- Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
- / ISBN・EAN: 9784403522253
感想・レビュー・書評
-
大正もの
ある日彫師の八束のところに連れてこられたのは何やらワケアリの男
師匠を亡くしたばかりの八束の前に現れたその男の身体は理想的で彼の身体に彫りたいと思わせるものだった
しかし八束には自分がその男の身体に見合うだけの力量がないことを悟り思い悩む詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
大正任侠もの。博徒×彫師の話。
気の強い美人受けの彫師が結構好きでした。
挿絵は、麻々原絵里依さんで、きれいでしたが
攻めはもう少しいかつくてもいいかな・・・と思いました。
終始古目の大阪言葉なのでちょっと読みづらさはあるかもしれません。
関西人の私もちょっと読みづらかったです。
そして思ったよりもエロかったです。
普段ツンとした受けが乱れるところが良かったです。 -
読む前は痛い系どシリアスなのかと思っていましたが最後はだだ甘でした。
-
博徒と彫師の大正時代もの。読み応えも文章もいいし雰囲気あった。のに、なぜか全く世界に入れなくて残念。安易過ぎたかな~出来上がりが。ギュッとくるものが足りなかった感じ。エロ多かったねw 兄貴分たちの方が気になったかもw
-
☆4.5くらい
個人的に物凄く楽しめました。任侠ものでも本格派だと思います。
彫師である受けがまた色男で、一つ一つの動作が妖艶。
といっても淫乱ものではないので誰とでもする展開は嫌という人でもOK。
同作家の大正もの前作より遥かに面白いと思います。挿し絵も合っていた。 -
そんなにエロいことしてないのに、行間から滲みでてくる空気がエロい。
「触って」というのを「いろて」と言うだけでなんてやらしい事に見えてくるのか(笑)
わたしもいつか腰一面に濃紺で入れるんだ。 -
挿絵が麻々原先生ではなく劇画風でしたら、この作品は任侠小説でしたでしょう。
言い回しも設定も渋くて、大正時代の違法の博徒の風情がしっかりと書かれていました。
ある日突然ヤクザの親分から源太という博徒を預かってくれと頼み込まれ、渋々承諾した彫師の八束。そして入れ墨を彫ってやってほしいとも。
亡き師匠に美しいが心が無い彫り物と言われた事で、頑に源太へ彫る事を断っていたが。。。
源太の強く逞しい身体や性格に次第に惹かれていく八束。
賭博の帰り際に源太を狙った輩に襲われた時の源太の腕っ節の強さ、任侠映画をみているようでした。
ヤクザの世界も義理と人情に塗れていて、そんな中の源太のキップの良さはかっこ良かった。
八束は女工だった母親に早くに死なれて、乞食に拾われ、それが八番目に拾ったからと始めは八と呼ばれていたのですが、やがて乞食にも死なれて生き抜く為に絵を書いていた所を、師匠である彫為に才能を見いだされて弟子にしてもらい、名も八束に改めてもらったそうです。
くすんだ暗い時代劇の背景が目に浮かびました。
そんな大阪弁で語られる熱い男達の会話も堪りませんが、麻々原先生の可憐な絵が重さに華やかさを添えてくれています。
八束の腹に咲く自分で彫った赤い牡丹が妖しく美しかった。
麻々原先生の描かれる牡丹や菊が絢爛豪華で素晴らしかったです☆ -
難しかったー;独特の言葉遣いや、この時代の世界観、言い回しとかを理解するのに苦労しました(苦笑)この時代設定は苦手なので余計;でもお話自体は面白かったです。二人ともちゃんとした信念を持っているのが良い。お互い惹かれあって結ばれるのは必然だったのかなという感じ。
-
受も攻も男らしい。贅沢を言えばもう少し起伏が欲しかった気がしますが、全体的に雰囲気のある作品で、特に濡れ場の大阪弁の艶っぽさが大変美しかったです。