いつか見た青い空 (ウィングス・コミックス)

著者 : りさり

• 新書館 (2011年5月25日発売)

感想・レビュー・書評

[おーい粗茶さんの感想 · 2014年2月14日]

著者の児童養護施設での体験を元に描かれたエピソードは、鋭い観察眼で施設の子供や面会にきた親の心理を見抜くものもあるが、多くはあたたかいまなざしで、施設での生活の思い出を振り返っているものだ。本当は辛いこともあったのかも知れないが、この作品は、自分を育ててくれた施設と、そこの先生、シスター、友達から「良くしてもらった」ことに応えようという感謝の気持ちを描こうとしたように思う。子供の時、大人を見上げた時の、その背中越しに施設の青い空が広がっていた記憶がタイトルの由来だが、そのタイトルのような読後感のすがすがしさがいい。

[velveteenrabbitさんの感想 · 2018年10月11日]

繊細な心情を子供の視点で描ける稀有な作品

著者自身の幼少期の回想が元になっている

どのパートも印象的だが、第三者目線から友達姉妹を描いた『妹いじめ』が特に心に残った

何度も読み返したくなる作品

[onaychanさんの感想 · 2012年7月11日]

重くなりがちな児童養護施設での暮らしをやさしいタッチで
描きながら、そこに暮らす子どもの気持ちを淡々と語っている。