悪行の聖者 聖徳太子

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著者 : 篠崎紘一
  • 新人物往来社 (2006年9月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (393ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784404034229

悪行の聖者 聖徳太子の感想・レビュー・書評

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  • 厩戸皇子(聖徳太子)が叔父の祟峻天皇を父の仇として殺し、奴婢の夫人を無理に犯し、母や妻を憎み、そしてその罪の懺悔として仏教に傾いていく姿を描き出し、私たちの知っている太子とは全く別の人物像を示しています。用明・推古の兄姉の不倫の子として生れたことから、天皇になれなかったという推理も大胆ですが、あまりにも荒唐無稽な気がします。しかし、著者がいうように日本書紀に聖人として描かれている太子が古事記にはほとんど記載がないということは、日本書紀が作り上げた聖人イメージなのかも知れません。蘇我馬子、推古、母の間人皇女などがいずれも罪深い人として描きながらも、最後に悔い改めに導かれる様子は爽やかといえばそうですが、やや皮相的に感じました。

  • 津市安濃図書館。

  • 日出処の天子を読んでいるので、それと比較してしまった。ここでは、聖徳太子は超能力もないし、毛人、馬子は悪者ぽいし、貝蛸(推古天皇の娘)は良き仏教信者になっている。お母さんと仲良くなかったはいっしょ。
    聖徳太子が天皇にならなかったのは、その方が自由に動けるというわけではなく、推古天皇と馬子の息子だから、という仮説のもと、この物語はできている。


  • 聖徳太子と言っても教科書でこういう人でてきたなーというぐらいにしか感慨がない。

    でもずっと気になっていた。

    冠位十二階を作ったり、厩で産まれたり、一度にたくさんの人が話しかけても聞きわけたり。

    興味が尽きない人物だ。

    本書では推古天皇、厩戸皇子、蘇我馬子の三人が主な登場人物なのだけれど、彼らに対してもやがかった認識しかなかったのが、これを読んではっきりと別の時代を生きた生身の人間なんだと認識できた。

    自らの悪行を認めるがゆえに聖者たらんと、日本を導こうとする厩戸皇子。

    愛人、蘇我馬子の権勢を認めつつ天皇中心の国を取り戻そうとする厩戸皇子に見方する推古天皇。

    強大な力を持ちながら台頭してくる厩戸皇子に危機感を募らせる蘇我馬子。

    彼らの思惑が絡みあって物語は進んでいく。

    仏教という方法を使って、民衆を救っていこうとしたのは、未だ実感が伴なわないけれど、それでもよく説明しきれていたと思う。

    史実に完全に基づく話ではなく、作者のこうあって欲しいという蓋然性の満ちたストーリが多いけれども、聖徳太子という人物像を見事に描いてくれた作品だと思う。

  • ちょっとぶっ飛びすぎかな・・・と。

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