金星特急 (7) (ウィングス文庫)

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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784403541865

作品紹介・あらすじ

『金星、君に会いたい』生放送で全世界に呼びかけ、金星特急をグラナダへ呼び寄せた錆丸。スペイン内戦は止まるものの、一行はイェニツェリの追跡を躱しながら列車の到着を待たなくてはならなくなる。グラナダを出れば、次はおそらく終着駅、この世に戻ることはない。覚悟を決め残された時間を精一杯生きぬこうとする花婿候補達と、それを助けたい錆丸。彼らの旅の終わりに待つものとは?そして錆丸と金星の世紀の大恋愛の行方は?大人気シリーズ、堂々の完結。

感想・レビュー・書評

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  • 本来ならボーイ・ミーツ・ガールの可愛いラブストーリーが、世界と歴史を巻き込んで大迷惑のアドベンチャーになり、でもやっぱり美しくも切ない愛の話で包まれた素敵なお話でした。彗星が報われなかったなぁ。特急が金星のもとに到着してからの話が急ぎ足だったので、もっと各人の心情とか掘り下げて読んでみたかった。それと思ったより伊織さんの活躍の場がなかったので、それももっとプリーズ。あと三月さんに幸せを!とにかく、もっとこの世界に浸っていたかったのです。そういう「もっと、もっと」ってのは野暮?

  • おわっちゃった………


    彗星ちゃんが 彗星ちゃんが
    うわあああ彗星ちゃん…彗星ちゃん…(´;ω;`)どわっ

    もうユースタスと砂鉄を祝えばいいのか彗星ちゃんに涙すればいいのか無名の肩を叩いてやればいいのか金星ちゃんに絶叫すればいいのか錆丸のイケメンぶりにオロオロすればいいのかわからない
    とにかくつらい つらいのに救いがあるからしあわせ それでもやはりつらい



    ユースタスが早々に抱かれたときのわたしの動揺ものすごかった。
    すんごいかわいくて萌えて萌えてたんだけど彗星ちゃんを思うとあわわ…あわわ…ってなって、とにかく彗星ちゃんがユースタスを殺さないことを祈ってた…
    だってわたしが萌えて「ヘイヘイヘイヘイヘイヘーーーーイ!!!!」とか「わたしには見えるチャペルでしあわせそうにわらうふたりがー!!!!」って大ハッスルしてたシーンで彗星ちゃんが絶望するんだよ…? 「この男抱きおったぞ(壁ダン)」とかやってたのにそれは彗星ちゃんの絶望なんだよ…勘弁してよ…

    彗星ちゃんは無名としあわせになって欲しかったのよ でもそれと同じくらいに砂鉄としあわせになって欲しかったのよ
    つまりやはりあの兄妹は二人に分身させるしかないのよ 分身しろ頼むからさぁ!!!地団駄!!!!

    なにはともあれユースタスが覚えてないシーンは砂鉄目線で事細かにかくべきだとおもいますみません。おら吐けよ砂鉄。


    なんかねーもう確信してたんですよ錆丸と金星ちゃんはしあわせになるってー
    そしたらさあ……そし…そしたら……うっ……
    き、金星ちゃ…うう…
    娘ちゃん大事に育ててあげてね…!
    名前が気になるんぉー!番外編に出る?!たのしみ!!


    ぶっちゃけ最後の最後まで伊織お兄ちゃんを疑っておりました。だってだって怪しすぎたもんヾ(:3ノシヾ)ノシ
    実際はただのブラコンでしたね。よいブラコン兄弟でした。ずっと仲良くしろよな!!三月と夏草とも!!うわあい四人兄弟(;ω;)三月生きててくれてありがとう。君の声は最後までサイコパスのしゅーくんの声で再生されてました。だ、だってなんか似てたから…



    全編通して地面激震最高潮だったのは砂鉄さんこのやろうがサラッと「俺が守る」とぬかしたシーンなんですが、リアルにベッドで転げ回ったんですが、その次に震えたのは錆丸の実年齢発覚シーンでした。読みながら硬直→必死に計算→驚愕→小学生レベルの足し算すらできなくなったのかと疑心暗鬼になる という、私って残念だったんだなあと再確認する事態 錆丸許さない 好き


    だめだ書いてったらきりがない!
    とにかく面白かったし、次どうなるかわくわくした! そしてもえた! とてももえた!!! 番外編もよみたい!!!!(・ω・*三*・ω・)

    @市立図書館(リクエスト購入)

  • 挿絵のある小説に苦手意識があるけど、このシリーズはあまり気にせず楽しめた。
    最初は単純な冒険という印象も、個性的な登場人物や様々な思惑が絡んでいて面白かった。

  • 錆丸と一緒にユーラシア大陸を駆け抜け、とうとう最終巻です!

    砂鉄がユースタスの実母の件で気遣ったのか、母親の遺骨を預けたのには驚きました。
    それほど砂鉄にとってユースタスが唯一無二の存在になっていたんだなーと泣きそうになりました。
    そして、砂鉄から母親の遺骨を預かり、心から愛されていると知ったユースタスは強くなりました!

    黒曜の最期は意外過ぎました…。
    砂鉄か無名と戦って、どちらかに倒されるかと思ってました。

    最終巻で遂に、砂鉄とユースタスが身も心も結ばれましたー!!
    もう、とにかくこの事が一番嬉しいです!
    そして、樹になる瞬間、砂鉄が咄嗟に選んだのは彗星ではなくユースタスで、彼女を強く抱き締めながら絡み合うように樹に変化していくシーンは感動しました。
    結局、金星特急は錆丸の為だけに用意されていた八百長ゲームだったという訳です。
    9年前の横浜で起きた事件の真相が明らかになりますが、てっきり金星が鬼灯や遊女達を樹に変えて、それを隠滅する為に伊織が火を放ったのだと予想してましたが外れてしまいました…。(^_^;)
    読み終わったばかりで感想がまとまりませんが、外伝集も楽しみです!

  • 使えない刀を劉強から渡され、ここまで大した活用をすることもなく来たのはこのためだったのか、と。
    錆丸は切ない。
    アルベルト様にはもっとハハリ・ジュニアと語らう時間を、と思ったが、あの方はこれはこれでとても満足しているに違いない。だって誰も知らない世界の真実が知れたのだから。
    彗星については何も言うことは・・・。
    あそこまで報われなくてよかったのかなと。
    ヤマグチユキは金星と同じ罪を犯していたから呼ばれていたのね。
    明かされる錆丸の過去。
    解かれる謎。
    それはあまりにも単純明快で肩透かしを喰らうようでもあったが、前巻あたりから匂わせていたのでやっぱそう落ち着くのね、という理解が先に働いた。
    思春期の少女の恋とはかくも厄介なものなのである、と。
    そして言語学方面、世界語(語はさんずいがつく)の一斉拡大の裏も明かされ、そういえばこの金星特急が刊行されていたのは金星の月面通過の時期だったな、と思いあったり。
    ということは、この物語はまさに現代の物語だったのだ。
    同じ時代、もしかしたら世界のこぶが生じたどこか別の世界の正史かもしれない。
    そう思うとまた読み返したくなってきた。
    錆丸とユースタスの恋の行方とあの二人の優しい思いやりに満ちた笑顔の挿絵は何度見てもいい。

  • 少し切なく、でもみんな幸せ……なのかな。強いて言えば彗星が辛かった。砂鉄とユースタスが毅然とした倖せを心に手に入れてるからこそ、その対比が。

  • 読み終わるのがもったいなかった( ;∀;)

    でも、本当に読んでよかった

    錆丸とユースタスと、砂鉄と たくさんの人たちを巻き込んだ
    金星特急での旅

    そんな旅を最後まで見届けられてよかったです
    とても素敵な作品でした
    ありがとうございました

  • お、おおおおもしろかったー!!!最終巻、淋しい…。
    金星の純真無垢ゆえの恋愛まっしぐらの無茶苦茶っぷりもどうよと思いつつ、ラストを読むと切ない。けどけど、ごめん!なんといってもユースタスと砂鉄がもう…!ほんと読み終わりたくなかった…。
    秋頃、番外編?がでるらしいのでとっても楽しみ。

  • 想像もしなかった結末。でも、これが金星の覚悟と愛なんだろうと思う。途中から、涙が止まらなかった。みんなに、どうか幸せであってほしい。

  • めでたしめでたしで終了。
    外伝が今後1冊出るそうです。楽しみ。

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著者プロフィール

うれしの・きみ
長崎県出身。魚座・B型。『小説ウィングス』2006年夏号『パートタイム・ナニー』にてデビュー。著書には講談社文庫『妖怪極楽』のほか、『ペテン師一山400円』、『金星特急』シリーズ、『異人街シネマの料理人』シリーズなどがある。世界放浪とお酒が好き。

「2016年 『黒猫邸の晩餐会』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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