母がしんどい

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著者 : 田房永子
  • 新人物往来社 (2012年3月24日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (125ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784404041692

母がしんどいの感想・レビュー・書評

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  • ほんとにしんどくなります。

    著者の田房永子さんがブログで、この本の発売に際し書かれていたのですが、描き始めた頃の怒りの感情が2年くらいすると収まってきていたそうです。だからなのか、この本の最初のページには母への怒り、不満、そういったものが強く感じられるのに、後半、エイコが結婚・妊娠したあたりから少しづつ、そういう強い感情が薄れているように思いました。

    私自身が母親であるので、この本に登場する「母」の姿に自分に似たものを見てしまい、我が子もエイコのように辛い思いをしているかも知れないと思うと、心が痛かったです。
    それでも、ここまで酷くない、こんな事はしていない、と、自分をこの母と重ねないようにして、大丈夫、と自分に言い聞かせたりして。

    愛情がなくて、こういう母親になる訳では無くて、どこかで間違っちゃったんだろうな、と思う。
    母親自身も自分の異常さに気付けばよかったんだろうけど、気付けないまま子供を育ててしまった。父親も父親で、まともそうに見えて結構強烈だしなぁ…。

    エイコが結婚・妊娠して、嫌いだった母親のようになりそうな自分に気付いて、そうなりたくなくて精神科を受診した事は良かったと思う。
    精神科の先生も良かった。
    「一人で戦ってきてえらかったと思うよ」
    その言葉でエイコはだいぶ救われたんじゃないかなぁ。

    親に不満を抱きつつ、親が嫌いだと思いたくても、金銭的には助けてもらっていたり、外側から見ると、どうして不満を抱くのか分からないと言われる親子関係でも、子供側から見ると不満を抱いていて、でもそれを口にする事も出来ないという人はいる。
    親を嫌いと言えない。親は尊敬すべきもの。虐待された訳じゃない。
    でも、子供の望むものと、親が与えているものが著しく違っていれば、子は親に不満を抱いてもいいと思うし、それを口にしても良いと思う。
    親は子供に「育ててやってる(やった)のに」と恩着せがましく言ってはいけないと思う。これは、私の経験で思う事だけど。
    親が子供を育てるのは当たり前の事なんだよ。

    もしも、親が嫌いなのに嫌いと言えない人がいるなら、嫌いって言っていいんだよ、と言いたい。
    あなたは悪くない。

  • 久々にガツン!と来ました。
    途中で読むのがつらくなるほど思い当たる節があり
    母に似ていると言っても本人は「どこがよ!」と言うに決まっています。

    心が辛くなりました。
    理解が全くできないか、私と同じようにすごく共感できるか
    両極端に分かれる本でしょう。
    理解ができない、こんな親いないでしょ?と書いているレビューがありましたが、幸せな人です。

  • 読んでる間、相当キツかったので
    描いた作者さんはもっともっと精神的に大変だったと思います。

    本の中にもありますが
    こういう内容の本って世間様の
    「育てて貰った親に文句を言うなんて」
    という無言の圧力がかかるから
    世に出してくれてありがとうという気持ちでいっぱいです。

    私の親もここまでではないですが
    多少似たようなことされて
    育ったのですごく共感してしまいました(泣)

    大嫌いでいいと思います。
    難癖つける奴等には
    「じゃあ、同じ環境で育てられてみる?」と一言だけ言ってやりましょう。

  • 最近、保育所が足りない! というニュースが話題になった。こういう話題が出てくるといつも湧いてくるのが、「じゃあ共働きをやめればいい」「専業主婦になればいい」という意見だ。その理由としては、「赤ちゃんには絶対に母親が必要」とか、「子どもは3歳くらいまではお母さんが育てるもの」などなど、あたかも愛に溢れた正論のような理由が挙げられることが多い。母子の愛は、とかく美化され、絶対視されがちな傾向にある。

    思想家の鶴見俊輔さんの著書のなかで、「母親というのは、子どもにとって内心の先住民族であり、抑圧者」(鶴見俊輔・上野千鶴子・小熊英二『戦争が遺したもの』)であると語られている部分がある。
    主人公の作者・永子のお母さんは、永子にとっては、まさに「抑圧者」そのものだ。お母さんは「KY」で「好きなったら一直線」な人であり、物語の最後で永子ちゃんが気づくように、お母さん自身の味方をする人がいなかった人だ。だからこそ、ひとり娘である永子からの認証を求め、永子が独り立ちすることも素直に応援できず、いつまでも自分の思い描く母娘の関係の中でのみ永子を愛し、保護し、母親としての自分を認めさせようとする。


    主人公である永子は、いつも自分自身に問いかけている。「私は、お母さんのこと、好きなんだろうか、嫌いなんだろうか?」でもそれは、最後まで答えの出せない問いであり、お母さんという存在の影は、永子の人生につきまとい続ける。永子にとって初めて好きになった人、タロウくんまで、お母さんそっくりのひと。あれほどいやだと思っていた環境から抜け出したのに、気がつけばお母さんと同じようなことを言う人と付き合っている…それに気付いたときの、あの絶望と言ったら! そして、永子自身が母親になろうとするときも、「お母さんみたいな親に、絶対なりたくない!!」ともだえ苦しむ。やっぱりお母さんの呪縛がとけない。


    世の中には親子の美談があまりに溢れているが、母からの愛は絶対的な真理や正義なわけじゃない。それはもしかしたら確かに愛には違いないのかも知れないけれど、その愛は時に家族や子どもを抑圧したり、苦しめたりして、愛とは伝わらないこともある。母子の関係にたったひとつの絶対的真理の関係性なんてないのだ。


    それでも、この本を読んでいると、親子だから絶対仲良しなんてこともないし、しんどいときには距離を置いたっていいんだ、ということを子ども自身が理解して認めるのは、実はとっても大変な作業なのだ、ということをひしひしと感じた。「お母さんが嫌い」とただ言い切れないからこそ、しんどいし、つらい。

    主人公であり、筆者である永子が最後に言っていることばは、「自分の味方でいよう」。その言葉を、母と子の関係に悩んでいる人、みんなに捧げたい。


    Yahoo! JAPANニュース
    あなただけじゃない! 毒親の“愛”に苦しむ子どもたち(ブックレビュー)
    http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130403-00001926-davinci-ent

    元記事はこちら。
    ダヴィンチ電子ナビ
    http://ddnavi.com/review/131559/

  • 世間的に、みんなが「親には感謝しないといけない」と思ってる。
    そうしないといけないんだって思ってる

    その中で、自分の感情と戦ってくのはほんとに大変だと思う。

    そんな中で「恨んだりしてもいいんだよ」と言ってくれる人の存在はほんとに大きいだろうなぁ。
    嫌いでもいいんだよって 、そう言ってくれたらほんとに心が楽になるだろう

    ああ、よかったんだ。

    ほんとに、周りと逆流するものは、たくさんの人が、悪いことだと思っている。
    私は悪い人なんだ、そんなことを思うなんて悪いだめなやつなんだって思う。
    その自己嫌悪と、親への思いが両方負の感情で、苦しむんだろうなあ。
    でも、自分の気持ちを持って、自分に正直に生きることが一番だよね。

    自分の気持ちに正直に、

    自分のやりたいように生きていく。


    それが  大切だよね。

  •  Yahooで紹介されていて、気になった本。
     タイトル通り、「母がしんどい・・・」エッセイ。

     拙宅の両親はとてもいい親。だけど友人や知人のお家事情を聞くと、「え、そんな親だったら縁を切りたい;」って親、ザラにいる。
     子供は親を選べないから、本当に苦しい思いをするに違いなく。それでも「親に従え」「孝行しろ」が当然の時代から、こういうエッセイが出る時代になったのだなあと。しみじみ。
     気持ちは重くなるでしょうが、読みたいですね。

     11/3読了
     最早ホラーかグロかってくらいガクブルしました。何この親キモチワルイ。
    ◇アルバイトや学校行事も邪魔される。
    ◇ブラジャーを買ってくれない。
    ◇わたしの友達と仲良くなろうとする。
    ◇ケンカしたら職場に抗議の電話。
     「自分のお金で独立したい」という子供に向かって「何くだらないこと言ってんだ! バカか!」って・・・ウマシカの区別も大人の分別もないのは貴方でしょうに・・・子供の自由を奪い、自分の物みたいに扱う親、本当に寒気がしますね。あまりの精神的ダメージに、ブクログの評価で★2を付けかけましたが、「それこの本への評価じゃない。この親への評価だ」と思い直しました。作者さんはよく頑張ったほんと。

     作者さん、良い旦那さんと結婚なさっておめでとうございます!! もうそれだけがこの本における救いです。これからはどうかお幸せに(T T)

  • 気性が荒くて人としてかなり未熟な感じのお母さんに育てられた著者の、小さい頃〜成人するまでを綴ったマンガです。エピソードを見てるとかなりゾッとするんだけど、冷静に読むと、お母さんにいくつかの傾向があるような気がしてきます。自分に自信がない、世界が狭くて価値観が硬直化しがち、世間体を過度に気にする、見栄っ張り、子育てがアイデンティティとなるあまり娘の自立に異常に腹を立てる、などなど。娘の立場(親は、親として小さい頃から育てているというだけで、子にとって圧倒的な存在感を発揮してしまうので)から、そういうことを客観的に見るのは非常に難しいと思います。たぶんこういう本があることで、親を客観的に「ひとりの人」として観られる人が増えると思う。それはとても良いことだと思います。親だろうが、ダメな人はどこまでもダメな人だと思うので。

  • 先日、母親と二週間ばかり生活を共にすることになりました。
    自分が実家を出たのは大学進学の18歳の時。でも両親の実家のある土地を選んでいたので、両親は安心していたようです。
    三十路も過ぎ四十路が見えた今日この頃親と生活を共にするのは中々しんどいものだと思ったものです。生活習慣、食生活も異なるしどちらかが合わせなくてはならない。そんなことを考えて読んだのがこの本でした。

    毒母ってこんなに強烈なんですね。幼いころからいきなり「ギンッ」となる母親におびえながら生活しなくてはならないというのはどれだけのストレスでしょう。怒りつつも行っている内容は過干渉。受験の際にタクシーに乗って池とキレる母、それとは裏腹に家出をする主人公エイコを自転車で追いながらもう帰ってこないのかどうかを猫なで声で聞いてくる母。これが同一人物なんですね。こんなに態度が変わると娘自身も混乱もするでしょう。

    その負の連鎖は、娘だけで止まるのではなく、娘の配偶者、ひいては子供までつながる可能性があるのがこの本で実感しました。絶縁することで得られる心の安寧、本当に良かったと思います。
    親をしんどいと思う事を後ろめたく思う方もいるでしょう。でも、世の中には本当に「縁を切っていい」関係の親子がいるのですね。父親との関係も難しいかもしれませんが、同性同士べっとりとした関係になりがちな母娘はより難しいでしょう。その難しさを背筋に冷たいものが走るように書かれていたのがこの本です。

    娘である立場の方、娘を持つ母親の立場の方、一度読んでみると良いかと思います。

  • 『ゆがみちゃん』経由で知りました。機能不全家族・AC関係の本のレビューは3冊目になります。

    この母親本当に私の母親そっくりですね。胸糞悪くなる。父親も父親で気色悪いクズですし。極めつけは元カレの太郎。ここまで胸糞悪いクズは久し振りに見ましたね。

    「どいつもこいつも人をブタ呼ばわり家畜同然に支配しないと自分に自信が持てないクズばっかりなんだなぁ」って思ってしまう。本当に胸糞悪い。

    だからこそ、最後で「自分の味方を100%する自分自身」を見出せるようになったのは救いだと思う。親から離れて自分の人生を生きられるようになって初めて見出せた「自分自身」は小さくてちっぽけかもしれないけれど、確かに大切なものだと私には思えますから。

  • 絵は上手くない。
    話に入っていくのに努力を要した。
    特に無言劇のようなコマは寒いし意味が分かりにくい。

    内容は凄い。重すぎる。
    タイトル遠慮しすぎじゃ無いか?(母がしんどい)
    基地外のような母親っていうか、基地外に育てられて(比較対象がないから)それが普通だと思っている作者が気の毒でならない。
    カウンセリングでとんでもない親に育てられた、と一刀両断されるシーンはカタルシスがある。
    できれば親をスパッと捨てて欲しいが、それはムリなのだろうか。
    「あなたのため」という人間は、あなたのことなんか考えていない。

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