武家の初恋 (ディアプラス文庫)

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  • 新書館
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784403524127

作品紹介・あらすじ

立て続けに縁談相手に死なれ、嫁取りは諦め品行方正に生きていた舞谷藩士・榊。ある日町で大部屋役者の音弥と出会い、その美しさと気っ風の良さに心を奪われる。謹厳実直を絵に描いたような榊には実は密かに『人に化粧をしてみたい』という願望があった。色子でもある音弥が怪我をした身で客を取っていると知り衝撃を受けた榊は、ある思いを胸に陰間茶屋に足を運ぶが…?堅物藩士と女形役者の大江戸恋草紙。

感想・レビュー・書評

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  • 作者買いです。
    普段、時代劇は観ないし、小説で時代物を読んだこともありませんが、「婚約者に4人も立て続けに死なれたイケメン武士」の設定が面白そうで買ってみました。
    読みやすいし、何よりも心から良かったと思えるストーリー展開でした。
    改めて小林先生の好きだなぁと思いました。

  • タイトル通り時代ものです。
    不運な鉄さまと舞台役者の色子の話。
    もう少し先まで読みたかったな。

  • 大好きな本の1冊で何度も何度も読み返しています。
    寡黙で堅物、故あって生涯独身を誓っていた武家の鉄さまと
    幼い頃に家族を失い苦労し理不尽な想いもしてきたはずなのに
    明るく世話好きで正しい心根を持った音弥。
    鉄さまと音弥、それぞれの目線で交互に語られるので
    ふたりの気持ちの動きがよく分かったのも楽しかったです。

    もうこれで鉄さまと会えるのも最後と覚悟した音弥が
    これまで我慢ばかりの人生だったんだから、
    一度くらいわがまま言っても神様も許してくれるよね、
    と身持ち堅い鉄さまの鉄壁の守りを崩そうと算段する
    一途な音弥の必死さも可愛らしく、
    あの手この手の音弥の床技にとうとう結ばれた時の鉄さまが
    丁寧な口調のまま自分の気持ちを吐露しつつがっつく様子や
    初めての経験によろよろ放心状態で帰途に就く鉄さまを想像するだけで
    微笑ましくなりました。
    最後に音弥の身体を張った証明のお陰で意を決した鉄さま。
    相思相愛を確認し想い合うふたりに涙が・・・。
    鉄さまが寡黙で堅物なのに ここぞ、という時には情熱的な行動と言葉で
    音弥に気持ちを伝えるところもよかったです!
    もっともっと堅物な鉄さまが一生懸命な音弥にデレてる様子を見たいので
    続編希望です!!

  • 『三匹の守役』のリンク作、そちらは未読ですが全然大丈夫でした。舞屋藩士・榊×大部屋役者で色子・音弥。無表情で堅物な榊も誠実さが滲み出てて良かったですし、音弥も辛い境遇ながらウジウジしておらず真っ直ぐで好感が持てました。ただ、楽しく読めたけどいつもの典雅さんの勢いがないかなぁ、と思った。

  • ★3.5音弥が誘い受けと言うよりは襲い受けで満足。9回とか3回とかの榊の詳しい記憶も面白かった。

  • 江戸を舞台にした、堅物藩士と大部屋女形役者との恋物語でした。
    榊は、非BL作「三匹の守役」で脇キャラだった人物なんですね。こちらもぜひ読んでみたいと思います。

    榊は実直で寡黙で見栄えもいいお侍さん。なのに縁談が持ち上がった娘が次々と亡くなってしまう運の悪さのせいで、さらに堅物になっている独り身です。
    そんな榊が心を奪われてしまった相手が、かわいくてきれいな大部屋役者の音弥。見た目を裏切る、てやんでぇで気っ風の良い性格w
    でも、小さな時から苦労してきたことを知ると胸が痛くなります…
    慎重派の榊にとって、辛い境遇でもポジティブに生きる音弥の姿は目に眩しく映ったでしょうね~
    一旦好きになったら相手のためにとても大胆な行動を取る榊の意外性が、カッコよかったです。
    音弥がかわいがっている葦蔵への対応も、とても好感が持てます。というか、葦蔵はすでに榊の強力ライバルで、面白かったです!

    江戸人情ものとしても楽しかったし、芝居小屋や陰間茶屋の雰囲気を肌身に感じる描写でドキドキしながら読み進みました。
    シリアスで切なさもありながら、胸キュンもてんこ盛り。
    エロ的には、28歳のDT攻だったところに一番グッときました!しかも、受は経験豊富すぎww
    でも、音弥はこれが初めての恋なんですよね…互いに相手を想う強い気持ちがあるところが、すごくよかったです。

    あとがきで、センセがPNについて語られてて、ウケ狙いではないとしっかり認識しました…どこまでも笑わせてくれますw

  • 相変わらずで楽しかったです。結局その後どうなったのかが少々気になりました。

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