家賃 (ディアプラス文庫)

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著者 : 月村奎
制作 : 松本 花 
  • 新書館 (2005年12月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (199ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784403521249

家賃 (ディアプラス文庫)の感想・レビュー・書評

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  •  個人的に、この本のことが好きすぎて、もう何回読んだのかわからないんですけど、いい加減にボロボロになってきたので片付ける意味も込めて、区切りとして感想を書いておきます。

     中学教師の遼の車に潜んでいたのは、勤務先の学校を去年卒業したばかりの人気アイドル・望月和哉。
     和哉は、喫煙のスキャンダルを週刊誌に取られ、事務所をクビになってしまい行くところがないのだと言う。
     元々、和哉は母子家庭で育ったのだが、その母親が一昨年、恋人であった男と事故死し、後に残されたのは殆ど顔も見たことのない父親……という家族関係で、遼は念のために事務所にも和哉の父親にも連絡をとってみたけれど、事務所はクビだと言うし、既に新しい家庭を持っている父親は、和哉のことを「お荷物」だとしか思っていないのが丸わかりで、「教師」という仕事をしている遼はどちらにも和哉を連れて行くことさえ躊躇われて、そのまま和哉を居着かせることになる。
     けれど、仮にも居候だというのに、和哉の態度はでかいもので、勝手にエアコンは付けるは、食器は片付けない、物は散らかしっぱなし……とお世辞にも褒められた態度ではなかった。
     ついつい「将来どうするんだ?」と教師らしく尋ねてしまうけれど、「今が良ければいい」と和哉はにべもない返事。
     そんな和哉は遼が何かを言う度に「身体で払う」と言ってきて、所詮、和哉のことを元教え子としか見てなかった遼は適当にあしらっていたけれど……。
     ある日、和哉がいきなり「カレーを作る」と言い出して、遼は早く帰るつもりが、早く帰れなくなって、ようやく自宅に着いた時にはすっかり和哉はいじけてしまっていて、そんな和哉をいじましく思う気持ちが目覚め始める……。

     というような話でした。
     実は遼と和哉の間には、和哉の学生時代に2回ほど接触するシーンがあって、その2回目は和哉がちょうど母親を亡くした直後で泣いていたことも合って、和哉の求めに応じて、遼が和哉にそっと口付けてしまっていて、そのことが原因で和哉に脅されて仕方なく部屋に置いている……という設定もあったりもするんですが……。

     なんというか、和哉の帰る場所のない虚しさって私にはとっても身に覚えのある虚しさで、だからこそこの優しい物語を私は大好きになってしまいました。
     遼は基本的に正直な人なので、嘘は吐かない。
     一度大切にする、と決めた物はきちんと大事にするタイプで、すっごく真っ当に育った真っ当な大人。
     誰にでもきちんと誠実に接するから、和哉としては焼きもちを焼いたりすることもあるけれど、それでも最後には和哉を優先してくれる。甘やかし上手。

     全てが遼視点での物語なので、なかなか和哉の本当の気持ちをしるチャンスってなかなかないんですけど、つい遼がキレてしまって和哉を最後まで抱いた後に、和哉が自分の気持ちをぶちまけるシーンがあって。
     その時に言った和哉の告白のセリフも胸が苦しくなるくらいに、共感できるもので……泣けました。胸がギュッとなりました。

     なんとなく、自分の落ち着くべきところ……というのか、最後にすがれるもののない人にはとっても効く話だと思います。
     優しくて、甘くて、ちょっとギュッとする話で、私は大好きです。

  • 月村さんお得意、傷を抱える受(元アイドル)と包容力のある攻(教師)のお話。この手の話を書かせて、ここまで読み手をキュンとさせられる作者を私は月村さん以外に知りません!

    今回は本編が攻視点だったこともあり、自己保身を考えてグルグルする受の行動が攻から見るといかに謎かがわかります(笑)

    受の和哉くんがなかなかネガティブでぶっ飛んだ?思考回路の持ち主なので、「捨てられたときのために…」の思考が理解できない人にはどう映るのか気になります。

    それにしても和哉くん、最終的には良いツンデレでした(^-^)

  • 今まで読んだ月村さんの作品とは一風変わった雰囲気で
    あれ?これ本当に月村さんの作品かな?と思ってしまうことしばしば…
    でも予想以上に面白かったです♪♪

    こういう和哉みたいなキャラはあんまり好きじゃないほうなのですが、
    あの傍若無人っぷりとか我侭放題とか、始めは居候のくせになんて生意気なっ!!
    とか苛立ちながら読んでたりしたのですが…
    それが全部愛情の裏返しだとわかると、ものっそ愛しく感じてしまいました。
    これはツンデレ…でいいのかな??
    遼もお堅い教師!という感じではなく…それでも真面目は真面目なんだけどさ…
    こうくだけた感じのいい大人だなーって。
    っつーか。あたしと同い年かよ!(どうでもいい情報)
    もっとマトモな人間になりたいもんだ…(さらにどうでもいい戯言)
    話の展開もわりと好きな流れでした。
    まぁ…遙のにぶちんぶりにはちょっと呆れたりもしましたが…。
    自己嫌悪に陥る彼はなかなか見ものでしたよ♪
    お互いに気持ちの擦れ違いみたいなのはちょっと切なかったかなー。
    必死な和哉の告白はよかったです!
    めちゃくちゃかわいいのです!!
    でもなんだかんだで遙は大人で和哉の心の隙間みたいなのを
    すっぽりと包み込むことが出来る懐の広さとか、
    なかなか素直になれない彼の心情をいろいろ理解してくれる素振りとか
    そいうのが本当に好きです。
    やはし歳の差カプはこの一歩下がって客観的に物事を見れる大人の余裕みたいなのが
    あたしの好物みたいですねー♪
    とかいいつつ内心はどっか大人気ないキャラばかりですが(笑)

    書き下ろしの番外編もよかったです。
    なにやらいろんな意味でごちそうさま!な一冊でした(でへでへ)

  • [中学教師×元アイドル]

    誘い受け?
    ちょっとイラつくくらいの傍若無人な受けですが
    次第に凄く可愛くなってきます。

    ストーリーに不自然な点がなく、
    BLに偏見がない方なら誰でも読める内容ではないかと思います。
    書き下ろしを足しても200ページに満たない内容で、
    でどこまでやってくれるのかと思いましたが、素晴らしいです。
    誕生日のところがヤバいです。
    こんな風に描けるなんて素晴らしい!
    さすがです。

    *****************************

    ☆あらすじ☆

    中学教師の遼の部屋に突然、勤務先の学校を卒業した
    人気アイドルの望月和哉が転がり込んできた。
    担任でもなかった男のところに何故かそのまま居着く和哉。
    態度だけはデカく、「家賃ならカラダで払う」が口癖だが、
    芸能事務所をやめて親からも見放された少年を
    遼は追い出したりもできなかった。
    けれどある時、今までの家賃だと言って、
    和也が大金を持ってやってきたことから・・・?

  • 意地っ張りで純情な元アイドル×高校教師

    ワガママな元教え子に振り回されている
    攻めが可笑しいですが、フタを開ければ
    もの凄く純粋な恋物語と言ったところで
    ほのぼのします(笑)



  • アイドルっていう設定のわりにきらびやかさの欠片もないような日常を描いてるところが月村さんらしいな、と思いました。エロも控えめでストーリーの流れ重視なところも相変わらず。そうゆうところが月村作品のいいところだと思います。

  • 不祥事で転がり込んできた人気アイドル少年は元教え子。
    そのまま居つく受けにいらだつ攻め。
    家賃なら体で払うから!?

  • 最後の誕生日の短編に撃沈。
    ときめきすぎた。

  • 松本花さんの絵は本当にきれい・・・なんでこんなに和むのか不思議。

  • ●あらすじ●

    中学教師の遼の部屋に突然、勤務先の学校を卒業したアイドルの望月和哉が転がり込んできた。担任でもなかった男のところに何故かそのまま居着く和哉。態度だけはデカく「家賃ならカラダで払う」が口癖だが、芸能事務所をやめて親からも見放された少年を、遼は追い出したりもできなかった。けれどある時、今までの家賃だと言って、和哉が大金を持って帰ってきたことから・・・・・・?優しいプライべー十・レッスン!!</br><a href="http://blsenka.seesaa.net/article/11332915.html" >感想を読む</A>

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