の変遷をコンパクトに扱った一冊である。コンパクトに収まっているがゆえに読みづらい部分や専門用語に戸惑う部分もあるかもしれないが、本書を読み進めると、上に挙げたような様々なテーマに関する誤った認識を正し、正しい知識を得ることができる。また、哲学・言語学・社会学・人文地理学・文学研究…といった人文学に通底する「批評理論」という考え方が存在することを学べるため、人文学に興味がある人にもおすすめの一冊である。
◎信州大学附属図書館OPACのリンクはこちら:
https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BA76310370詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
概観によい。
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現代批評の流れについて手早く全体像を抑えたいなと思って手にしてみたら、むしろ辞書的な性質を持つ本だったという……
著者や思想に関する一項目一項目はよくできているのかもしれないが、あいにくある程度知っている思想家でないと判断がつかないため、初読としては「こんな思想家が少なくとも話題に上がるのだなあ」と思っておくぐらいにしたほうがストレスがたまらなくてよいと思う。
ただ、読みながら出てくるキーワードを押さえておくと、どのようなことが議論になって、どういう角度から切り込まれていたのかが、うすらぼんやりわかってくるような気がする。特に、自分が普段手を出さない領域に関しての雰囲気を感じることができたのは有意義だった。 -
ああそうか。『読むための理論』 http://booklog.jp/users/donaldmac/archives/4906388019 発刊から18年も経つんですね。そら項目も少しは増えますわなぁ。
ポスコロだジェンダーだクィアだカルスタだと、かまびすしいあのあたりもちゃんと載ってます。
ここ10年ぐらいの国内の文学批評の流行語はだいたい俯瞰してあるかと思います。
化学や工学の展開ペースを比べれば、文学って進み具合がのんびりのほほ~んとしてます。日本語だけで完結できるからでしょうかね。 -
この本の唯一のレビュアーの書評一覧も濃いな。そのうち読もう
http://www.amazon.co.jp/gp/pdp/profile/A1OSZ5MK4WEIYE/ref=cm_cr_dp_pdp -
いわゆる「勢いのある若手たち」が書いているので、オーソドックスな説明とはまた違った切り口からの説明が、とても面白く、なるほどと腑に落ちます。参考文献リストもしっかりしているので、あらたな世界を開いてくれる一冊です。
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新書館のこういうシリーズ大好き