西洋骨董洋菓子店 (4) (ウィングス・コミックス)

  • 新書館
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (225ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784403616907

感想・レビュー・書評

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  • 図書館の本。最終巻。
    前から気になっていた、よしながふみの初読み。
    所々笑いと、涙があり、特に最終巻は、それらがバランス良く、まとめられており、楽しかった。
    よしながふみの初の作品も読みたいです。

  • 最終巻。自分の居るべきところを見つけ、自分の価値を自分で認められるようになったエイジが良かった。圭一郎の過去にまつわる重大な事件も起こり、大団円・・・かと思いきや、それで綺麗に片付きはしなかったけれど、「やっぱり思い出せないし忘れられないし怖い」というセリフがリアル。それでも今日もアンティーク開店、行きたい。

  • エイジが裕介に泣きながら訴えるシーンにもらい泣き。
    圭一郎が捕まえた誘拐犯は彼を誘拐した犯人ではなかったし、
    トラウマを乗り越えた訳でもなかったけど、ラストはなんだか良かった。

  •  偶然古書店で手に取り全巻揃え、ここから私のよしながふみ時代が始まった。

  • 千影の存在の大きさがわかる。

  • tsutayaで全巻レンタル。
    千影のダメっ子ぶりが最高にツボ。
    いいオトコが4人もいるのにマトモな大人が一人もいないっていう。
    ドラマの存在は知っていたが見てはいないので、原作の世界をじっくりと堪能できたのが良かった。

  • よしながふみの洋菓子店コミック(?)第4巻。
    椎名桔平・滝沢秀明・藤木直人ら出演でドラマ化もされましたね。


    “「俺はこの日を待っていたじゃないのか?」小野と再開し、エイジと出会い、千影の世話を焼き、ケーキを売る。いつの間にか、あの暗い部屋で嗅いだ臭いは、遠くなったと思っていた。それなのに。誘拐され、冷たくなって見つかった子供たちの胃に俺が売ったケーキが詰まっていたと刑事は言う。途端に俺を襲ったのは、あの部屋の生クリームと血の臭いと、かすれた低い、男の声-。そんな俺の耳に、かすかなこどもの叫び声が届き-。
    すべての苦さと甘さが交差する、アンティーク最後のレシピをお楽しみください。”-裏表紙より。


    最終巻で、とうとうアンティーク開店の本当の理由が…。

    【本日のアフタヌーンティーセット】…生ハムとクリームチーズとアスパラガスのサンドイッチ、カニとズッキーニのキッシュ、トマトと帆立のサラダ、くるみのスコーン。相変わらず美味しそうなアフタヌーンティー。

    ブルターニュ産の有塩バターがたっぷり入ったほんのり塩気のあるキャラメルムースと小麦粉を使わない濃厚なチョコレート生地、上にパリパリのキャラメルが乗った、新作の【パヴェ・オ・キャラメル】と、とろけるように甘くコンポートしたリュバーブのタルトの上にふかふかの酸っぱいイチゴのムースを乗せた季節限定【リュバーブ・フレーズ】もとっても気になります。

    ドラマチックなラストではなかったけれど、これはこれでよかったかも。
    フランス語の先生・コンスタンスのところから帰国したエイジkunの、その後の成長ぶりが気になります。

  • 橘の心の靄は晴れないままだし、トラウマからも脱せないけど、それでもLife Goes On!と笑いたくなる終わり。
    4巻で本当に見事に過不足なくまとまっている。
    でも『永遠はありますか』が気になる…。

  • 2011 9/20読了。WonderGooで購入。
    シリーズ最終巻。結局いっきに読んでしまった・・・。
    色々ありつつ、最後は橘と小野な巻。ていうか橘な巻。
    エイジも成長して千影ももう橘は大丈夫だと認めて、最後は元の2人に戻る・・・って全部解決したようで実は全然そんなこともなかったです、ってオチはすげぇ。
    トラウマなんてそんな簡単に乗り切れるようなもんじゃないんだけど、まあそれはそれとして毎日はいい感じ。
    あー、これは凄い漫画だなあ・・・語り継がれるのもわかる。

  • 3巻まででも十分に名作たりえる本作。
    でもこの4巻をもってして自分の中では人生BEST5に食い込むほどの作品になった。

    特筆すべきはラスト。
    トラウマを乗り越えたかに見えた橘はまたうなされる。
    「全然大丈夫じゃねーじゃねーか!!」

    僕たちの現実だってそうだ。
    物語のハッピーエンドのような大きな悩みの解決、
    そういうものがあっても、また何度だって僕たちは同じものに悩まされる。
    現実はそんな簡単なものじゃない。

    だけどその後で、橘はそんな自分を笑う。
    笑うってのはそれを対象化できてるってことで、以前より深刻に捉えていないのは明らか。
    つまり端から見たら小さな一歩ではあるけれど、彼は前に進んだんだな。
    「いい天気だぜ・・・」
    彼の長い夜にほんの少し光が差し込んでる。

    大きな解決があっても結局何も変わらない日常。
    でも何も変わらないように見えてもほんの少しづつ物事は明るい方へ向かっていく。
    千影の描写もそれを裏付けてる。
    橘は結局頼ってきた千影に「どんなに時間はかかっても一人でやれ」と言う。
    どんなにゆっくりだってほんのちょっとずつだって、進んでいけるし変わっていけるし良くなっていける。
    現実に抱えてる傷が今すぐきれいに癒されなくても、全然焦ることなんてない、ゆっくりでいいんだから。
    そんな作者のメッセージが感じられるラスト。

    この作品のラスト、すっきりしないってレビューを見たことがある。
    橘がうなされなければすっきりしたラストだったんでしょうね。
    そういう従来的なフィクションで救われてる人もいる。
    というか大半の人がそうなんだろう。
    それもわかる。お話の中くらいみんなちゃんと幸せになってよって。
    でもそういうありきたりのハッピーエンドでは、現実と引き比べて逆に傷つく読者もいるんだろう。
    作者はそういう人たちに語りかけてる。手を差し伸べてる。
    この作品を世に出してくれてありがとうと言いたくなる作品。

    余談だが、4巻で過不足なく完結したかのように見える本作だが、自分の中では同人誌の「永遠はありますか」をもって完結としたい。万人に薦められる内容ではないが、橘と小野、いろんな意味で商業誌では描けなかった結末がそこにはある。

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著者プロフィール

東京都生まれ。代表作の『西洋骨董洋菓子店』は2002年、第26回(平成14年度)講談社漫画賞少女部門受賞。2006年、第5回(2005年度)センス・オブ・ジェンダー賞特別賞、第10回(平成18年度)文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞。ほかの作品に、『大奥』『フラワー・オブ・ライフ』『愛がなくても喰ってゆけます』『愛すべき娘たち』『こどもの体温』などがある。


「2022年 『きのう何食べた?(20)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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