母がしんどい

著者 :
  • 新人物往来社
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感想 : 140
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  • Amazon.co.jp ・本 (125ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784404041692

感想・レビュー・書評

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  • R2.1.1 読了。

     前回読んだ「それでも親子でいなきゃいけないの?」よりも毒親の衝撃は大きかった。自分が生まれた家庭環境は、自分自身で選べない。昨今のニュースのように被害者が社会に何らかの形で発信しなければ、毒親も発覚しない。
     作者は毒親から離れられて、良かったと思います。この本は今現在毒親で苦しんでいる人たちに何らかの媒体を通して伝えられたら、何らかの生きるヒントになるのではないかと思います。
     田房永子さんがこの本を書いてくれたおかげで、自分だけが親について、悩んでいるわけではないと知れて良かった。

    ・「生まれてきた環境を全否定されて複雑だけど、まちがってないと言ってもらえて、とても晴れやかな気分。」
    ・「私は私の思うように生きていいんだ。」
    ・「自分の味方は自分しかできないもんね。」

  • いわゆる毒母との関係を描いたエッセイ漫画。
    筆者が子供のころから、結婚するまでの母親、父親との関係を描く。

    絵柄はかわいらしいが、一コマもほっこり息継ぎできるような余裕がない、タイトルどおり、読んでいて「しんどい」漫画。
    自分のことを客観的に笑い飛ばすようなギャグもないので。ガッツリ主観、自分目線で、母親とのしんどい関係が書かれているようなイメージ。

    子どもにとって、親は自分で選べるわけではないし、運命的な、受動的な関係である。親は子供のために一生懸命愛を注ぐし、子供のために良かれと思い、頑張っている。
    ただし、それは子供にとってただの価値観の押し付けだったり、独裁政治、恐怖政治だったりする。

    この漫画に描かれているような関係は、一見特殊に見えるが、強弱があっても、様々な家庭でエッセンスが見つけられると思う。子供にのめりすぎ、視野狭窄となっている母親と母親の育児に関わらず無関心な父親。おびえる子供。

    親は子供が自分の期待通りに育たないと思い、教育を強化、ガミガミ叱る、子供はそれにこたえる。それをずっとやり続けることでひずみが生じる。

    子どもは親の期待にこたえるということが、何かおかしいことであることに気付きつつ、家族の関係もあり、無碍にはできない。

    DVなど極端な行為も、愛があるからこそ、しつけ、指導という理由から受けている側ががまんし、自分が悪いと思う構造から権力関係が生じている。

    この漫画の後半に書いてあったように、精神科医に言われたように、「自分は悪くない」と思う事。もう一人の味方の自分を作ること。が大事なのだと思った。
    筆者はこの味方の自分を作れたからこそこの漫画を書けたのだということが、非常に重要だと思った。

  • 本屋さんで、ちょっと衝撃的?なタイトルが目に留まり買ってみました。タイトルから予想できるように「毒親」と言われる母親(時に父)に育てられた、筆者の苦悩が描かれています。

    ブログにて詳しいレビューしています*
    https://happybooks.fun/entry/2021/01/19/152112

  • ほんとにしんどくなります。

    著者の田房永子さんがブログで、この本の発売に際し書かれていたのですが、描き始めた頃の怒りの感情が2年くらいすると収まってきていたそうです。だからなのか、この本の最初のページには母への怒り、不満、そういったものが強く感じられるのに、後半、エイコが結婚・妊娠したあたりから少しづつ、そういう強い感情が薄れているように思いました。

    私自身が母親であるので、この本に登場する「母」の姿に自分に似たものを見てしまい、我が子もエイコのように辛い思いをしているかも知れないと思うと、心が痛かったです。
    それでも、ここまで酷くない、こんな事はしていない、と、自分をこの母と重ねないようにして、大丈夫、と自分に言い聞かせたりして。

    愛情がなくて、こういう母親になる訳では無くて、どこかで間違っちゃったんだろうな、と思う。
    母親自身も自分の異常さに気付けばよかったんだろうけど、気付けないまま子供を育ててしまった。父親も父親で、まともそうに見えて結構強烈だしなぁ…。

    エイコが結婚・妊娠して、嫌いだった母親のようになりそうな自分に気付いて、そうなりたくなくて精神科を受診した事は良かったと思う。
    精神科の先生も良かった。
    「一人で戦ってきてえらかったと思うよ」
    その言葉でエイコはだいぶ救われたんじゃないかなぁ。

    親に不満を抱きつつ、親が嫌いだと思いたくても、金銭的には助けてもらっていたり、外側から見ると、どうして不満を抱くのか分からないと言われる親子関係でも、子供側から見ると不満を抱いていて、でもそれを口にする事も出来ないという人はいる。
    親を嫌いと言えない。親は尊敬すべきもの。虐待された訳じゃない。
    でも、子供の望むものと、親が与えているものが著しく違っていれば、子は親に不満を抱いてもいいと思うし、それを口にしても良いと思う。
    親は子供に「育ててやってる(やった)のに」と恩着せがましく言ってはいけないと思う。これは、私の経験で思う事だけど。
    親が子供を育てるのは当たり前の事なんだよ。

    もしも、親が嫌いなのに嫌いと言えない人がいるなら、嫌いって言っていいんだよ、と言いたい。
    あなたは悪くない。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「心が痛かったです。」
      親を敬うのが当然と教えられているし、親に「あなた(子ども)のため」と言う大義名分を振りかざされると、反抗出来難いで...
      「心が痛かったです。」
      親を敬うのが当然と教えられているし、親に「あなた(子ども)のため」と言う大義名分を振りかざされると、反抗出来難いですよね、、、
      2014/04/28
  • ヤバ(主に母)親日記
    かなりヤバイ部類に感じるが、作者からするとそうでもないのだろうか

    やはり、毒親かどうかというのは当事者の意識や状況がかなり関わってくるから、親がヤバイかどうかで子ども側の精神的なトラウマの大きさは測れないとも思う。(ヤバい親に育てられトラウマなくヤバい人間になる人もいる)

    自分は全く毒ではない親に育てられていると思うが、それでも言動が気になったりすることはある。なぜ人間とは親に対してだけ特殊な感情の動き方をするのか。自分がその人物から生まれてきたという事実があるからなのか。そういうことに興味がある。

  • なんなんだ、、、この母親は。
    (父親もだけれど)
    まるで子どもが幸せになるのを、必死になって邪魔しているみたいだ。
    母親が皆、子どもの幸せを常に願っているわけじゃないんだなぁ、、、衝撃。

    こんなにひどい母でも、娘(作者)は何度も母を理解しようと努力する。
    嫌われたくないと願ってしまう。
    そこがなんとも切ない。
    無条件の愛情を得ることのできなかった人間は、
    おしなべて自尊心が低くなるという。
    たとえ母親の呪縛から逃れられたとしても
    人間関係で前途多難になってしまうのかもしれない・・・
    幸せになってほしいなぁ。がんばって!

  • もう田房さんのお母さんが凄すぎて、胸焼けを起こしそうになる毒親話です。
    しかも、リアル!当たり前だけど。
    ああ、母親ってこんなだよなあという、気持ち悪さ満載です。

    昭和の子育てでは、いわゆる殴る蹴る、食事を与えない、というような虐待をする親しか、世間一般で『酷い親』という認識がなかったように思います。過干渉や支配は愛情という言葉で片付けられてたので、誰にも訴えようがない、かつやられている本人も気づかない、でも病んでいく…のようなパターンが多かった。それが子が成人して此処彼処に出てきてるんでしょうね。

    今も子が減り、幼いうちからお受験だ、中学受験だ、母親の言う通りに動かせるうちに人生のレールを敷いとけ!という風潮があります。反抗する子とのバトルもまた大変ですが、そこで親子の関係を見つめ直せればまだよし。幼いうちに言うことを聞きすぎる子が、だいぶ大人になって、はたと自分が母親に支配されていることに気づくのかもしれません。
    自分も他人事ではない。今度は子を支配してしまうかもしれないと思うと恐ろしくなります。母親とは子育てとは、難業ですね。

  • 久々にガツン!と来ました。
    途中で読むのがつらくなるほど思い当たる節があり
    母に似ていると言っても本人は「どこがよ!」と言うに決まっています。

    心が辛くなりました。
    理解が全くできないか、私と同じようにすごく共感できるか
    両極端に分かれる本でしょう。
    理解ができない、こんな親いないでしょ?と書いているレビューがありましたが、幸せな人です。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「こんな親いないでしょ?」
      レビューを読んで気にはなっていたのですが、、、読みますかと問われれば、うーーん。って言うのが正直なところ。
      最近...
      「こんな親いないでしょ?」
      レビューを読んで気にはなっていたのですが、、、読みますかと問われれば、うーーん。って言うのが正直なところ。
      最近著者のサイトを見て、お腹が重たくなっています。
      子どもの一番の庇護者の筈が(この見方も一面的ですね)、、、辛い話です。

      どうして、そうなるのか?
      どうしたら、改善されるのか(ケアの道はあるのか)?
      2012/08/06
    • sobakasuさん
      nyancomaruさま
      この本はパッと見て読むべきか読まなくていいか
      判断つけるし、それでいいと思います。
      そして、このお母さんを治すこと...
      nyancomaruさま
      この本はパッと見て読むべきか読まなくていいか
      判断つけるし、それでいいと思います。
      そして、このお母さんを治すことはできないでしょう。
      子供が早く大人になって彼女と離れる事しか
      穏便に過ごす方法はなさそう。
      2012/08/06
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「子供が早く大人になって」
      決め付けてしまうのは良くないですが、、、虐待や不倫は、繰り返されると言われます。私が恐れるとしたら、同じ苦しみが...
      「子供が早く大人になって」
      決め付けてしまうのは良くないですが、、、虐待や不倫は、繰り返されると言われます。私が恐れるとしたら、同じ苦しみが伝染してしまうコトです。
      今の日本で、行われているかどうか判りませんが、心理ケアが受けられれば良いと思います。
      2012/08/08
  • この本に全く共感できなかった人は幸せだ。

    小さいころからかんしゃく持ちの母に振り回され、自分に自信を持てないまま育ち、ろくでもない男に引っかかり、やっと結婚できた矢先に夫に対して母に似たような行動を起こしてしまう自分に自己嫌悪してしまう・・・・ここまで私の人生とシンクロしており、初めて読んだときには連続で3回読み直してしまった。過干渉な母とは正反対に無関心な父が好きだったが、後に父も自分の味方ではないと気づくところもそっくり。

    かなり壮絶な内容のため、読むのにはエネルギーが必要だが、読み終わった後には救われるような気分になった。

    1970年代後半から1980年代生まれのいわゆる「氷河期世代」にはこういった親に育てられて、社会で生き辛い思いをしている人が多いように感じられる。私たちの親世代(新人類?友達親子世代?)は精神医学が今ほど発達していなかったために病名もなく、どんな人でもお見合いなどによって結婚・出産が今より容易であったためにこのような事例が多く発生してしまったのではないかと思う。いま大人の発達障害が話題になっているが、そこには根深い親子の問題が潜んでいるような気がしてならない。

  • 読んでる間、相当キツかったので
    描いた作者さんはもっともっと精神的に大変だったと思います。

    本の中にもありますが
    こういう内容の本って世間様の
    「育てて貰った親に文句を言うなんて」
    という無言の圧力がかかるから
    世に出してくれてありがとうという気持ちでいっぱいです。

    私の親もここまでではないですが
    多少似たようなことされて
    育ったのですごく共感してしまいました(泣)

    大嫌いでいいと思います。
    難癖つける奴等には
    「じゃあ、同じ環境で育てられてみる?」と一言だけ言ってやりましょう。

  • 「親との一緒に居るのが息苦しい。でも決別するには罪悪感がある」 そんなあなたにこそ読んでもらいたい、毒親との戦いを記録したコミックエッセイです。
    ・自分の宿題を母親がやってしまう ・突然通わされるピアノやバレエ ・ブラジャーを買ってくれない ・アルバイトも学校行事も邪魔される ・自分の友達と親しくなろうとする ・喧嘩したら職場に抗議の電話 これらはほんの序の口。たいへんな毒親に育てられた著者が、苦しみ抜いた末に自立し、自分なりの幸せを掴むまでを描いた感動のコミックエッセイです。
    「あなたのためを思ってやってあげるんだから言うことを聞きなさい」 一見すると普通の親なら誰でも言っていることだが、突然子供の意見も聞かず習い事を習わせる(しかも勝手に子供のお年玉で電子ピアノを買う)、約束の小遣いをあげない(自分の趣味のためには浪費する)、勝手に漫画を捨てられ塾に行かされる、反抗すると「親のことをバカにするなら今すぐ出て行って一人で生きろ」と恫喝、アルバイトすると勝手な理屈で辞めさせる。子供を親の私物化するための呪縛から、精神科医や夫との二人三脚で同じように親子関係に悩む人の勉強会などに参加し、母は自分を完全に正しいと思い込むために自分を取り込もうとしていたことや自分なりの母との付き合い方を知ったことで、毒親との決別と自立を果たしていくまでを丁寧に描いているので、親子関係に悩む人やこれから親になる人に読んで欲しいコミックエッセイです。

  • 自分のことを客観的に笑い飛ばすようなギャグもないので。ガッツリ主観、自分目線で、母親とのしんどい関係が書かれているようなイメージ。

  • どうしても母に似てしまう。気をつけよう

  • 2014年の1冊めがマンガかい。
    かなり境界性パーソナリティ障害のけがある母親に育てられたという作者の半生記。
    母の抑圧が娘の人格に悪影響を与えるんだ

  • 対外的には普通だが内面では人格障害を持つ母に育てられ
    それを拒絶し自分を客観視出来るようになるまでを綴ったコミックエッセイ。
    最終的には家族と絶縁するのが唯一の解決策だとわかった。

  • 両親とのやり取りも辛かったが、それがモラルハラスメントの男との同棲に繋がるのも辛い。
    私は自分と母より、自分と娘のこれからを考えて不安な気持ちで読み終えた。
    しんどい母になりたくないよー…。

  • 自分の親は毒親では?と気付くためのとっかかりの本という感じ。なのでそれ以外の人が作者をどうこう言うのも変(いじめの被害者が「いじめ」だと言っているのに、やられたいじめの大小やその原因でもって他人が被害者を批判するのはおかしいのと同じ)だと思うので、毒親がどういうものか知りたい人が読めばいい。
    それで何か感じればもっと専門的な本を読むなりカウンセリング受けてみるなりすればいいし。

  • 私は何に対しても自信を持てない。
    その理由を知りたくて子育て本を読んでみたり色々した。
    だんだん母自身の問題の影響を諸に受けて育った事が原因だとわかり実感してきた今、このマンガを読んで永子は私だ!と大変驚いた。

    普段から夫に「母が死ぬまで私が私らしく自信を持って生きられる日は来ない。」と時々言うが、見えない報復を恐れて恐怖を感じていた。
    だが、そう思うだけは問題ない事を知って良かったと思う。

    そして本になるぐらいだいから世の中にこんな家庭いっぱいあるのかもね。

  • 想像以上の毒親にびっくりした。
    良いお医者さんに出会えてよかった。
    田房さんには本当に幸せになってほしい。

  • 心の中で一言。
    「そっくり…うちも。」
    分かりすぎて読んでて辛くなった、と同時に
    「やっと描いてくれる人がいた」という気持ちでいっぱいでした。

    仲良しなようで、子どもを縛り付ける母。
    優しいようで、すぐに機嫌を悪くし怒鳴り散らす。
    非常識で他人を怒らせる。

    そして何よりも周りや世間からの「親に感謝しなさい」が凄く辛い。

    自分ひとりは自分の味方になってあげること。

    ただ、まだ読後感は苦しくて、克服はしきれておらず、本当の幸せにまで至ってない感はあったかも。

  • 最近、保育所が足りない! というニュースが話題になった。こういう話題が出てくるといつも湧いてくるのが、「じゃあ共働きをやめればいい」「専業主婦になればいい」という意見だ。その理由としては、「赤ちゃんには絶対に母親が必要」とか、「子どもは3歳くらいまではお母さんが育てるもの」などなど、あたかも愛に溢れた正論のような理由が挙げられることが多い。母子の愛は、とかく美化され、絶対視されがちな傾向にある。

    思想家の鶴見俊輔さんの著書のなかで、「母親というのは、子どもにとって内心の先住民族であり、抑圧者」(鶴見俊輔・上野千鶴子・小熊英二『戦争が遺したもの』)であると語られている部分がある。
    主人公の作者・永子のお母さんは、永子にとっては、まさに「抑圧者」そのものだ。お母さんは「KY」で「好きなったら一直線」な人であり、物語の最後で永子ちゃんが気づくように、お母さん自身の味方をする人がいなかった人だ。だからこそ、ひとり娘である永子からの認証を求め、永子が独り立ちすることも素直に応援できず、いつまでも自分の思い描く母娘の関係の中でのみ永子を愛し、保護し、母親としての自分を認めさせようとする。


    主人公である永子は、いつも自分自身に問いかけている。「私は、お母さんのこと、好きなんだろうか、嫌いなんだろうか?」でもそれは、最後まで答えの出せない問いであり、お母さんという存在の影は、永子の人生につきまとい続ける。永子にとって初めて好きになった人、タロウくんまで、お母さんそっくりのひと。あれほどいやだと思っていた環境から抜け出したのに、気がつけばお母さんと同じようなことを言う人と付き合っている…それに気付いたときの、あの絶望と言ったら! そして、永子自身が母親になろうとするときも、「お母さんみたいな親に、絶対なりたくない!!」ともだえ苦しむ。やっぱりお母さんの呪縛がとけない。


    世の中には親子の美談があまりに溢れているが、母からの愛は絶対的な真理や正義なわけじゃない。それはもしかしたら確かに愛には違いないのかも知れないけれど、その愛は時に家族や子どもを抑圧したり、苦しめたりして、愛とは伝わらないこともある。母子の関係にたったひとつの絶対的真理の関係性なんてないのだ。


    それでも、この本を読んでいると、親子だから絶対仲良しなんてこともないし、しんどいときには距離を置いたっていいんだ、ということを子ども自身が理解して認めるのは、実はとっても大変な作業なのだ、ということをひしひしと感じた。「お母さんが嫌い」とただ言い切れないからこそ、しんどいし、つらい。

    主人公であり、筆者である永子が最後に言っていることばは、「自分の味方でいよう」。その言葉を、母と子の関係に悩んでいる人、みんなに捧げたい。


    Yahoo! JAPANニュース
    あなただけじゃない! 毒親の“愛”に苦しむ子どもたち(ブックレビュー)
    http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130403-00001926-davinci-ent

    元記事はこちら。
    ダヴィンチ電子ナビ
    http://ddnavi.com/review/131559/

  • この画風だからこそ落ち着いて、それこそ笑いも交じりながら読めるけど、
    きっと文章だったらもっとリアルなんだろうな…。

    身体虐待、性的虐待、ネグレクト(あと一つあった気がする…)と合わせて、
    子どもの尊厳を奪うこのような親も「虐待」の一つに入れていいと思うなぁ。

    ま、そうすると多くの親が少なからず当てはまってくるだろうけど…。
    線引きは難しいよね。

    レビューに「自分の生きづらさを親のせいにして!」というのもちらもらあるけれど、
    この本を読んで「親と距離を置いていいんだ」と思える人が一定数いることが、
    この本の存在意義を明確にしている、と思う。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「子どもの尊厳を奪う」
      どうしたら、そうなるのか不思議なのですが、きっと「所有物」だと思っているのでしょうね。。。

      「子どもの尊厳を奪う」
      どうしたら、そうなるのか不思議なのですが、きっと「所有物」だと思っているのでしょうね。。。

      2013/03/18
  • 2013.1.14  市立図書館

    漫画だからサクッと読めたけど・・・かなりの衝撃。
    3回くらい読み返した。

    怖いな・・・と思った。
    自分も毒親の要素を持っていることを。
    こんな親にはなりたくない!と思っているのに、
    キレたら乱暴な言葉を吐いてるし・・・。

    「毒になる親」と同様、反面教師になる本です。

  • こういう母親は結構いるのではないだろうか。
    とくに親戚づきあいをせずともそれなりに核家族として生きているご家庭では起こりやすいように思う。

    大人になると「友達」を作る余裕はなくなり、ひたすら働くことになる。
    そこに意義を考える代わりに家庭へと埋没していく母親はおおいいように思う。何時かどこかで聴いた子供を食べる母親ってやつだ。
    川鵜漁みたいなもので、子供が話す言葉に食いついて、子供の行動に食いついて・・・。

    うまく書けないや。

    • nico314さん
      mikutiinokuchiさん、はじめまして。
      フォローありがとうございました。

      「ビブリア」でも感じた母娘の関係の難しさが、より...
      mikutiinokuchiさん、はじめまして。
      フォローありがとうございました。

      「ビブリア」でも感じた母娘の関係の難しさが、より詳しく書かれていそうな本ですね。
      読んでみたいです。

      これからもよろしくお願いします。
      2013/02/21
  • 世間的に、みんなが「親には感謝しないといけない」と思ってる。
    そうしないといけないんだって思ってる

    その中で、自分の感情と戦ってくのはほんとに大変だと思う。

    そんな中で「恨んだりしてもいいんだよ」と言ってくれる人の存在はほんとに大きいだろうなぁ。
    嫌いでもいいんだよって 、そう言ってくれたらほんとに心が楽になるだろう

    ああ、よかったんだ。

    ほんとに、周りと逆流するものは、たくさんの人が、悪いことだと思っている。
    私は悪い人なんだ、そんなことを思うなんて悪いだめなやつなんだって思う。
    その自己嫌悪と、親への思いが両方負の感情で、苦しむんだろうなあ。
    でも、自分の気持ちを持って、自分に正直に生きることが一番だよね。

    自分の気持ちに正直に、

    自分のやりたいように生きていく。


    それが  大切だよね。

  • 読んでいて息苦しくなった本はひさしぶりだ。
    いわゆる「毒になる親」との関わりあいを、著者の幼少期から現在に至るまでのマンガにしている。
    著者が自分の人生を振り返り、母親との関係を記録に残すことは勇気がいったことだろう。そのことにまず敬意を表したい。

    ほのぼのした絵柄なのだが、時おり著者の母親がキレる場面で母親の顔が瞬時に豹変するところが怖すぎる。おそらく共感できる読者にとってはゾッとするシーンだろう。
    親子関係に問題ない人にとっては、読んでもよくわからないんだろうが・・・・

  • 心理的(児童)虐待から、共依存へ。その後の回復過程がよくわかります。母親(両親)との関係に悩んでいる方の最初の1冊に是非。

  • 「母親の事、大嫌いでもいいですか?」のオビが気になって読んだ。

    そこには子供の為に、と言いながら常に自分の支配下に置いただけの恐ろしい母親がいた。
    幼い子供がそこから逃げる事など絶対不可能。
    これは下手なホラー映画より数倍恐ろしい…

    が。
    年月は流れ、成長した子供には<結婚>と言う、母から完璧に逃れられる手段が出来た。
    (やれやれ)
    しかし、筆者を苦しめてきた呪縛は簡単にはほどけない。

    何よりも自分の幸せだけを見つめる人々に囚われ続けてきた筆者の苦悩が本当に痛かった。

    • MOTOさん
      nyancomaruさんへ

      母親は何よりも子が大事なはず。
      と、言う常識を覆されてしまいました。

      が、この母も自分が悪いと言う自覚が全く...
      nyancomaruさんへ

      母親は何よりも子が大事なはず。
      と、言う常識を覆されてしまいました。

      が、この母も自分が悪いと言う自覚が全くない。
      いや、それどころか、
      理想の母親像にしがみついてる所がもう始末に終えない。
      子を産んで母になれば、全ての女性が聖母になるわけじゃない現実を目の当たりにしました。
      2012/07/08
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「聖母になるわけじゃない現実を」
      人間って複雑過ぎる生き物なんだろうな、悲しい事実を受け入れて、上手く関係が持てない親子の負担を少なくは出来...
      「聖母になるわけじゃない現実を」
      人間って複雑過ぎる生き物なんだろうな、悲しい事実を受け入れて、上手く関係が持てない親子の負担を少なくは出来ないのだろうか、、、
      2012/07/10
    • MOTOさん
      nyancomaruさんへ

      「子を持てば人は変わる」
      どうも全てがそんな人間ばかりじゃない、と言う現実。
      そんな親を持った子供の苦痛を思う...
      nyancomaruさんへ

      「子を持てば人は変わる」
      どうも全てがそんな人間ばかりじゃない、と言う現実。
      そんな親を持った子供の苦痛を思うとやりきれませんね。
      言葉を話さない動物でさえ、子を見捨てる事など絶対無いと言うのに、いったい、人間って何様?
      2012/07/11
  • 気性が荒くて人としてかなり未熟な感じのお母さんに育てられた著者の、小さい頃〜成人するまでを綴ったマンガです。エピソードを見てるとかなりゾッとするんだけど、冷静に読むと、お母さんにいくつかの傾向があるような気がしてきます。自分に自信がない、世界が狭くて価値観が硬直化しがち、世間体を過度に気にする、見栄っ張り、子育てがアイデンティティとなるあまり娘の自立に異常に腹を立てる、などなど。娘の立場(親は、親として小さい頃から育てているというだけで、子にとって圧倒的な存在感を発揮してしまうので)から、そういうことを客観的に見るのは非常に難しいと思います。たぶんこういう本があることで、親を客観的に「ひとりの人」として観られる人が増えると思う。それはとても良いことだと思います。親だろうが、ダメな人はどこまでもダメな人だと思うので。

  • 私はこの母とは全く違うといえる母親はいないと思う。多かれ少なかれ子供のためという名目で支配してしまっているのでは?反面教師という形でとても勉強になった母親業指南書だと思う。

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著者プロフィール

1978年東京都生まれ。漫画家、エッセイスト。武蔵野美術大学短期大学部美術科卒業後、漫画家デビュー。2001年第3回アックス新人漫画賞佳作受賞。2012年、母との確執による葛藤を描いたコミックエッセイ『母がしんどい』(KADOKAWA/中経出版)を刊行。そのほかの著書に『しんどい母から逃げる!!』(小学館)、『キレる私をやめたい』(竹書房)、『ママだって、人間』『お母さんみたいな母親にはなりたくないのに』(共に河出書房新社)、『大黒柱妻の日常』(MDNコーポレーション)などがある。

「2021年 『なぜ親はうるさいのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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